生田緑地（小田急線・向丘遊園）の新緑の林に囲まれた川崎市岡本太郎美術館で「前衛下着道－鴨居羊子とその時代　岡本太郎・今東光・司馬遼太郎・具体美術協会」展が始まりました。



「前衛下着道－鴨居羊子とその時代　岡本太郎・今東光・司馬遼太郎・具体美術協会」展
会期：2010年4月17日（土）～ 7月4日（日）

1950年代、ジャーナリズムの世界から一転、下着デザインの世界に飛び込んだ、いや、その世界を創ってしまった人物（図録より）。
展示内容は同館のホームページを見ていただきたいのですが、関西の特異な才能を持った女性・鴨居羊子の「言葉」「絵画」「下着」を中心に、彼女の周辺に集まった豪華絢爛たる人脈を紹介する試みで、私は「下着」を企画展のテーマに取り上げた美術館の見識に拍手をおくりたい。

展示で登場するのは今東光、司馬遼太郎、早川良雄、岡本太郎、細江英公、井上博道、白髪一雄、元永定正、etc.,

唐ゼミ☆×チュニック　したぎと中世　～わたしは驢馬になって下着をうりにゆきたい～ というパフォーマンスもぜひ楽しんでください。
開催日： 4月29日（木・祝）、5月2日（日）、23日（日）、30日（日）
※都合により日程、時間等を変更することがあります。
　時間 : 各日とも14：00と15：00の2回公演・各15分を予定
　 場所 : 企画展示室

オープニングで挨拶する村田慶之輔館長
この展覧会の主催者として「前衛下着道」という卓抜なタイトルを考えた村田さんは本展図録にも「道（タオ）、三本」と題して鴨居さんとの出会いについて寄稿しています。


オープニングのときに上演された劇団唐ゼミ☆のメンバーによるパフォーマンス


後方壁面の下着写真は岡本太郎撮影


壁面の下着写真は岡本太郎撮影


具体美術協会の記録映像も上映されており、70年大阪万博のお祭り広場での具体のメンバーのパフォーマンスがなかなか面白い。その中に磯崎新先生設計による親子ロボットが実際に動いている映像があります。



展示は盛りだくさんすぎてこなれていない憾みがありましたが、図録は50～60年代の関西パワーを検証できる中身の濃い内容で、オススメです。
テキスト：山本容子、田辺聖子、牛島龍介、島本浣、瀬木慎一、三浦照子、村田慶之輔、四谷シモン、大島新、岡本太郎、室井絵里、他。


本展に油彩が出品されている元永定正のシルクスクリーンをご紹介します。

元永定正「オレンジの中で」
1977年　スクリーンプリント
イメージサイズ：47.0×61.0cm
シートサイズ：50.0×65.0cm
Ed.100　　サインあり

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