倉庫に積まれたオブジェの数々を順次ご紹介しています。
合田佐和子若林奮の次は作元朋子さんと加藤清之先生の新旧世代の<やきもの>のオブジェをご紹介します。
ともに土を素材に、清澄な雰囲気の漂う作品を作り続けています。

作元朋子さんにお目にかかったことはありません。
某アートフェアで一目ぼれ、衝動買いしました(このときの社長はすんなり払ってくれました。珍しく好みが一致)。

目を引くストライプのオブジェは、磁器の生地に顔料で色をつけた粘土を作り、石膏型に流し込んで出来るそれぞれのパーツを重ね合わせた後、電気窯で焼成して形作られています。
高温で焼き上げることで透明感のある色が生み出され、カラフルなストライプとユニークな形が響き合い、オリジナリティある作品となっています。
買ってずいぶん経つのにいまだに展示したことがありません。そろそろ飾らないと・・・・・
FORM151FROM6-3作元朋子
《FORM 151 FROM 6-3》
2016年
陶磁器
27.0×9.5×6.1cm
Signed

FORM151FROM6-4作元朋子
《FORM 151 FROM 6-4》
2016年
陶磁器
28.1×10.0×6.1cm
Signed

FORM151FROM6-5作元朋子
《FORM 151 FROM 6-5》
2016年
陶磁器
27.0×9.5×6.1cm
Signed

FORM151FROM6-6作元朋子
《FORM 151 FROM 6-6》
2016年
陶磁器
26.8×9.1×5.7cm
Signed

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■作元朋子 SAKUMOTO Tomoko
1978年岡山県に生まれる。2000年岡山大学教育学部卒業。2002年岡山県立大学大学院デザイン学研究科修了。2006年から岡山県立大学デザイン学部 助教。
公式サイト:http://www.hato810.jp/
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●瀬戸の加藤清之先生は、作元さんより半世紀前の生まれですが、ご健在で意欲的に制作に励んでおられます。
作元朋子さんの色彩豊かなオブジェに対し、加藤先生の白磁をご紹介します。
加藤先生と知り合ったのは35年前、はるか昔です。
亭主の現代版画センター時代、熱心な菅井汲のコレクターで、熱が嵩じて脱サラして静岡県浜松でアートデューンという画廊を開いたのが原勝雄さんでした。
原さんの功績の第一は菅井先生の版画レゾネの刊行です。
菅井汲版画レゾネ Sugai Catalogue Raisonne de L'oeuvre Grave 1955-96
Art Dune、1996年刊、

優れたコレクター、信頼に値する画商の共通点は温故知新、古典に学ぶ姿勢です。
一見、時代の最先端を行く人でも、伝統的な美術品に鍛えられた眼がそれを支えています。
原さんはスガイの支持者であるともに「やきもの」にも造詣が深く、加藤先生を高く評価されていました。
先日の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展に出品された「作品 '83-10」は、原さんとの共同エディションとして実現した現代版画センターの最初で最後の陶によるマルチプルでした。
078
(手前:加藤清之、奥:草間彌生

加藤清之
加藤清之 Kiyoyuki KATO
「作品 '83-10」
1983年 陶オブジェ Ceramics 
Ed.40 共箱
18×20×13cm サイン、No入り
*現代版画センターエディション
*埼玉県立近代美術館所蔵

上掲の作品は辛うじて一点残っていたものを、埼玉県立近代美術館に寄贈いたしました。

下にご紹介するのは、白磁土で制作された作品で、土が乾かないうちに線を刻み、点や×印などの刻印が施された独自の手法による作品です。
DSC_0944加藤清之
1983年  白磁 共箱
14.6×14.6×13.5cm
サインあり
*画像をクリックすると文様が鮮明に見えます。

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■加藤清之 KATO Kiyoyuki
1931年瀬戸生まれ。家は瓦屋でしたが、学生時代は焼物よりも絵画に熱中。1958年の日展にはじめて出品した「花器」が初入選。以来、絵画で身につけた表現をやきものに応用するという新しい方向性を見出します。1964年、65年と連続して朝日陶芸展の大賞を受賞します。
以来、現代陶芸の世界で、詩的な清澄感の漂う作品を作り続けています。
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<6月~7月の展覧会のご案内>
ときの忘れものが主催、または協力する展覧会です。

瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960
会場:京都・ART OFFICE OZASA  
会期:2018年6 月2 日(土)~2018 年6 月30 日(土)※日・月・祝日休廊

6月のコレクション展
会場:ときの忘れもの
会期:2018年6月5日(火)~6月9日(土)※会期中無休
出品作家:安藤忠雄、瑛九、オノサト・トシノブ、駒井哲郎、瀧口修造、長谷川潔、ル・コルビュジエ、シャガール、平井進、他

◆移転一周年謝恩企画「70-80年代を彩ったポスター繚乱
会場:ときの忘れもの
会期:2018年6月12日[火]―6月30日[土] ※日・月・祝日休廊
出品作家:磯崎新、猪熊弦一郎、草間彌生、栗山豊、佐伯俊男、菅井汲、杉浦康平、田名網敬一、花輪和一、林静一、細江英公、宮脇愛子、元永定正、横尾忠則、李禹煥、A.ウォーホル、クリスト、M.グレイヴス、ル・コルビュジエ、白南準、J.ミロ、ボイス、マン・レイ、K.へリング 他

関根伸夫展
会場:銀座・ギャラリーせいほう
会期:2018年6月18日[月]―6月29日[金] ※日曜休廊
初日6月18日(月)17時より、ロスアンゼルスから帰国する関根伸夫先生を囲みオープニングを開催します。

内間安瑆・内間俊子展
会場:ときの忘れもの  
会期:2018年7月17日(火)~8月10日(金)※日・月・祝日休廊

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群馬県高崎市のレーモンド建築ツアーを開催します
日時:2018年6月23日(土)13時高崎駅集合
inoue_house1952年竣工の旧井上房一郎邸
画像は高崎市役所ホームページより。
1961年竣工の群馬音楽センター、1991年開館の高崎市美術館を見学し、明治14年(1881年)創業の魚仲で会食懇談します。
講師:熊倉浩靖塚越潤(高崎市美術館館長)
詳細は近日中に発表します。参加ご希望者はメールにてお問い合わせください。

◆ときの忘れものは没後70年 松本竣介展を開催しています。
会期:2018年5月8日[火]―6月2日[土]
11:00-19:00  ※日・月・祝日休廊

ときの忘れものは生誕100年だった2012年に初めて「松本竣介展」を前期・後期にわけて開催しました。あれから6年、このたびは素描16点による「没後70年 松本竣介展」を開催します。
201804MATSUMOTO_DM

「没後70年 松本竣介展」出品作品を順次ご紹介します
29出品No.24)
松本竣介
《作品》

紙にインク
Image size: 30.2x25.8cm
Sheet size: 37.4x28.9cm
※『松本竣介展』(2012年、ときの忘れもの)p.13所収 No.29


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●本展の図録を刊行しました
MATSUMOTO_catalogue『没後70年 松本竣介展』
2018年
ときの忘れもの 刊行
B5判 24ページ 
テキスト:大谷省吾(東京国立近代美術館美術課長)
作品図版:16点
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
税込800円 ※送料別途250円


●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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