本日から「野田英夫・北川民次・国吉康雄展~太平洋に架けた夢」を開催しますが、先ずはお詫びと反省を。
この展覧会の展示は例によって強力助っ人・浜田さんのディレクションですが、彼の韓国からの帰国をまって(浜田さん、最近は韓国の仕事にはまっているらしい、近々このブログにも韓国レポートを書くとおっしゃっています)、17日(水)に行ないました。
その前日の16日(火)は開廊はしていましたが、ちょっとした亭主の油断で、何も展示していませんでした。つまり空っぽ。展示しようと思えば作品は売るほどあるのに。
ときの忘れもののポリシーは客商売である以上、「勝手に休まない、企画展は無休、それ以外でも火曜~土曜までは必ず店を開け作品を展示する」です。にもかかわらず、店は開けたが中身は空っぽ、そういうときに限って客は来る(来てくださる)・・・・・
わざわざ電車賃をはらって来てくださったのに、何も展示していなかった。建前だけで心を忘れたといわれても仕方ない。Iさん、Nさん、ほんとうにゴメンナサイ。
画廊は作品との出会いの場所です、これからはいついらしてもきちんとときの忘れものの珠玉の名品をご覧いただけるよう務めます。

さて「野田英夫・北川民次・国吉康雄展~太平洋に架けた夢」、亭主が敬愛してきたこれら三人の作家のうち、北川民次先生にだけは幸いなことにお会いしている。
まさに大人の風格を持った画家でした。タミジ先生のことはいずれ書きましょう。
今回はそれぞれの作家の素描をぜひご覧になって欲しい。素描は下絵という概念からいままで軽んじられてきたきらいがありますが、その画家の本質的なものを見るには素描がとても重要です。

素描といえば、昨年末から今年にかけて前期後期の二回にわけて開催した「松本竣介展」。
30点の出品作品はすべて素描でした。
今日はその松本竣介の101回目の誕生日です。

先週、7月に予定している「瀧口修造展と岩手の建築ツアー」の打ち合わせに盛岡に行ってきました。
岩手県立美術館では昨年から今年にかけて全国5美術館を巡回した「生誕100年 松本竣介展」から帰還した同館所蔵の松本竣介の作品群をたっぷり見てきました。
同館二階は萬鉄五郎、松本竣介、舟越保武の岩手を代表する三作家の作品が常に常設展示してあり、見ごたえ十分です。
近々、ツアーの概要を発表しますが、竣介ファンの方、ぜひご参加ください。

077) 松本竣介
《作品》(裏面にペン画あり)
1943年頃
紙にインク、鉛筆
イメージサイズ:25.7x20.3cm
シートサイズ:27.0x22.2cm

07_裏7) 松本竣介
《作品》裏面
紙にペン

松本1919) 松本竣介
《人物》
※「松本竣介素描」(1977年 株式会社綜合工房)121ページ所収
1947年
紙にインク、筆、ペン
イメージサイズ:34.5x25.6cm
シートサイズ:39.0x27.6cm

2525) 松本竣介
《肖像 II》
紙にインク
イメージサイズ:16.8x14.3cm
シートサイズ:20.0x15.8cm

2626) 松本竣介
《作品》
紙にインク
イメージサイズ:12.8x17.5cm
シートサイズ:13.2x18.2cm

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

●ときの忘れものでは松本竣介の希少画集、カタログを特別頒布しています。

●ときの忘れものブログでは、植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」を連載中です。

◆カタログのご案内
『松本竣介展』図録 表紙『松本竣介展』図録
2012年 ときの忘れもの 発行
15ページ 25.6x18.1cm
執筆:植田実、図版:30点、略歴
価格:800円(税込)
※お申し込みはコチラから。