韓国から昨夕帰国いたしまた。
羽田から浜松町までのモノレールから見える東京の夜景が(節電のせいもあるでしょうが)いつになく暗く、そしてさびしく見えました。
現地からのレポートにも書きましたが、10回目を迎えたKIAFがアジアでも有数のアートフェアであり、長い会期にもかかわらず連日多くの人が来場され、少なからぬ層が「作品を買いに来る」ことを体験できたことは大変刺激的でした。一昨年のチューリッヒのアートフェアに出たときに感じた居心地のよさに通じるものがありました。
KIAF自体はピークのときに比べたら人数も売上げも激減したというのですが、KIAF初体験の亭主にしてみたら、大きな作品が日本とは比較にならないほど勢いよく売れている現状には羨望の念を禁じえませんでした。
日本は世界のアートマーケットから完全の取り残されてしまった、日本にいるとわからないことがこうして他国に出てみると良くわかります。
ときの忘れものの出品作品をお買いになった方も、韓国はもちろんですが、シンガポール、台湾からわざわざKIAFにいらした方々でした。

近々、KIAFの報告会でも開きたいと考えています。

韓国まで助っ人として渡ってくれた浜田さん、通訳のアンさんには大変お世話になりました。
KIAFに何年も出展している先輩画商さんにもいろいろアドバイスを賜り、親切にしていただきました。
そして何より作品をお買い上げいただいたお客さまには心より感謝申し上げます。
ご主人の反対にもかかわらず安藤忠雄作品をお買い上げくださったミセスから「来年もまた来てくださいね」(もちろんハングルで)と言われたことは嬉しいことでした。
韓国のキューレーターや作家、画廊の方々と短い時間ではありましたが話すことができたのはラッキーでした。
せっかくのご縁ができたことだし、韓国の作家の紹介にも今後は努めて行きたいと考えています。

さて、帰国早々ですが、本日2011年9月28日(水)より10月8日(土)まで「安藤忠雄展」を開催します(会期中無休)。
安藤忠雄DM600
 建築家、東京大学名誉教授の安藤忠雄先生は、1941年大阪生まれ。
独学で建築を学び、69年安藤忠雄建築研究所を設立。[住吉の長屋]により79年日本建築学会賞受賞、衝撃的なデビューを飾ります。
代表作は[六甲の集合住宅][光の教会][ファブリカ/ベネトンアートスクール][フォーワース現代美術館][直島コンテンポラリーミュージアム][表参道ヒルズ]他。
吉田五十八賞、日本芸術院賞、プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞、UIA賞他を受賞。
2010年文化勲章受章。
阪神・淡路震災復興支援に尽力し、今回の東日本大震災に際しても被災した子供たちへの支援にいち早く立ち上がりました。安藤先生ほど「建築家」という職業を世に知らしめた人はいないでしょう。
83年から版画制作に取り組み、『安藤忠雄版画集 1998』をときの忘れものより出版。
ニューヨークMoMA、パリ・ポンピドゥーセンターなど世界各地で建築展を開催、出品される美しいドローイング、版画類は世界中のコレクター垂涎の的です。
今回の展覧会では、「中之島プロジェクト」などのシルクスクリーンと、「六甲の集合住宅」のドローイング他を出品します。

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ちょうど今、日本では初となる第24回世界建築会議が開催されています<2011年9月26日(月)~10月1日(土)>。
著名建築家や技術者、研究者、学生などが、世界中から集まるUIA大会(世界建築会議)は、“建築界のオリンピック”とも呼ばれる世界最大級の建築イベントです。
1週間の大会では、講演やセミナー、プレゼンテーション、ワークショップ、展覧会、ツアーなど、大会テーマに基づく多彩なプログラムが開かれ、これからの建築や都市のあり方を探っていきます。
UIA大会は、1948年にスイス・ローザンヌで初めて開催されて以来、ほぼ3年に一度、世界の各都市で開かれています。日本での開催は、24回目となる今回が初めてです。