「霜月の画廊コレクション展」では普段なかなか展示の機会のない作品を倉庫から引っ張り出してきました。
ドメニコ・ベッリ、ジェラール・ティトゥス=カルメル、ニキ・ド・サンファル、マノロ・バルデス、ヤコブ・アガム、ルイーズ・ニーヴェルスン、ソニア・ドローネ、アンディ・ウォーホル、棟方志功、杉浦康平らは誰もが知る画家やデザイナーですが、ジョン・ケージは異色ですね。
人名事典をあければ音楽家、作曲家、詩人、思想家、キノコ研究家とさまざまなことが書いてありますが、画家とは書いてありません。実験音楽家としてジョン・ケージは前衛芸術全体に大きな影響を与え、独特の音楽論や表現によって、音楽の定義をひろげた20世紀の巨人といっていいでしょう。
「沈黙」をも含めたさまざまな素材を作品や演奏に用いており、代表的な作品に『4分33秒』があります。
そのジョン・ケージが1982年に制作した版画作品を今回出品します。現代音楽に詳しい方でも彼がこのような版画作品をつくっていたことを知る人は少ないでしょう。
3点シリーズで制作されたのですが、3点揃うのは珍しい。
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Dark Grey)"
1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Light Grey)"
1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Orange / Tan)"
1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
本名ジョン・ミルトン・ケージ・ジュニア(John Milton Cage Jr.、1912年9月5日~1992年8月12日)が制作した希少な版画作品は実は日本でつくられました。
自ら版元となりプロデュースしたのは名人刷り師・岡部徳三さんです。
岡部さんが刷ったこの作品、図版だけではよくわからないでしょう。
まるでジョン・ケージの楽譜のような複雑さですが、この作品は4つのパーツから成り立っています。
1)一番下側の紙(56.2×76.5cm)には、曲線が刷られています。
紙の上に3枚の透明なフィルムが重ねてあります。
それぞれサイズが違うので、セッティングの仕方で、絵柄が変化します。
2)大きいフィルム(56.5×76.0cm)には水玉が刷られています。
3)中サイズのフィルム(23.0×74.0cm)には格子縞が刷られています。
4)小サイズのフィルム(6.0×79.0cm)には直線が刷られています。
つまり、1)の紙と2)の大判フィルムはほぼ同じサイズですので、セッティングしても皆同じですが、
3)と4)はそれぞれ細長いので、セッティング(置き方)の仕方で、見え方が違ってくるわけです。
ジョン・ケージの音楽を思わせる版画作品ですね。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「霜月の画廊コレクション展」
会期:2019年11月8日[金]~11月22日[金] *日・月・祝日休廊

画廊コレクションより、今まで余り展示の機会のなかった11人の作家の油彩、版画、ポスターなどをご紹介します。
出品:ドメニコ・ベッリ、ジェラール・ティトゥス=カルメル、ニキ・ド・サンファル、マノロ・バルデス、ヤコブ・アガム、ジョン・ケージ、ルイーズ・ニーヴェルスン、ソニア・ドローネ、アンディ・ウォーホル、棟方志功、杉浦康平
ドメニコ・ベッリ、ジェラール・ティトゥス=カルメル、ニキ・ド・サンファル、マノロ・バルデス、ヤコブ・アガム、ルイーズ・ニーヴェルスン、ソニア・ドローネ、アンディ・ウォーホル、棟方志功、杉浦康平らは誰もが知る画家やデザイナーですが、ジョン・ケージは異色ですね。
人名事典をあければ音楽家、作曲家、詩人、思想家、キノコ研究家とさまざまなことが書いてありますが、画家とは書いてありません。実験音楽家としてジョン・ケージは前衛芸術全体に大きな影響を与え、独特の音楽論や表現によって、音楽の定義をひろげた20世紀の巨人といっていいでしょう。
「沈黙」をも含めたさまざまな素材を作品や演奏に用いており、代表的な作品に『4分33秒』があります。
そのジョン・ケージが1982年に制作した版画作品を今回出品します。現代音楽に詳しい方でも彼がこのような版画作品をつくっていたことを知る人は少ないでしょう。
3点シリーズで制作されたのですが、3点揃うのは珍しい。
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Dark Grey)" 1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Light Grey)"1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
ジョン・ケージ "Fontana Mix (Orange / Tan)"1982年 シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)、紙+フィルム3枚組
Image size: 50.0x70.0cm、Sheet size: 56.5x76.5cm Ed.97 Signed
本名ジョン・ミルトン・ケージ・ジュニア(John Milton Cage Jr.、1912年9月5日~1992年8月12日)が制作した希少な版画作品は実は日本でつくられました。
自ら版元となりプロデュースしたのは名人刷り師・岡部徳三さんです。
岡部さんが刷ったこの作品、図版だけではよくわからないでしょう。
まるでジョン・ケージの楽譜のような複雑さですが、この作品は4つのパーツから成り立っています。
1)一番下側の紙(56.2×76.5cm)には、曲線が刷られています。
紙の上に3枚の透明なフィルムが重ねてあります。
それぞれサイズが違うので、セッティングの仕方で、絵柄が変化します。
2)大きいフィルム(56.5×76.0cm)には水玉が刷られています。
3)中サイズのフィルム(23.0×74.0cm)には格子縞が刷られています。
4)小サイズのフィルム(6.0×79.0cm)には直線が刷られています。
つまり、1)の紙と2)の大判フィルムはほぼ同じサイズですので、セッティングしても皆同じですが、
3)と4)はそれぞれ細長いので、セッティング(置き方)の仕方で、見え方が違ってくるわけです。
ジョン・ケージの音楽を思わせる版画作品ですね。
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「霜月の画廊コレクション展」
会期:2019年11月8日[金]~11月22日[金] *日・月・祝日休廊

画廊コレクションより、今まで余り展示の機会のなかった11人の作家の油彩、版画、ポスターなどをご紹介します。
出品:ドメニコ・ベッリ、ジェラール・ティトゥス=カルメル、ニキ・ド・サンファル、マノロ・バルデス、ヤコブ・アガム、ジョン・ケージ、ルイーズ・ニーヴェルスン、ソニア・ドローネ、アンディ・ウォーホル、棟方志功、杉浦康平
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