福田勝治出品作品のご紹介(2)
ただいま開催中の「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」から出品作品をご紹介してまいります。
「光りの貝殻」は、福田勝治の数多いヌード作品の中でも白眉と言える作品で、1994年に山口県立美術館で開催された「写真家/福田勝治展」のカタログの表紙にも使われています。漆黒の中にモデルの顔に一条の光が差し、体の稜線が光でなだらかなカーブを描く。まさに光の彫刻です。
「真の表現をこころみようとする写真家は、裸体を一つの大理石の石塊として考えなくてはならない。そこで写真は『鑿』のかわりに『カメラ』でそれを表現し、自己の思うままの裸像を築き、穿ち、創らなければならない。」(『色と光の芸術』より、1951年)

福田勝治 Katsuji FUKUDA
「光りの貝殻(ヌード)」
1949年 ゼラチンシルバープリント
33.3×40.2cm サインあり
山口県立美術館に収められているこの作品のサイズは、40.5x31.9cmと縦長の作品ですが、今回の出品作は、上下が大胆にトリミングされていて、33.3x40.2cmと横長の作品になっています。裏には「月光に照らされて 女の曲線 うねり波うつ」と作家によって書かれていて、あるいは、トリミング後のこの作品のタイトルとしたかったのかもしれません。
福田勝治は、いわゆる商業ギャラリーでの個展はほとんど行っておらず、プリントの流通量がひじょうに限られているため、作家のサインの入ったプリント、特にこの「光りの貝殻」のようなミュージアムピースは、たいへん貴重です。どうぞこの機会にコレクションにお加え下さい。
◆この作品が表紙に使われた山口県立美術館の回顧展図録は、ときの忘れものに在庫が若干あります。ご希望の方は、メールにてお申し込みください。

『写真家/福田勝治展 孤高のモダニスト』図録
会期:1994.10.7-1994.11.27
発行:山口県立美術館
編集:榎本徹、河野通孝
270p ; 30cm
頒布価格:2,800円(送料無料)
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは、2011年1月15日[土]―1月29日[土]「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」を開催しています(※会期中無休)。

福田勝治は、1899年山口県に生まれ、昭和を通して活躍した写真家です。今年2011年が没後20年にあたります。ときの忘れものでは、新春の特別企画として、代表作《心の小窓》《光りの貝殻》《静物》の3点と、1955年にイタリアで撮影された作品15点(未発表)の計18点を展観し、福田勝治の作品と、その功績をあらためて顕彰し、ご紹介いたします。
●孤高を貫いたその生涯と作品については「飯沢耕太郎のエッセイ」をお読みください。
●ホームページに出品リストを掲載しました。
ただいま開催中の「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」から出品作品をご紹介してまいります。
「光りの貝殻」は、福田勝治の数多いヌード作品の中でも白眉と言える作品で、1994年に山口県立美術館で開催された「写真家/福田勝治展」のカタログの表紙にも使われています。漆黒の中にモデルの顔に一条の光が差し、体の稜線が光でなだらかなカーブを描く。まさに光の彫刻です。
「真の表現をこころみようとする写真家は、裸体を一つの大理石の石塊として考えなくてはならない。そこで写真は『鑿』のかわりに『カメラ』でそれを表現し、自己の思うままの裸像を築き、穿ち、創らなければならない。」(『色と光の芸術』より、1951年)

福田勝治 Katsuji FUKUDA
「光りの貝殻(ヌード)」
1949年 ゼラチンシルバープリント
33.3×40.2cm サインあり
山口県立美術館に収められているこの作品のサイズは、40.5x31.9cmと縦長の作品ですが、今回の出品作は、上下が大胆にトリミングされていて、33.3x40.2cmと横長の作品になっています。裏には「月光に照らされて 女の曲線 うねり波うつ」と作家によって書かれていて、あるいは、トリミング後のこの作品のタイトルとしたかったのかもしれません。福田勝治は、いわゆる商業ギャラリーでの個展はほとんど行っておらず、プリントの流通量がひじょうに限られているため、作家のサインの入ったプリント、特にこの「光りの貝殻」のようなミュージアムピースは、たいへん貴重です。どうぞこの機会にコレクションにお加え下さい。
◆この作品が表紙に使われた山口県立美術館の回顧展図録は、ときの忘れものに在庫が若干あります。ご希望の方は、メールにてお申し込みください。

『写真家/福田勝治展 孤高のモダニスト』図録
会期:1994.10.7-1994.11.27
発行:山口県立美術館
編集:榎本徹、河野通孝
270p ; 30cm
頒布価格:2,800円(送料無料)
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◆ときの忘れものは、2011年1月15日[土]―1月29日[土]「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」を開催しています(※会期中無休)。

福田勝治は、1899年山口県に生まれ、昭和を通して活躍した写真家です。今年2011年が没後20年にあたります。ときの忘れものでは、新春の特別企画として、代表作《心の小窓》《光りの貝殻》《静物》の3点と、1955年にイタリアで撮影された作品15点(未発表)の計18点を展観し、福田勝治の作品と、その功績をあらためて顕彰し、ご紹介いたします。
●孤高を貫いたその生涯と作品については「飯沢耕太郎のエッセイ」をお読みください。
●ホームページに出品リストを掲載しました。
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