藤江民は半世紀近くにわたり、自立した立場で描いてきた作家である。自立とはここで、組織に所属せず、経済的な需要と供給の原理とは別個に、自らの課題を制作の動力とする純粋な立場を意味することとしたい。それは日本の戦後美術における「現代美術」の基礎となる姿勢だった。それを富山市で維持し、制作と発表を約45年に渡って続けてきた藤江は、現代美術作家としても女性作家としても、存在感をもっている。
(光田由里<自在さを伝えにいく絵画>『藤江民作品集』P.6 より)

自分が知らない絵を掴みたいのです。だから「自分の内面を表現する」ということではなく「見たことのない絵を『発現』させたい」という言い方のほうを選びたいと思います。
(藤江民『藤江民作品集』P.4 より)

昨日から「一日限定! 破格の掘り出し物」を開催していますが、本日は藤江民先生の『藤江民作品集』(2020年 桂書房発行)が刊行されたのを記念して版画と作品集の特別頒布会といたします。
『藤江民作品集』に掲載されている作品を中心に、銅版画、リトグラフを10点特別頒布します。

●藤江 民《11-05》
藤江民11-5藤江民 《11-05》 2011年 リトグラフ
イメージサイズ:27.5×22.0㎝ シートサイズ:33.0×29.0㎝
Ed.15  サインあり ※藤江民作品集 No.160


●藤江 民《06-01》
藤江民06-01藤江民 《06-01》 2006年 銅版画
イメージサイズ:10.0×12.0㎝ シートサイズ:25.0×20.5㎝
Ed.20 サインあり ※藤江民作品集 No.167


●藤江 民《06-6》
藤江民06-6
藤江民 《06-6》 2006年 銅版画
イメージサイズ:24.0×18.0㎝ シートサイズ:35.0×29.0㎝
Ed.20 サインあり ※藤江民作品集 No.169


●藤江 民《12-9》
藤江民12-9
藤江民 《12-9》 2012年 銅版画
イメージサイズ:23.0×18.0㎝ シートサイズ:36.5×28.7㎝
Ed.20 サインあり ※藤江民作品集 No.177


●藤江 民《12-10(Bottle)》
藤江民12-10
藤江民 《12-10(Bottle)》 2012年 銅版画
イメージサイズ:33.0×24.0㎝ シートサイズ:44.2×35.8㎝
Ed.20 サインあり ※藤江民作品集 No.171


●藤江 民《12-12》
藤江民12-12
藤江民 《12-12》 2012年 銅版画
イメージサイズ:24.0×18.0㎝ シートサイズ:36.1×30.0㎝
Ed.20 サインあり ※藤江民作品集 No.172

●藤江 民《13-04》
藤江民13-4
藤江民 《13-04》 2013年 銅版画
イメージサイズ:21.0×28.0㎝ シートサイズ:34.0×38.0㎝
Ed.15 サインあり ※藤江民作品集 No.178


●藤江 民《98-02》
藤江民98-2
藤江民 《98-02》 1998年 銅版画
イメージサイズ:15.0×12.0㎝ シートサイズ:36.1×23.0㎝
Ed.30 サインあり ※藤江民作品集 No.103


●藤江 民《11-02》
藤江民11-2
藤江民 《11-02》 2011年 リトグラフ
イメージサイズ:13.0×19.0㎝ シートサイズ:19.5×25.0㎝
Ed.20 サインあり


●藤江 民《12-08》
藤江民12-8
藤江民 《12-08》 2012年 銅版画
イメージサイズ:12.0×17.8㎝ シートサイズ:27.1×30.5㎝
Ed.20 サインあり
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●藤江民作品集
藤江民作品集表紙藤江民作品集裏
発行日:2020年4月10日
発行所:桂書房
執筆:藤江民、光田由里、島敦彦
編集:椎名節
デザイン:大石一義(大石デザイン事務所)
プリンティングディレクション:熊倉桂三
印刷・製本:株式会社山田写真製版所
サイズ、頁:29.5×21.0cm 143ページ
価格:3,000円+税
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ご注文は、お名前・ご住所・ご連絡先(メールアドレス)・ご希望の作品名を明記の上、こちらのメールアドレスへメールをお送りください。
こちらのお問い合わせフォームからもメールを送信いただけます。

藤江民(ふじえ たみ)
1950年富山県に生まれ、明治大学文学部在学中に東京版画研究所で刷師・女屋勘左衛門からリトグラフの指導を受ける。1975年第43回日本版画協会展で新人賞を受賞、同年白樺画廊で初個展を開催。1977年までは版画(リトグラフ)による発表だったが、その後はフィルムに描いた原画を転写するモノタイプの手法で制作を始め、具象画でも抽象画でもない筆致を重視したスタイルを模索。1978年に第12回日本国際美術展に出品。1979年に富山に帰郷。1970年代末から1980年代を通して制作されたモノタイプの大画面の作品群は1990年代には和紙を使うようになる。オリジナル手法で制作した絵画、キャンバスに描いた絵画を発表し続ける。1986年富山県立近代美術館主催「’86富山の美術」に出品するが、大浦信行の天皇をモチーフにした作品をめぐり図録が非公開・焼却処分となる。2019年アイチトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」に出品。一連の経緯、藤江の活動については作品集に詳述されている。
宮脇愛子の銅版画制作にも協力し、その縁から磯崎・宮脇夫妻に誘われて瀧口修造宅を訪問し自作の銅版画を贈った。
画廊亭主が代表だった現代版画センターでも版画をエディションしています。その作品は「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展(2018年 埼玉県立近代美術館)で展示されました。
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◎昨日読まれたブログ(archive)/2017年08月09日|柳正彦「そこまでやるか、壮大なプロジェクト展までの一年間~その1 クリストとジャンヌ=クロード展示を担当して」
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◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。