みなさま、大変お世話になりました。

2012年の3月末に入社し今年の12月末までときの忘れもので様々な経験をさせていただきました。美術の「美」の字も知らないような私を受け入れご指導くださったときの忘れもののみなさま本当にありがとうございました。美術館に行って雰囲気だけ楽しんでいたような自分が、今では作家の名前を見て「知ってる!この作家さんはね~」と説明できたり、版画を見ると作品のぎりぎりまで近寄って、この作品の技法は、「シルクスクリーンや!銅版や!」とちょっと知ったかぶりができるようになり、おかげさまで美術館に行く楽しみが倍増しました。

入社する前は大学院での研究や大学内での仕事が主で、久しぶりに営利を目的とする民間企業につとめる緊張感に少し怖気づいていました。綿貫さんに結構始めの時点で活を入れられたりで少し不安になったこともありましたが、そうかと思うと、綿貫さんの号令で和菓子とお茶を飲みながら美術関連の様々なお話が聞けたり(これを聞いているのがとても楽しくて仕事をしたくなくなるんですが・・・笑)、令子さんに励まされたり、スタッフのみなさんとのお話が楽しかったりと、始まりこそ緊張していましたがすぐにこのときの忘れもの独特の暖かくてほのぼのとした、それでいてチャレンジ精神旺盛な環境にどっぷりはまってしまいました。

育児や色んな迷いもあって大学院を休学していたのですが、ときの忘れものに職場復帰した後、作家の方々の一途でがんばる姿を間近で見ていてなぜかライバル意識を燃やしてしまいました。自分が目指していた道に戻って逃げずに成功を納めなければ!と改心させられました。なぜか、作家の方々の姿を見ていると学者の世界に通ずるものを見てしまって気が気でなくなってしまいます。

ご迷惑ばかりかけたこの数年でしたが、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。
ここには記せませんが感謝してもしきれないことばかりです。

博士論文を書き納めた暁には、是非ご報告させてください。

令子さん、綿貫さん、尾立さん、秋葉さん、新澤さん、松下さん、雄高さん、岡部さん、お客様方、作家の方々、先生方、ときの忘れもののみなさま、本当にお世話になりました。

精進してまいります。

李秀香(りすひゃん)
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送別会にて、左が李秀香。

*画廊亭主敬白
英、仏、ハングル、日本語と四ヶ国語を操り、ときの忘れものの国際化に多大の貢献をしてくれた李が、学業に復帰するために今年一杯で退社することになりました。
まことに残念ですが、育児と学業を両立させて先ずは博士論文という夢を実現して欲しいと願うばかりです。
一月からは新しいスタッフを迎えて、海外へのチャレンジを続けるつもりです。