本日より、ときの忘れものでは15回目となる小野隆生展を開催します。
小野隆生展DM600
小野隆生 1976-2010
会期:2011年11月11日(金)~11月19日(土)
会期中無休


今回は、初期1976年の作品から1990年代、2000年代の作品を画廊コレクションの中から展示しています。
技法も、油彩(画布)、テンペラ・切り抜き(板)、テンペラ(画布)と小野隆生の歩みを辿れる内容になっています。
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小野隆生は、1971年にイタリアに渡り、敬愛するペルジーノの故郷で淡々とテンペラによる肖像画を描き続けています。
亭主は100年に一人の天才画家と信じ、1995年以来作品の紹介につとめてきました。
日本の美術界における、いわゆる具象絵画や美人画といった範疇にも入らず、超然としたその姿勢は多くの人たちの共感を得ているにもかかわらずマスコミにはほとんど取り上げられないという不思議な画家でもあります。
ある辣腕編集者にその疑問をぶつけたところ、「小野さんの作品は批評を拒否する絵画だ」と言われたことがあります。今でもその意味はよくわからないのですが、ときの忘れものでは、新作展のたびにカタログをつくり、三上豊(和光大学教授、2003年カタログ)、谷川渥(國學院大学教授、2004年カタログ)、河合哲夫(朝日新聞、2007年カタログ)、大倉宏(美術評論家、2008年カタログ)の皆さんに小野隆生論をご執筆いただきました。
また、2008年に伊東の池田20世紀美術館で開催された「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動30年」では、ときの忘れものが編集を担当したカタログに、瀬木慎一(美術評論家)、大野正勝(岩手県立美術館)、樋口昌樹(資生堂企業文化部)の皆さんにもそれぞの視点からユニークな小野隆生論ををご執筆いただきました。
さらに、このブログでも池上ちかこさんにエッセイを連載していただき、コレクターの小泉清さんと荒井由泰さんには、コレクターの立場からエッセイを書いていただきました。
どうぞ小野作品をご覧になりながら、各氏の小野論もお読みいただければ幸いです。

ono_seinenzou小野隆生
「青年像」
1990年
テンペラ、画布
100.0x70.0cm(40号)
サインあり

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