スタッフSの海外ネットサーフィン No.85
「Monet, Renoir... Chagall. Voyages en Mediterranee」
L'Atelier des Lumieres


 読者の皆様こんにちは。最高気温が普通に35℃を超え、40℃にも届こうかという猛暑が続く今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? 夏バテで食欲が~などと嘯きながら、カレーとラーメンと唐揚げは別腹なスタッフSこと新澤です。

 先月に引き続き、今月も英国の企画展はないかとネットを彷徨っておりましたところ、暑い中ご来廊いただいたお客様より興味深いイベントをご紹介いただきました。
 そのようなワケで、今回ご紹介するのは2018年にオープンしたパリでは初めてのデジタルアートミュージアム、その名もL'Atelier des Lumieres(光のアトリエ)です。

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 建物は元々19世紀に鋳造所として建設されたもので、内部は高さ8mの壁面と、1500平米の広大なフロアが広がっています。デジタルアートということで、物理的な展示はなく、プロジェクションマッピングによって壁面のみならず、床面にまで表示される歴史的巨匠の大作群は、問答無用の迫力があります。

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 展示は1年ごとに切り替わって行く方式で、2018年の開館時には没後100周年としてクリムト、2019年はゴッホの企画展が行われ、2020年は地中海をテーマにした「Monet, Renoir... Chagall. Voyages en Mediterranee」が開催されており、タイトルのモネ、ルノワール、シャガールの他、ピサロ、マティス、シニャック、ドラン、ブラマンク、デュフィなど、いずれも単独で展覧会を行うような巨匠達の作品の世界に、文字通り「入り込む」ことができます。
 空間全体を使って流される40分のフィルムは7つのパートに分かれており、モネやルノワールの印象派から始まり、シニャック、クロスの点描、マティスに代表される野獣派を経て、最終的に現代美術の雄、シャガールへ至ります。映像で表示される作品点数は500を超えており、また世界中でバラバラに所蔵されている作品を一度に見ることができる貴重な機会でもあります。

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 また、上記の映像とは別にイヴ・クラインをテーマにした「Yves Klein, l’infini bleu」も同時に開催されており、有名な「インターナショナル・クライン・ブルー」の他、めくるめくクラインの「色」の世界を体感できます。

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 毎度のことながら実物には及びませんが、公式のYouTubeチャンネルで展示の紹介動画を見ることができます。先に書きました通り、この企画展は2021年の1月3日まで開催しておりますので、秋から冬にかけてフランス旅行を検討されている方がおられれば、是非とも足を運んでみてください。ただし、入場券の購入はオンラインのみで、現地での当日券の販売はしていないとのことなので、事前準備は忘れずに。

(しんざわ ゆう)

「Monet, Renoir... Chagall. Voyages en Mediterranee」紹介動画

「Yves Klein, l’infini bleu」

美術館公式ページ(英語)

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。