早いもので、ニューヨークで 木村利三郎先生が死去(2014年5月17日死去)されてから一年が過ぎました。
ゆかりの横須賀の美術館で、リサさんの作品が展示されています。

特集展示:木村利三郎
  (平成27年度 第1期所蔵品展)
会期:2015年4月25日(土)~7月5日(日)まで
会場:横須賀美術館
観覧料 一般310(250)円、高・大・65歳以上210(160)円
*谷内六郎館も観覧できます。*()内は20名以上の団体料金
*中学生以下無料、および市内在住または在学の高校生は無料。
 
 横須賀美術館では、年に4回の展示替えを行いながら、所蔵する日本の近代・現代の美術作品や、横須賀ゆかりの作家の作品などをご紹介しています。回廊式の所蔵品展では、年代順に作品を展示しているほか、途中の展示室ではそれぞれテーマを設けた展示を行っています。
展示室5では、平成26年度に新しく収蔵品となった木村利三郎の都市シリーズを特集展示します。横須賀市出身の木村利三郎は、1964年に単身ニューヨークへ渡り、各都市のすがたを独自の視点で捉え、表現しました。作家が発見した、さまざまな都市像をまとめて紹介します。(同館案内より引用)
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私たちが美術界に入ったときからリサさんにはとてもお世話になりました。

横須賀で生まれ育ち、師範学校を出て教師となり、法政大学では谷川徹三に学びます。戦後民主主義の最も輝いていた時期に、労働者の街・川崎で版画の頒布活動をしていました。
30歳で画家を志し、1964年40歳のときに渡米します。
以来ニューヨークで、都市の崩壊と再生、宇宙をテーマに亡くなるまで制作活動を続けておられました。
その作品は、ニューヨーク近代美術館、ブルックリン美術館、ミネソタ美術館、オクラホマアートセンター、コロンビア美術館、IBM本社、東京国立近代美術館、町田市立国際版画美術館、栃木県立美術館、東京藝術大学、横須賀美術館などに収蔵されています。

その死去を悼み、リサさんに現代版画センターの機関誌「版画センターニュース」に書いていただいた<木村利三郎■ニューヨーク便り>(1980年執筆、全8回)を再録掲載させていただきました。

ニューヨークでお世話になった方も多く、そのお一人荒井由泰さんの「マイコレクション物語」第3回にもその親交ぶりが書かれています。
あらためてリサさんのご冥福をお祈りするとともに、その画業が長く人々の心に残っていくことを願っています。
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1978年4月20日 
現代版画センター発行
木村利三郎版画カタログ

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木村利三郎"City 303-A"
1975年
シルクスクリーン・エッチング
44.5×31.0cm  Ed.30
Signed

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木村利三郎"City 311"
1975年
シルクスクリーン
65.5×51.0cm  Ed.50
Signed

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木村利三郎"City 340"
1976年
シルクスクリーン
62.0×50.0cm  Ed.50

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木村利三郎"City 338"
1977年
シルクスクリーン
63.5×50.0cm Ed.50
Signed