ボケた頭のおぼろげな記憶によれば、駒井哲郎先生の作品を初めて買ったのは筑摩書房から刊行された「現代版画」第4巻の『駒井哲郎』に挿入された「岩礁にて」(1970年 限定500部、カラー銅版)だったような気がします(最近とみに記憶力に自信がなくなった)。
まだ新聞社勤めのサラリーマン時代、確か定価は28,000円(これも不確か)。
額に入れて当時買ったばかりの自宅の階段の上に飾っていました(これは間違いない)。
学生時代から埴谷雄高のファンで(だから長男の名前は勝手にもらった)、その装丁を駒井先生がしていたのがきっかけだったような気がします。
まさか、その後ひょんなことから美術の世界に入り、最晩年の駒井先生の最後の新作発表展のお手伝いをすることになるとは・・・・・
以来、半世紀、あきもせず駒井作品を追いかけてきました。
画商は自分の目で作品を選び、仕入れて、それを顧客に売るのが仕事です。
いくら自分がいいと思ってもそれを買って下さる客がいなくては成り立ちません。
1974年に現代版画センターを創立してから今日まで、たくさんの駒井作品を扱うことができました。
それを買って下さった多くのお客様に心より感謝する次第です。
このブログでも蜿蜒と駒井作品について駄文を書き継いできました。
以下はその目次ですが、第1回(2006年01月27日)を読み返すと瑛九より駒井作品の仕入れの方が大変だ(高額だ)と書いてあります。時の流れ、流行というのは恐ろしいものですね。
駒井哲郎を追いかけて・総目次
第1回/2006年01月27日|連載開始にあたって
第2回/2006年02月01日|岡安常武詩集<GOLGOTHA >
第3回/2006年02月04日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(1)

第4回/2006年02月10日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(2)
第5回/2006年02月15日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(3)
第6回/2006年02月18日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(4)
第7回/2006年02月23日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(5)
第8回/2006年03月10日|駒井哲郎と日本橋
第9回/2006年06月15日|新発掘の初期作品

第10回/2006年06月29日|呑まれてしまった原版
第11回/2006年08月15日|珍品「からんどりえ表紙別刷り」
第12回/2006年08月19日|人それを呼んで反歌という
第13回/2006年08月23日|モノタイプ作品はいったいどのくらい制作されたか
第14回/2006年09月16日|最初のカラー作品

第15回/2006年10月10日|サイン入りは何枚あるか
第16回/2006年10月26日|誰か「コスモス」を知らないか
第17回/2006年10月31日|大コレクターが語る駒井哲郎
第18回/2006年11月15日|「沈黙の雄弁」所収の後刷り
第19回/2006年11月23日|福原義春氏の講演
第20回/2006年12月11日|名作にみる謎の限定部数(前編)

第21回/2006年12月18日|名作にみる謎の限定部数(後編)
第22回/2006年12月31日|駒井哲郎のパリ時代
第23回/2007年06月02日|駒井作品の限定部数


第25回/2007年12月26日|久保貞次郎先生のシール
第26回/2008年02月12日|新発掘!初期作品2点


第27回/2008年05月17日|初期木版画遂にあらわれる


第28回/2008年05月24日|駒井哲郎の初期木版画
第29回/2008年08月30日|駒井哲郎の作品タイトル
第30回/2008年09月16日|馬場駿吉コレクション
第31回/2008年09月22日|馬場駿吉宛書簡
第32回/2008年10月08日|限定番号1番と2番
第33回/2008年10月15日|中野美術館で
第34回/2008年10月21日|ワタリウム美術館のコレクション
第35回/2008年12月08日|銀杏忌の会
第36回/2009年06月02日|名作「笑う幼児」の不思議な限定番号

第37回/2009年06月30日|福井で駒井哲郎版画展
第38回/2009年11月18日|実物を見なければその凄さはわからない~異色の駒井哲郎コレクション~
第39回/2009年11月20日|今日から駒井哲郎展
第40回/2009年12月07日|コレクションの異端―S氏駒井哲郎コレクションについて思うこと
第41回/2010年01月08日|駒井哲郎を追いかけて~懺悔とお詫び~
第42回/2010年02月28日|ときの忘れものアーカイブスvol.4~駒井哲郎展~
第43回/2010年05月08日|大分市美術館で駒井哲郎展
第44回/2010年11月08日|資生堂ギャラリーで駒井哲郎展
第45回/2010年11月24日|駒井哲郎作品展/福原コレクション
第46回/2010年12月19日|銀杏の会、駒井哲郎作品展
第47回/2011年04月16日|駒井哲郎全国巡回展始まる


第48回/2011年06月12日|駒井哲郎の2冊のカタログ
第49回/2011年06月27日|駒井哲郎と彼が敬愛したアーティスト達・A氏コレクションより
第50回/2012年11月08日|石洞美術館「駒井哲郎銅版画展」
第51回/2012年12月21日|作家の思いがこもる駒井哲郎コレクション/石洞美術館
第52回/2013年02月26日|駒井哲郎の木版画
第53回/2013年03月03日|駒井哲郎と南画廊


第54回/2013年03月12日|[現代への扉 実験工房展 戦後芸術を切り拓く]神奈川県立近代美術館
第55回/2013年08月30日|駒井哲郎の廃版(レイエ)作品

第56回/2014年05月18日|駒井哲郎の新発掘の木版画、再び現る

第57回/2016年02月14日|忘れられた版元 駒井哲郎と日和崎尊夫
第58回/2016年06月23日|南画廊と駒井哲郎
第59回/2016年10月12日|駒井哲郎の超希少作品「山口長男とM氏コレクション展」より

第60回/2016年10月18日|再び奇跡が起こった~駒井哲郎「悪僧」

第61回/2016年11月20日|没後40年 駒井哲郎「丸の内風景」はいつ作られたか
第62回/2017年09月16日|駒井哲郎の詩画集、挿画本
第63回/2017年09月22日|必見! 埼玉近美の「駒井哲郎 夢の散策者」展は10月9日まで
第64回/2017年11月21日|実験工房の人たち
第65回/2018年01月22日|駒井哲郎最晩年の価格
第66回/2018年09月14日|駒井哲郎を追いかけて
第67回/2019年06月17日|「時間の玩具」
第68回/2020年04月06日|「誕生祝い」
以上、68回の目次でした。
気力、体力、記憶力が日に日に減退していますが、できれば100回までは書き続けたい。
ご愛読のほど、お願い申し上げます(画廊亭主敬白)。
~~~~~~~~~~~~~~
●本日のお勧め作品は第67回で取り上げた駒井哲郎の名作「時間の玩具」です。

駒井哲郎「時間の玩具」
1970年 アクアチント(カラー)
イメージサイズ:38.5×23.0cm
シートサイズ:49.0×32.3cm
Ed.30 サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものでは「生誕100年 駒井哲郎展 Part1 若き日の作家とパトロン」(アポイントメント制/WEB展)を開催中です。
会期=2020年6月16日[火]―7月11日[土]
皆様がご自宅でも楽しんでいただけるよう前回瑛九展に続き動画を制作しYouTubeで公開しています。

栗田秀法さんの特別寄稿(前編、後編)をあわせてお読みください。
※アポイント制にてご来廊いただける日時は、火曜~土曜の平日12:00~18:00となります。前日までにメールでご予約ください。日・月・祝日休廊。
◆「没後60年 第29回瑛九展」は終了しましたが、今回初めて制作した動画・第一部と第二部は引き続きYouTubeでご覧になれます。
特別寄稿・大谷省吾さんの「ウェブ上で見る瑛九晩年の点描作品」も併せてお読みください。
今まで研究者やコレクターの皆さんが執筆して下さったエッセイや、瑛九情報は2020年5月18日のブログ「81日間<瑛九情報!>総目次(増補再録)」にまとめて紹介しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
まだ新聞社勤めのサラリーマン時代、確か定価は28,000円(これも不確か)。
額に入れて当時買ったばかりの自宅の階段の上に飾っていました(これは間違いない)。
学生時代から埴谷雄高のファンで(だから長男の名前は勝手にもらった)、その装丁を駒井先生がしていたのがきっかけだったような気がします。
まさか、その後ひょんなことから美術の世界に入り、最晩年の駒井先生の最後の新作発表展のお手伝いをすることになるとは・・・・・
以来、半世紀、あきもせず駒井作品を追いかけてきました。
画商は自分の目で作品を選び、仕入れて、それを顧客に売るのが仕事です。
いくら自分がいいと思ってもそれを買って下さる客がいなくては成り立ちません。
1974年に現代版画センターを創立してから今日まで、たくさんの駒井作品を扱うことができました。
それを買って下さった多くのお客様に心より感謝する次第です。
このブログでも蜿蜒と駒井作品について駄文を書き継いできました。
以下はその目次ですが、第1回(2006年01月27日)を読み返すと瑛九より駒井作品の仕入れの方が大変だ(高額だ)と書いてあります。時の流れ、流行というのは恐ろしいものですね。
駒井哲郎を追いかけて・総目次
第1回/2006年01月27日|連載開始にあたって
第2回/2006年02月01日|岡安常武詩集<GOLGOTHA >
第3回/2006年02月04日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(1)

第4回/2006年02月10日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(2)
第5回/2006年02月15日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(3)
第6回/2006年02月18日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(4)
第7回/2006年02月23日|「束の間の幻影」はいったい何枚刷られたか(5)
第8回/2006年03月10日|駒井哲郎と日本橋
第9回/2006年06月15日|新発掘の初期作品

第10回/2006年06月29日|呑まれてしまった原版
第11回/2006年08月15日|珍品「からんどりえ表紙別刷り」
第12回/2006年08月19日|人それを呼んで反歌という
第13回/2006年08月23日|モノタイプ作品はいったいどのくらい制作されたか
第14回/2006年09月16日|最初のカラー作品
第15回/2006年10月10日|サイン入りは何枚あるか
第16回/2006年10月26日|誰か「コスモス」を知らないか
第17回/2006年10月31日|大コレクターが語る駒井哲郎
第18回/2006年11月15日|「沈黙の雄弁」所収の後刷り
第19回/2006年11月23日|福原義春氏の講演
第20回/2006年12月11日|名作にみる謎の限定部数(前編)

第21回/2006年12月18日|名作にみる謎の限定部数(後編)
第22回/2006年12月31日|駒井哲郎のパリ時代
第23回/2007年06月02日|駒井作品の限定部数

第25回/2007年12月26日|久保貞次郎先生のシール
第26回/2008年02月12日|新発掘!初期作品2点
第27回/2008年05月17日|初期木版画遂にあらわれる


第28回/2008年05月24日|駒井哲郎の初期木版画
第29回/2008年08月30日|駒井哲郎の作品タイトル
第30回/2008年09月16日|馬場駿吉コレクション
第31回/2008年09月22日|馬場駿吉宛書簡
第32回/2008年10月08日|限定番号1番と2番
第33回/2008年10月15日|中野美術館で
第34回/2008年10月21日|ワタリウム美術館のコレクション
第35回/2008年12月08日|銀杏忌の会
第36回/2009年06月02日|名作「笑う幼児」の不思議な限定番号

第37回/2009年06月30日|福井で駒井哲郎版画展
第38回/2009年11月18日|実物を見なければその凄さはわからない~異色の駒井哲郎コレクション~
第39回/2009年11月20日|今日から駒井哲郎展
第40回/2009年12月07日|コレクションの異端―S氏駒井哲郎コレクションについて思うこと
第41回/2010年01月08日|駒井哲郎を追いかけて~懺悔とお詫び~
第42回/2010年02月28日|ときの忘れものアーカイブスvol.4~駒井哲郎展~
第43回/2010年05月08日|大分市美術館で駒井哲郎展
第44回/2010年11月08日|資生堂ギャラリーで駒井哲郎展
第45回/2010年11月24日|駒井哲郎作品展/福原コレクション
第46回/2010年12月19日|銀杏の会、駒井哲郎作品展
第47回/2011年04月16日|駒井哲郎全国巡回展始まる


第48回/2011年06月12日|駒井哲郎の2冊のカタログ
第49回/2011年06月27日|駒井哲郎と彼が敬愛したアーティスト達・A氏コレクションより
第50回/2012年11月08日|石洞美術館「駒井哲郎銅版画展」
第51回/2012年12月21日|作家の思いがこもる駒井哲郎コレクション/石洞美術館
第52回/2013年02月26日|駒井哲郎の木版画
第53回/2013年03月03日|駒井哲郎と南画廊


第54回/2013年03月12日|[現代への扉 実験工房展 戦後芸術を切り拓く]神奈川県立近代美術館
第55回/2013年08月30日|駒井哲郎の廃版(レイエ)作品

第56回/2014年05月18日|駒井哲郎の新発掘の木版画、再び現る

第57回/2016年02月14日|忘れられた版元 駒井哲郎と日和崎尊夫
第58回/2016年06月23日|南画廊と駒井哲郎
第59回/2016年10月12日|駒井哲郎の超希少作品「山口長男とM氏コレクション展」より

第60回/2016年10月18日|再び奇跡が起こった~駒井哲郎「悪僧」

第61回/2016年11月20日|没後40年 駒井哲郎「丸の内風景」はいつ作られたか
第62回/2017年09月16日|駒井哲郎の詩画集、挿画本
第63回/2017年09月22日|必見! 埼玉近美の「駒井哲郎 夢の散策者」展は10月9日まで
第64回/2017年11月21日|実験工房の人たち
第65回/2018年01月22日|駒井哲郎最晩年の価格
第66回/2018年09月14日|駒井哲郎を追いかけて
第67回/2019年06月17日|「時間の玩具」
第68回/2020年04月06日|「誕生祝い」
以上、68回の目次でした。
気力、体力、記憶力が日に日に減退していますが、できれば100回までは書き続けたい。
ご愛読のほど、お願い申し上げます(画廊亭主敬白)。
~~~~~~~~~~~~~~
●本日のお勧め作品は第67回で取り上げた駒井哲郎の名作「時間の玩具」です。

駒井哲郎「時間の玩具」
1970年 アクアチント(カラー)
イメージサイズ:38.5×23.0cm
シートサイズ:49.0×32.3cm
Ed.30 サインあり
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものでは「生誕100年 駒井哲郎展 Part1 若き日の作家とパトロン」(アポイントメント制/WEB展)を開催中です。
会期=2020年6月16日[火]―7月11日[土]
皆様がご自宅でも楽しんでいただけるよう前回瑛九展に続き動画を制作しYouTubeで公開しています。

栗田秀法さんの特別寄稿(前編、後編)をあわせてお読みください。
※アポイント制にてご来廊いただける日時は、火曜~土曜の平日12:00~18:00となります。前日までにメールでご予約ください。日・月・祝日休廊。
◆「没後60年 第29回瑛九展」は終了しましたが、今回初めて制作した動画・第一部と第二部は引き続きYouTubeでご覧になれます。
特別寄稿・大谷省吾さんの「ウェブ上で見る瑛九晩年の点描作品」も併せてお読みください。
今まで研究者やコレクターの皆さんが執筆して下さったエッセイや、瑛九情報は2020年5月18日のブログ「81日間<瑛九情報!>総目次(増補再録)」にまとめて紹介しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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