"Porte Doree 9"
(1998年プリント)
ゼラチンシルバープリント
14.4×9.8cm
Ed.10
サインあり
額付き
イオネスコの作品は、よくバロック的だとかデカダンの香りが漂うといった表現が使われますが、この作品もまさにそうで、モデルの女性の濃い化粧、シースルーの衣装に高いハイヒール、そして顔の周りのレース飾りなどの要素がその独特な雰囲気を醸し出しています。また、左下には人形が見えていて、この部屋は他にどんなものが置いてあるのか、この女性はこの部屋の主なのか等々想像力をかき立ててくれます。実は、この人形は「Porte Doree 6」にも登場していて、撮影に使われたのは、井村さんのおしゃるところの「暗い市営住宅」のイリナの寝室ではないかと思われます。そう思ってみると、また見方が違ってくるかもしれません。
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*画廊亭主 横からひとこと
上記紹介文は写真担当の三浦が書いていますが、おかげさまで「とっておきセール」の出品作品への問い合わせを多数いただいています。
写真はそれこそ「とっておき」のコレクションを出しているので問い合わせが多いとは思っていましたが、むしろ驚いたのは「版画」への問い合わせが以前よりぐっと増えたことです。
ときの忘れものはもともと版画がメインだったのですが、バブル崩壊後の長い不況のもとで版画の需要が極端に低下し、売り上げが激減しました。
特に若い人たちの興味が薄れてしまったのでは、と危惧するほどでした。
今回のセールで版画への問い合わせが増えたことは、市場回復の兆しかと亭主は喜んでいます。
「写真」が新たな表現ジャンルとして確固たる地位を獲得しつつあるのは間違いありません。しかし市場が豊かな実りを見せているかというとまだまだと言わざるを得ません。
建築と写真は日本が世界のトップレベルです。
イソザキ、アンドウ、ホソエ、スギモト、アラキ、ウエダショウジは世界中で通用する固有名詞です。なのに、それをコレクションする人は極く少数です。
この機会にぜひコレクションを!!
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