まずお詫びです。
埼玉県立近代美術館で開催中の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が3月4日のNHK日曜美術館のアートシーンで紹介されましたが、再放送はその日の夜にされており、11日(日)にはアートシーンの再放送はありません。
普段見ていないので(テレビがない)とんだ誤報をしてしまいました。深くお詫びします。
~~~~
◆有楽町・東京国際フォーラム で開催中のART FAIR TOKYO 2018は本日が最終日です。
ときの忘れものブース:N27
・新発掘の植田正治のポラロイド写真18点を初公開しています。
・平面:瑛九、松本竣介、オノサト・トシノブ、秋葉シスイ、ハ・ミョンウン、
・オブジェ:倉俣史朗、堀内正和、関根伸夫、舟越直木、宮脇愛子、加藤清之、篠田守男、若林奮
若手スタッフたちはNYのフェアに出展参加しているので、東京のブースは社長と亭主が差し入れのお菓子でエネルギー補給しながら、よたよた店番しております。
亭主は難聴で、お客様の声がよく聞き取れず、ときどき(しばしば)頓珍漢な受け答えをしておりますが、意識は明晰ですので、ご安心ください。
おかげさまで昨日までに倉俣史朗、オノサト・トシノブ、植田正治、秋葉シスイ(全勝街道驀進中)等々、お買い上げいただいています。
本日は夕方5時までです。どうぞお運びください。
~~~~~
埼玉県立近代美術館の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展は45作家の展示ですが、ある意味では刷り師たちの展覧会でもあります。
現代版画センターが1974~1985年の11年間にエディションした作品は約80作家、700点にのぼりますが、その多くは刷り師(版画工房)との協働によって生まれたものでした。
埼玉県立近代美術館で開催中の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展には作品のほかに映像や資料を多数出品しています。
まだ「現代版画センター」という名前すら決まっていなかった段階で(当初は全国版画コレクターの会(仮称)準備会として各方面に呼びかけ会員を募りました)、会員制による版元組織をつくることに目的と定め、「エディション制」という基本的な方針を打ち立てていました。それは草創の頃をスタッフとして参加した西岡文彦さんのエッセイ第二回でも強調されています。
ヨーロッパやアメリカの近代美術を支えた版元がどういうものか、翻って江戸時代の浮世絵版画の版元の歴史などに多くを学び(頭でっかちではありましたが)、版画制作のシステムを構築し、コストを計算していました。
A)作家サイン料
B)刷り師・版画工房の製版代+刷り代
C)紙代、インク代などの材料費
作家自刷りのものもありましたが、作家が工房の協力のもとに版をつくり、刷り師がそれを刷るという作品が圧倒的でした。建築家をはじめ、それまで版画をつくったことのない作家を口説き、新しい版画の世界を築くことを目指していましたから当然の成り行きでした。
協働者としての刷り師への敬意を表すためにエディション目録には必ず刷り師の名前を明記しました。
初期の機関誌『画譜』の表紙を飾ったのも作家ではなく、刷り師たちの肖像でした。

『画譜』創刊準備号 1974年3月15日発行
全国版画コレクターの会(仮称)準備会 発行
表紙は神奈川県秦野にあった岡部版画工房と岡部徳三さん
シルクスクリーンのパイオニア岡部さんは現代版画センターの企画委員としても大きな役割を果たしました(2006年6月9日没)。

『画譜』創刊号 1974年5月30日発行
表紙はシルクスクリーンの刷り師・高村哲太郎さん
(高村さんはこの写真の数ヵ月後に急逝)

『画譜』第2号 1974年9月1日発行
表紙は合羽刷りを制作中の西岡文彦さん
現代版画センターが11年間のエディション制作において協力を仰いだ刷り師は以下の方々でした。
(図録のテキストブックにはそれらの刷り師たちの名が洩らさず記載されています。)
ゴチック文字が刷り師並びに版画工房の名称、/のあとが担当した作家名
岡部徳三/靉嘔、オノサト・トシノブ、大沢昌助、山口勝弘、前田常作、重田良一、澄川喜一、柳澤紀子、大浦信行、竹田鎮三郎、藤田喬平、セバスチャン、ジョナス・メカス
酒寄忠衛/矢柳剛
宮本海平/小田襄
大沢啓三/竹田鎮三郎、
小峰プロセス/島州一
石田了一/森義利、関根伸夫、畦地梅太郎、菅井汲、飯田善國、元永定正、堀内正和、磯崎新、大橋成行、本田眞吾、谷川晃一、南正雄、アンディ・ウォーホル、安藤忠雄、大沢昌助
M.M.G.(ミツムラグラフィック)/古沢岩美、菅井汲、福沢一郎
山村常夫/木村茂
山村兄弟版画工房(山村素夫・常夫)/風間完、難波田龍起、小野具定、大沢昌助、靉嘔、生野一樹、木村利三郎、柳澤紀子、磯崎新、関根伸夫、
菅沼稔/吉原英雄、木村利三郎
加藤南枝/古沢岩美、木内克、大沢昌助、赤尾直美、大浦信行
吉田薫/飯塚国雄
荻野栄一郎/竹田鎮三郎
五所菊雄/畦地梅太郎、戸張孤雁、尾崎志郎、日和崎尊夫、長谷川潔
版画工房KEN/関根伸夫
木村茂/難波田龍起
赤川勲/小野具定、関根伸夫
富士製旗/オノサト・トシノブ
フジ美術版画工房/加山又造
助田憲亮/靉嘔
森版画工房(森仁志)/石田武、難波田龍起、福沢一郎、大沢昌助、舟越保武、竹田鎮三郎、三栖右嗣、ジャン・ベルト・ヴァンニ、菅井汲、関根伸夫
宮下登喜雄/古沢岩美、舟越保武
アトリエ・プチ/ガストン・プチ
プリントハウス・OM/宮脇愛子、鈴木信吾、深沢紅子
工房版/ガストン・プチ
関岡扇令/塙太久馬
版画工房アルミィ/馬場檮男
Tsukaguchi Atelier/飯塚国雄
前田武/山下清澄
米田稔/内間安瑆
池田亮二(美学校研修科)/関根伸夫
前田武史(美学校研修科)/柏原えつとむ
大滝次郎(美学校研修科)/高橋雅之
野々宮幸雄(美学校研修科)/堀浩哉
宮川正臣(美学校研修科)/吉田克朗
伊丹裕(美学校研修科)/松本旻
美学校研修科/草間彌生、島州一、堀浩哉
高月仁/関根伸夫
林健夫(林グラフィックプレス)/関根伸夫、林芳史
シンバスタジオ 三喜俊郎/木村光佑
三塩英春/竹田鎮三郎、磯崎新、横尾忠則
山梨石版画工房(山梨実)/大沢昌助、難波田龍起、磯崎新
平賀裕敏/木村桂子
久利屋グラフィック/宮脇愛子
高松聡/吉原英雄、
瀬越義満/鈴木英人
柿崎兆/河内成幸
特に岡部徳三(シルク)、石田了一(シルク)、山村素夫・常夫兄弟(銅版)、森仁志(リトグラフ)の諸氏が多くのエディションを手がけています。
また専門の刷り師ではなく、作家としても活躍していた方々も少なくありません。
菅沼稔、五所菊雄、木村茂、宮下登喜雄、三塩英春、柿崎兆さん達です。
あらためて現代版画センターのエディション制作に参加してくださった刷り師、版画工房の皆さんに深い感謝をささげます。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されています。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)
現代版画センターと「ときの忘れもの」については1月16日のブログをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログは、ときの忘れもので扱っています。
現代版画センターは会員制による共同版元として1974年~1985年の11年間に約80作家、700点のエディションを発表し、全国各地で展覧会、頒布会、オークション、講演会等を開催しました。本展では45作家、約280点の作品と、機関誌等の資料、会場内に設置した三つのスライド画像によりその全軌跡を辿ります。
【トークイベント】ウォーホルの版画ができるまで―現代版画センターの軌跡
日時:3月18日 (日) 14:00~16:30
第1部:西岡文彦 氏(伝統版画家 多摩美術大学教授)、聞き手:梅津元(当館学芸員)
第2部:石田了一 氏(刷師 石田了一工房主宰)、聞き手:西岡文彦 氏
場所:2階講堂
定員:100名 (当日先着順)/費用:無料
~~~~
○<版画の景色後期を観ました。磯崎新さんの無機質な作品、空白の中に無人の建築物がある作品が好きで、何時間でも眺めていられそうでした。
(20180223/樺太柳葉魚さんのtwitterより)>
○<先日拝見し、すごい10年間を過ごされたのだと思いました。
20歳頃Ay-Oが好きだったこと等思い出し、美術館で半日を過ごしました。
ウォーホルの菊も素敵です。
(20180308/西村多美子さんからのメールより)>
○<版画の景色「現代版画センターの軌跡」を見てきた。280点の作品はいずれも見応えがあり全く冗長な印象はない。個人的に欲しいと思う作品もいくつかあった。しかし「現代版画センター」とは一体どのような団体なのか?倒産したとは?
これは会員制共同版元であった。設立者、綿貫不二夫氏の言葉:74年日本初の本格的な版画の版元・現代版画センターを創立、80作家七百点のエディションをつくったが、草間彌生の版画など全く売れなかった。<中略>時代が早すぎたのか、私の無能ゆえか現代版画センターは85年にあえなく倒産した。
草間彌生の作品が全く売れなかったとは・・・現在の版画マーケットのことはよく知らないが、今ならビジネスとして成り立つのではないか。作品の質は大変優れていると思う。
(20180306/MOQSEIさんのtwitterより)>
○<先週末に、埼玉県立近代美術館の「現代版画センターの軌跡」展を見た。センターのことは知らなかったけれど、多数の芸術作品を世に送り出したという熱気と、それに呼応するような展示が素晴らしかった。ウォーホルの版画のポストカード、飾ろうと思う。25日(日)まで。
常設展の小村雪岱も良かった。
(20180305/こぐさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○荒井由泰さんのエッセイ「版画の景色―現代版画センターの軌跡展を見て」(1月31日ブログ)
○スタッフたちが見た「版画の景色」(2月4日ブログ)
○毎日新聞2月7日夕刊の美術覧で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が紹介されました。執筆は永田晶子さん、見出しに<「志」追った運動体>とあります。
○倉垣光孝さんと浪漫堂のポスター(2月8日ブログ)
○嶋﨑吉信さんのエッセイ~「紙にインクがのっている」その先のこと(2月12日ブログ)
○大谷省吾さんのエッセイ~「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか(2月16日ブログ)
○植田実さんのエッセイ「美術展のおこぼれ 第47回」(3月4日ブログ)
○土渕信彦さんのエッセイ<埼玉県立近代美術館「版画の景色ー現代版画センターの軌跡」展を見て>(3月8日ブログ)
○塩野哲也さんの編集思考室シオング発行のWEBマガジン[ Colla:J(コラージ)]2018 2月号が展覧会を取材し、87~95ページにかけて特集しています。
○月刊誌『建築ジャーナル』2018年3月号43ページに特集が組まれ、見出しには<運動体としての版画表現 時代を疾走した「現代版画センター」を検証する>とあります。
○埼玉県立近代美術館の広報誌 ソカロ87号で1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○同じく、同館の広報誌ソカロ88号には栗原敦さん(実践女子大学名誉教授)の特別寄稿「現代版画センター運動の傍らでー運動のはるかな精神について」が掲載されています。
○現代版画センターエディションNo.501 澄川喜一「フェニックスの翼 A」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。
澄川喜一
「フェニックスの翼 A」
1982年
シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)
Image size: 50.5×30.0cm
Sheet size: 65.0×49.9cm
Ed.50
*山口県岩国支部・岩国画廊との共同エディション
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。

出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄
◆ときの忘れものは「植田正治写真展ー光と陰の世界ーPart Ⅱ」を開催します。

会期:2018年3月13日[火]―3月31日[土] 11:00-19:00
※日・月・祝日休廊(但し3月25日[日]は開廊)
昨年5月に開催した「Part I」に続き、1970年代~80年代に制作された大判のカラー作品や新発掘のポラロイド写真など約20点をご覧いただきます。
●書籍・カタログのご案内
『植田正治写真展―光と陰の世界―Part II』図録
2018年3月8日刊行
ときの忘れもの 発行
24ページ
B5判変形
図版18点
執筆:金子隆一(写真史家)
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
価格:800円(税込)※送料別途250円

『植田正治写真展―光と陰の世界―Part I』図録
2017年
ときの忘れもの 発行
36ページ
B5判
図版33点
執筆:金子隆一(写真史家)
デザイン:北澤敏彦(DIX-HOUSE)
価格:800円(税込)※送料別途250円
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
埼玉県立近代美術館で開催中の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が3月4日のNHK日曜美術館のアートシーンで紹介されましたが、再放送はその日の夜にされており、11日(日)にはアートシーンの再放送はありません。
普段見ていないので(テレビがない)とんだ誤報をしてしまいました。深くお詫びします。
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◆有楽町・東京国際フォーラム で開催中のART FAIR TOKYO 2018は本日が最終日です。
ときの忘れものブース:N27・新発掘の植田正治のポラロイド写真18点を初公開しています。
・平面:瑛九、松本竣介、オノサト・トシノブ、秋葉シスイ、ハ・ミョンウン、
・オブジェ:倉俣史朗、堀内正和、関根伸夫、舟越直木、宮脇愛子、加藤清之、篠田守男、若林奮
若手スタッフたちはNYのフェアに出展参加しているので、東京のブースは社長と亭主が差し入れのお菓子でエネルギー補給しながら、よたよた店番しております。
亭主は難聴で、お客様の声がよく聞き取れず、ときどき(しばしば)頓珍漢な受け答えをしておりますが、意識は明晰ですので、ご安心ください。
おかげさまで昨日までに倉俣史朗、オノサト・トシノブ、植田正治、秋葉シスイ(全勝街道驀進中)等々、お買い上げいただいています。
本日は夕方5時までです。どうぞお運びください。
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埼玉県立近代美術館の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展は45作家の展示ですが、ある意味では刷り師たちの展覧会でもあります。
現代版画センターが1974~1985年の11年間にエディションした作品は約80作家、700点にのぼりますが、その多くは刷り師(版画工房)との協働によって生まれたものでした。
埼玉県立近代美術館で開催中の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展には作品のほかに映像や資料を多数出品しています。
まだ「現代版画センター」という名前すら決まっていなかった段階で(当初は全国版画コレクターの会(仮称)準備会として各方面に呼びかけ会員を募りました)、会員制による版元組織をつくることに目的と定め、「エディション制」という基本的な方針を打ち立てていました。それは草創の頃をスタッフとして参加した西岡文彦さんのエッセイ第二回でも強調されています。
ヨーロッパやアメリカの近代美術を支えた版元がどういうものか、翻って江戸時代の浮世絵版画の版元の歴史などに多くを学び(頭でっかちではありましたが)、版画制作のシステムを構築し、コストを計算していました。
A)作家サイン料
B)刷り師・版画工房の製版代+刷り代
C)紙代、インク代などの材料費
作家自刷りのものもありましたが、作家が工房の協力のもとに版をつくり、刷り師がそれを刷るという作品が圧倒的でした。建築家をはじめ、それまで版画をつくったことのない作家を口説き、新しい版画の世界を築くことを目指していましたから当然の成り行きでした。
協働者としての刷り師への敬意を表すためにエディション目録には必ず刷り師の名前を明記しました。
初期の機関誌『画譜』の表紙を飾ったのも作家ではなく、刷り師たちの肖像でした。

『画譜』創刊準備号 1974年3月15日発行
全国版画コレクターの会(仮称)準備会 発行
表紙は神奈川県秦野にあった岡部版画工房と岡部徳三さん
シルクスクリーンのパイオニア岡部さんは現代版画センターの企画委員としても大きな役割を果たしました(2006年6月9日没)。

『画譜』創刊号 1974年5月30日発行
表紙はシルクスクリーンの刷り師・高村哲太郎さん
(高村さんはこの写真の数ヵ月後に急逝)

『画譜』第2号 1974年9月1日発行
表紙は合羽刷りを制作中の西岡文彦さん
現代版画センターが11年間のエディション制作において協力を仰いだ刷り師は以下の方々でした。
(図録のテキストブックにはそれらの刷り師たちの名が洩らさず記載されています。)
ゴチック文字が刷り師並びに版画工房の名称、/のあとが担当した作家名
岡部徳三/靉嘔、オノサト・トシノブ、大沢昌助、山口勝弘、前田常作、重田良一、澄川喜一、柳澤紀子、大浦信行、竹田鎮三郎、藤田喬平、セバスチャン、ジョナス・メカス
酒寄忠衛/矢柳剛
宮本海平/小田襄
大沢啓三/竹田鎮三郎、
小峰プロセス/島州一
石田了一/森義利、関根伸夫、畦地梅太郎、菅井汲、飯田善國、元永定正、堀内正和、磯崎新、大橋成行、本田眞吾、谷川晃一、南正雄、アンディ・ウォーホル、安藤忠雄、大沢昌助
M.M.G.(ミツムラグラフィック)/古沢岩美、菅井汲、福沢一郎
山村常夫/木村茂
山村兄弟版画工房(山村素夫・常夫)/風間完、難波田龍起、小野具定、大沢昌助、靉嘔、生野一樹、木村利三郎、柳澤紀子、磯崎新、関根伸夫、
菅沼稔/吉原英雄、木村利三郎
加藤南枝/古沢岩美、木内克、大沢昌助、赤尾直美、大浦信行
吉田薫/飯塚国雄
荻野栄一郎/竹田鎮三郎
五所菊雄/畦地梅太郎、戸張孤雁、尾崎志郎、日和崎尊夫、長谷川潔
版画工房KEN/関根伸夫
木村茂/難波田龍起
赤川勲/小野具定、関根伸夫
富士製旗/オノサト・トシノブ
フジ美術版画工房/加山又造
助田憲亮/靉嘔
森版画工房(森仁志)/石田武、難波田龍起、福沢一郎、大沢昌助、舟越保武、竹田鎮三郎、三栖右嗣、ジャン・ベルト・ヴァンニ、菅井汲、関根伸夫
宮下登喜雄/古沢岩美、舟越保武
アトリエ・プチ/ガストン・プチ
プリントハウス・OM/宮脇愛子、鈴木信吾、深沢紅子
工房版/ガストン・プチ
関岡扇令/塙太久馬
版画工房アルミィ/馬場檮男
Tsukaguchi Atelier/飯塚国雄
前田武/山下清澄
米田稔/内間安瑆
池田亮二(美学校研修科)/関根伸夫
前田武史(美学校研修科)/柏原えつとむ
大滝次郎(美学校研修科)/高橋雅之
野々宮幸雄(美学校研修科)/堀浩哉
宮川正臣(美学校研修科)/吉田克朗
伊丹裕(美学校研修科)/松本旻
美学校研修科/草間彌生、島州一、堀浩哉
高月仁/関根伸夫
林健夫(林グラフィックプレス)/関根伸夫、林芳史
シンバスタジオ 三喜俊郎/木村光佑
三塩英春/竹田鎮三郎、磯崎新、横尾忠則
山梨石版画工房(山梨実)/大沢昌助、難波田龍起、磯崎新
平賀裕敏/木村桂子
久利屋グラフィック/宮脇愛子
高松聡/吉原英雄、
瀬越義満/鈴木英人
柿崎兆/河内成幸
特に岡部徳三(シルク)、石田了一(シルク)、山村素夫・常夫兄弟(銅版)、森仁志(リトグラフ)の諸氏が多くのエディションを手がけています。
また専門の刷り師ではなく、作家としても活躍していた方々も少なくありません。
菅沼稔、五所菊雄、木村茂、宮下登喜雄、三塩英春、柿崎兆さん達です。
あらためて現代版画センターのエディション制作に参加してくださった刷り師、版画工房の皆さんに深い感謝をささげます。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されています。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)
現代版画センターと「ときの忘れもの」については1月16日のブログをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログは、ときの忘れもので扱っています。
現代版画センターは会員制による共同版元として1974年~1985年の11年間に約80作家、700点のエディションを発表し、全国各地で展覧会、頒布会、オークション、講演会等を開催しました。本展では45作家、約280点の作品と、機関誌等の資料、会場内に設置した三つのスライド画像によりその全軌跡を辿ります。【トークイベント】ウォーホルの版画ができるまで―現代版画センターの軌跡
日時:3月18日 (日) 14:00~16:30
第1部:西岡文彦 氏(伝統版画家 多摩美術大学教授)、聞き手:梅津元(当館学芸員)
第2部:石田了一 氏(刷師 石田了一工房主宰)、聞き手:西岡文彦 氏
場所:2階講堂
定員:100名 (当日先着順)/費用:無料
~~~~
○<版画の景色後期を観ました。磯崎新さんの無機質な作品、空白の中に無人の建築物がある作品が好きで、何時間でも眺めていられそうでした。
(20180223/樺太柳葉魚さんのtwitterより)>
○<先日拝見し、すごい10年間を過ごされたのだと思いました。
20歳頃Ay-Oが好きだったこと等思い出し、美術館で半日を過ごしました。
ウォーホルの菊も素敵です。
(20180308/西村多美子さんからのメールより)>
○<版画の景色「現代版画センターの軌跡」を見てきた。280点の作品はいずれも見応えがあり全く冗長な印象はない。個人的に欲しいと思う作品もいくつかあった。しかし「現代版画センター」とは一体どのような団体なのか?倒産したとは?
これは会員制共同版元であった。設立者、綿貫不二夫氏の言葉:74年日本初の本格的な版画の版元・現代版画センターを創立、80作家七百点のエディションをつくったが、草間彌生の版画など全く売れなかった。<中略>時代が早すぎたのか、私の無能ゆえか現代版画センターは85年にあえなく倒産した。
草間彌生の作品が全く売れなかったとは・・・現在の版画マーケットのことはよく知らないが、今ならビジネスとして成り立つのではないか。作品の質は大変優れていると思う。
(20180306/MOQSEIさんのtwitterより)>
○<先週末に、埼玉県立近代美術館の「現代版画センターの軌跡」展を見た。センターのことは知らなかったけれど、多数の芸術作品を世に送り出したという熱気と、それに呼応するような展示が素晴らしかった。ウォーホルの版画のポストカード、飾ろうと思う。25日(日)まで。
常設展の小村雪岱も良かった。
(20180305/こぐさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○荒井由泰さんのエッセイ「版画の景色―現代版画センターの軌跡展を見て」(1月31日ブログ)
○スタッフたちが見た「版画の景色」(2月4日ブログ)
○毎日新聞2月7日夕刊の美術覧で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が紹介されました。執筆は永田晶子さん、見出しに<「志」追った運動体>とあります。
○倉垣光孝さんと浪漫堂のポスター(2月8日ブログ)
○嶋﨑吉信さんのエッセイ~「紙にインクがのっている」その先のこと(2月12日ブログ)
○大谷省吾さんのエッセイ~「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか(2月16日ブログ)
○植田実さんのエッセイ「美術展のおこぼれ 第47回」(3月4日ブログ)
○土渕信彦さんのエッセイ<埼玉県立近代美術館「版画の景色ー現代版画センターの軌跡」展を見て>(3月8日ブログ)
○塩野哲也さんの編集思考室シオング発行のWEBマガジン[ Colla:J(コラージ)]2018 2月号が展覧会を取材し、87~95ページにかけて特集しています。
○月刊誌『建築ジャーナル』2018年3月号43ページに特集が組まれ、見出しには<運動体としての版画表現 時代を疾走した「現代版画センター」を検証する>とあります。
○埼玉県立近代美術館の広報誌 ソカロ87号で1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○同じく、同館の広報誌ソカロ88号には栗原敦さん(実践女子大学名誉教授)の特別寄稿「現代版画センター運動の傍らでー運動のはるかな精神について」が掲載されています。
○現代版画センターエディションNo.501 澄川喜一「フェニックスの翼 A」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。
澄川喜一「フェニックスの翼 A」
1982年
シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)
Image size: 50.5×30.0cm
Sheet size: 65.0×49.9cm
Ed.50
*山口県岩国支部・岩国画廊との共同エディション
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出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄
◆ときの忘れものは「植田正治写真展ー光と陰の世界ーPart Ⅱ」を開催します。

会期:2018年3月13日[火]―3月31日[土] 11:00-19:00
※日・月・祝日休廊(但し3月25日[日]は開廊)
昨年5月に開催した「Part I」に続き、1970年代~80年代に制作された大判のカラー作品や新発掘のポラロイド写真など約20点をご覧いただきます。
●書籍・カタログのご案内
『植田正治写真展―光と陰の世界―Part II』図録2018年3月8日刊行
ときの忘れもの 発行
24ページ
B5判変形
図版18点
執筆:金子隆一(写真史家)
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
価格:800円(税込)※送料別途250円

『植田正治写真展―光と陰の世界―Part I』図録
2017年
ときの忘れもの 発行
36ページ
B5判
図版33点
執筆:金子隆一(写真史家)
デザイン:北澤敏彦(DIX-HOUSE)
価格:800円(税込)※送料別途250円
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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