今日から「井桁裕子作品展 私小説―肖像の人形」が始まります。ときの忘れものとしては、初めての人形の作品展です。一概に人形と言ってもいろいろなものがありますが、井桁さんの作品は、実在の人物をモデルにしながら、その人物のイメージを井桁さんの中で再構成した「肖像人形」と言える作品で、かわいいだけではない、創造力と造形力の賜物です。桐塑で作られた人形が6体、焼き物約20体のほかに井桁さんの作品を大西成明さんが撮影した写真作品10点を展示いたします。どうぞご覧ください。

井桁裕子作品展 私小説―肖像の人形
会期:2010年3月23日[火]―4月3日[土]*会期中無休

桁裕子作品展DM
タイトルの「肖像の人形」とは、球体関節人形の仕組みを使いながら、実在の人物の自由なイメージを造形したものです。モデルの姿を誠実に再現しようとする努力と、制作者の勝手なイメージとが混ざり合った「私小説」のような造形物です。相手を見つめながら制作していたはずなのに、発見は自分の内側からやってきます。あるいは、内から沸き上がるイメージを形にしたつもりでいると、それは私の見た外の世界のかけらが組み合わさってできているのです。
新作の肖像人形は、鉄の造形作家、イラストレーター、舞踏家の三人の女性です。ほかに焼き物の小さな人物像などを20点ほど、その他新たな試みを展示します。(井桁裕子)

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igeta_05_RyokoDoll「錬金術 Ryoko Doll」
2009年 桐塑
70cm

igeta_21_Fuyudori「冬鳥」
2010年 陶
H22x16x14cm

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