野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第2回

もうすぐKIAFです


韓国ソウルでのアートフェアKIAFがもう今月末と近づいてきました。
今年で出展は3回目、今回もときの忘れものさんのブースから出展させて頂きます。

2年前、初めてのKIAF出展時は海外アートフェア自体が初めての経験で、とにかくその規模に驚き、他のギャラリーの作品に比べ、内容よりもまずサイズでの迫力負けを感じました。
展示は勝ち負けではないですが、やはり大きな会場に183程もギャラリーブースがあって、数百人もの作家の作品が展示してあると、来場者の方に作品をじっくり観て頂く為にはまず立ち止まって頂く力が必要で、その要素の一つとして、作品サイズというのも重要だと感じました。

2度目の出展となった昨年はより大きな作品を展示しましたが、それでもまだサイズによる迫力不足は感じました。
ただ、一昨年よりも僕の作品の前で立ち止まってじっくり観て頂ける事は多くなり、気に入って頂けた地元のお客様に購入頂く事もでき、作品自体の魅力、クオリティーは一年間で向上できたのだと実感できました。

3度目の今年はサイズでもクオリティーでも力負けしないように、出展する最も大きな作品「I unleash」のサイズは110×200cm、今までKIAFに出展した作品の中では最大です。
「I unleash」の意味は「私は解き放つ」で、夕暮れの光に向かって2羽の鳥が飛んでいます。
自分を解き放つというよりは、自分にとって大切な人達が縛られている何かから、少しでも解き放たれる力になりたいという気持ちを込めて制作しました。
他、新作在庫作など合わせて4点程出展致しますので、もしKIAF期間中にちょうど韓国に旅行の予定の方がおられましたらぜひご高覧くださいませ。よろしくお願い致します。

あと、近々放送予定のNHKの海外向け番組「DESIGN TALKS」という番組に出演致します。
日本国内でのテレビ放送は無いのですが、下記URLよりネットでリアルタイムの放送を観て頂く事ができます。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/tv/designtalks/
放送日は9月18日(木)、世界各国の時差に合わせて放送は6時間周期で一日に4回あり、
「DESIGN TALKS」の放送時間は
「DESIGN TALKS」の放送時間(日本時間)は、
9月18日(木)10:30〜10:58  16:30〜16:58  22:30〜22:58  28:30〜28:58 です。
ちょうどこの「I unleash」の制作風景も映りますのでぜひご視聴くださいませ。

制作途中制作途中


「I unleash」野口琢郎
「I unleash」
2014年
箔画 (漆、金・銀箔、石炭、樹脂、木パネル)
200.0x110.0cm
サインあり

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のぐち たくろう

野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。

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野口琢郎さんがワンピース倶楽部の2014年9月の交流勉強会に登場します。

[日時] 2014年9月19日(金) 19:00~20:30
[場所] アンクルハット(港区南青山5-6-23 スパイラル9F)
[ゲスト] 綿貫令子氏(ときの忘れもの
[ゲストアーティスト] 野口琢郎
[定員] 30名
[参加費】 会員  1,000円  
     ビジター 2,000円
     アーティスト 1,000円

※21時から懇親会も開催いたします。
こちらからの参加も大歓迎です。(実費4000円位)
たくさんの方のご参加お待ちしております!

ワンピース倶楽部代表 石鍋博子 ISHINABE HIROKO
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◆ときの忘れもののブログは下記の皆さんのエッセイを連載しています。
 ・去る8月20日亡くなられた宮脇愛子先生のエッセイ「私が出逢った作家たち」はコチラです
 ・大竹昭子のエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
 ・石原輝雄のエッセイ「マン・レイへの写真日記」は毎月5日の更新です。
 ・笹沼俊樹のエッセイ「現代美術コレクターの独り言」は毎月8日の更新です。
 ・芳賀言太郎のエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」は毎月11日の更新です。
 ・新連載・土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」は毎月13日の更新です。
 ・新連載・野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
 ・去る5月17日死去した木村利三郎のエッセイ、70年代NYのアートシーンを活写した「ニューヨーク便り(再録)」は毎月17日の更新です。
 ・井桁裕子のエッセイ「私の人形制作」は毎月20日の更新です。
 ・故・難波田龍起のエッセイ「絵画への道」は毎月23日に再録掲載します。
 ・小林美香のエッセイ「母さん目線の写真史」は毎月25日の更新です。
 ・「スタッフSの海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
 ・森本悟郎のエッセイ「その後」は毎月28日に更新します。
 ・植田実のエッセイ「美術展のおこぼれ」は、更新は随時行います。
  同じく植田実のエッセイ「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」は終了しました。
  「本との関係」などのエッセイのバックナンバーはコチラです。
 ・飯沢耕太郎のエッセイ「日本の写真家たち」英文版とともに随時更新します。
 ・浜田宏司のエッセイ「展覧会ナナメ読み」は随時更新します。
 ・深野一朗のエッセイは随時更新します。
 ・「久保エディション」(現代版画のパトロン久保貞次郎)は随時更新します。
 ・「殿敷侃の遺したもの」はゆかりの方々のエッセイ他を随時更新します。
 ・故・針生一郎の「現代日本版画家群像」の再録掲載は終了しました。
 ・森下泰輔のエッセイ「私のAndy Warhol体験」は終了しました。
 ・君島彩子のエッセイ「墨と仏像と私」は終了しました。
 ・鳥取絹子のエッセイ「百瀬恒彦の百夜一夜」は終了しました。
 ・ときの忘れものでは2014年からシリーズ企画「瀧口修造展」を開催し、関係する記事やテキストを「瀧口修造の世界」として紹介します。土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。

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