百瀬恒彦写真展は本日が最終日です。

百瀬恒彦写真展を開催するにあたり、1年以上前から写真家の百瀬恒彦さんと企画者の荒川陽子さんと準備をして参りました。
今回展示している写真は、百瀬さんが1990年にモロッコの古都フェズの街を訪れて撮影した写真群です。
この時、旅を共にした谷川俊太郎さんが、これらの写真を「無色有情」と名づけてくださったそうです。
今にもロバの足音が聞こえてきそうな透明感のある写真・・・文明の利器で溢れている昨今、この街の風景は約25年の時が流れても変わっていないのだそうです。
限定12部のポートフォリオ(10点)と今回出品している19点の写真は、全て百瀬さん自ら暗室に籠ってプリントをしております。和紙へのプリントは非常に難しいらしく、1時間近く水洗した際に画面が和紙に定着せずに水のように流れてしまうこともあるそうです。
本日は最終日、百瀬さんと荒川さんがおりますので、是非、足をお運びください。

百瀬さん、谷川俊太郎さんたちの「旅」は四半世紀前でしたが、昨日スタートした芳賀言太郎さんのエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」はつい先年の大学生の旅の記録です。
連載の執筆者としては最年少となる芳賀さん。建築を学んだだけあって、巡礼の日々、克明な日記をつけ、膨大な建築の写真を撮影、一年かけてそられを整理し、今回の連載スタートとなりました。
実はお父さん(原茂さん)もこのブログの有力な執筆者で、特に写真についての造詣の深さにはいつも感嘆しています。
あわせてご愛読ください。
おだちれいこ
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「百瀬恒彦写真展―無色有情」は本日が最終日です。
DM画像600百瀬恒彦が1990年にモロッコを旅し、城壁の街フェズで撮ったモノクロ写真約20点を展示します。
あわせてポートフォリオ『無色有情』(10点組、限定部数12部)を刊行します。
その写真世界については鳥取絹子のエッセイ「百瀬恒彦の百夜一夜」をお読みください。

●出品作品をご紹介します。
11《残響》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙
45.7×56.0cm
モノタイプ

12《風音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙
56.0×45.7cm
モノタイプ

13《無音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙
45.7×56.0cm
モノタイプ

14《遠い音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙
43.2×35.6cm
モノタイプ

15《潜める》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙、着彩
35.6×43.2cm
モノタイプ

16《微かな音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、和紙
35.6×43.2cm
モノタイプ

17《楽しい音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
45.7×56.0cm
Ed.3

18《もの音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
45.7×56.0cm
Ed.3

19《遠い音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
56.0×45.7cm
Ed.3

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本日のウォーホル語録

<人生のある時期、50年代の終わり頃だったが、ぼくは知人たちから問題をひきうけているな、と思いはじめた。ある友人は救いがたいほど人妻にほれこんでいたし、別な奴は実はホモセクシャルなんだ、とうちあけたばかりだったし、ぼくのあこがれていた女性は分裂症の強い兆候を表わしていた。その頃ぼくは特別他人にうち明けるようなものを持ったことがなかったし、悩みを持っていると感じたこともなかったが、友人たちに蔓延しているこれらの問題が、バイキンのように自分にふりかかってきたように感じたのだ。
―アンディ・ウォーホル>


ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。