スタッフSの海外ネットサーフィン No.80
「Picasso and the Comics」
Musee national Picasso-Paris


 読者の皆様こんにちは。汗ばむほど暖かいと思いきや、翌日は木枯らしに身を震わせる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? コロナウイルス予防のために窓を開けて換気をしたら、今度は花粉が吹きこみ目が痒くてしょうがないスタッフSこと新澤です。

20200326_picasso_01
 本日ご紹介するのはフランス・パリにある国立ピカソ美術館でございます。
 なんともはや、名前だけで取り扱い作家が分かる美術館ですが、敢えて書かせていただきますと、キュビズムの巨匠、パブロ・ピカソをメインに据えた展示を行っています。美術館は1964年、パリ市が買収した「塩の館」と呼ばれる、元塩税徴収官の邸宅だった物件を改修し、1985年にオープンしました。その際、シャンデリアやイス、テーブルなどのデザインを彫刻家アルベルト・ジャコメッティの弟であるディエゴ・ジャコメッティが担当しています。美術館が所蔵する作品数は約5,000点ですが、その内訳はピカソの遺族が相続税として物納した作品が中心となっており、「青の時代」と呼ばれている初期の代表作『自画像』をはじめとして、『籐椅子のある静物』、『肘掛け椅子に座るオルガの肖像』、『浜辺を駆ける二人の女 (駆けっこ)』、『牧神パンの笛』、『ドラ・マールの肖像』、『接吻』など、1973年に死去したピカソが最後まで手元に留めていた貴重なものが多く、そのジャンルは絵画、彫刻、デッサン、陶器、版画の他、直筆の書簡や写真などの資料など多岐に渡っています。また、ピカソの作品だけではなく、作家が収集したブラック、セザンヌ、ドガ、マティスなどの作品も所蔵されています。

20200326_picasso_02

 そんなピカソ美術館で昨日より開催中…だったハズの企画展が「Picasso and the Comics」です。
 タイトル通り、ピカソの作品とコミックの世界をリンクさせるという、テーマとしては昨今あまり珍しくないものですが、対象をピカソとしたものとしては初の企画展です。展示内容はピカソのコミックへの情熱を思わせるドローイングや版画、またコミックを作風に反映させた作品等を見ることができる…予定でした。

 悲しいことに、パリは現在コロナウイルスの感染拡大に当たって外出禁止令が発令され、美術館なども軒並み閉鎖しています。ピカソ美術館も勿論例外ではなく、今月13日から無期限で閉鎖となっており、再開時期は未定です。

 世界情勢を考えると、向こう数ヶ月は今回のような「ハズだった」展覧会の紹介が続いてしまうかもしれませんが、お付き合いただければ幸いです。

(しんざわ ゆう)

美術館公式サイト(英語)

展覧会紹介ページ(英語)

●本日のお勧め作品は、フェルナン・レジェです。
ozaki-04"L'homme dans le ville"
リトグラフ(エスタンプ)
イメージサイズ:44.0×32.0cm
Ed.180
スタンプサイン
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

-------------------------------------------------
◎昨日読まれたブログ(archive)/2016年02月27日|靉嘔・池田満寿夫「金沢八景ビル」壁画解体
-------------------------------------------------

◆ときの忘れものはOIL by 美術手帖 オンライン・ビューイング(4月5日まで)に参加しています。

◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。

●ときの忘れものは2017年6月に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。