スタッフSの海外ネットサーフィン No.90
「Bus.Stop.Art.」
シンガポール175番バスルート


 読者の皆様こんにちは。新年早々にコロナ禍が勢いを増し、「あ」っと言う間もなく緊急事態宣言が出されて暫し、皆様いかがお過ごしでしょうか? 飲食店の営業時間短縮を受けて自炊の機会が増えることもなく、代わりに定時上がりで職場近くの飲食店に駆け込む日々が続いております、スタッフSこと新澤です。

 ときの忘れものとは2019年1月のArt Stage Singaporeのドタキャン事件以来縁遠くなっているシンガポールですが、柱だったArt Stage Singapore無き後も、毎年1月後半はSingapore Art Weekとしてアートマーケットの活性化に勤しんでいます。2021年も1月22日から30日にかけて、現実・架空合わせて100を超える催しが企画されており、今回ご紹介する「Bus.Stop.Art.」もその中の一つです。

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 1) アートが身近じゃない人にアートを知ってほしい
 2) でもアートが身近じゃない人はそもそもアートがある場所に出向いたりしない
 3) じゃあアートが身近じゃない人の傍にアートを持っていこう!

 実際にこのような三段論法(?)が企画者の中にあったかはさておき、名前の通り、このイベントの会場はバスストップ、バス停です。使用しなくなったバス停の施設を展覧会場に持ち込んでインスタレーション作品にする、等ではなく、現役でバスが停留する公共施設が会場です。イベントのキャッチフレーズは「Bringing art to where Singaporeans live, work, and commute(アートをシンガポール人の生活、労働、通勤の場へ)」。
 海外のバス停にはよくある、広告掲載用のパネルを兼ねた屋根付きのバス停を展示スペースに、シンガポール在住の10人のアーティストたちが、Geylang Bahru-Gillman Barracks間の175番バスルートにある18のバス停で、二週間に渡って作品を展示します。

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 公道のバス停が会場なので、観覧はもちろん無料で、期間内であればいつでも見ることができます。また、作品の中には単なる平面作品ではなく、専用のアプリをスマホにダウンロードすることで、AR(拡張現実)を用いたインタラクティブ性を持つものもあり、バスを待つ時間をただ携帯を眺めるだけでは終わらせないことを目的としています。

 現在シンガポールへ渡航することはできないため、実際に作品を見ることができるのはシンガポール在住の方のみですが、イベント事務局がFacebook Open Artsと提携し、明日1月27日の現地時間18:00(日本時間19:00)に実際にルートを移動しながらのライブ配信が企画されていますので、ご興味があれば是非ご覧ください。
 また、自分の足で見て回りたいという方のために、Geylang BahruからGillman Barracksに向かう個人用の移動案内図も用意されています。

(しんざわ ゆう)

Bus.Stop.Art.公式サイト(英語)
Singapore Art Week公式サイト(英語)

*画廊亭主敬白
毎月26日はスタッフSの指定席ではありますが、ちょっと横から失礼します。
明日から15日間「一日限定! 破格の掘り出し物」をお届けします。
新型コロナウイルスの感染の勢いが止まりません。
お客様とスタッフの安全を考えれば画廊での対面での営業が難しいのは致し方ありません。
当分予約制を続行し、スタッフは在宅勤務と交代で出勤しており、メールや電話でのお問合せには通常通り、対応いたしますが少々お時間をいただく場合があります。どうぞご理解ください。
1月27日から15日間、ブログで「一日限定! 破格の掘り出し物」開催し、画廊コレクションから選りすぐりの佳品はもちろん、ちょっと珍しい作品など「破格の値段」にてご案内します。
出品は、靉嘔、畦地梅太郎、磯辺行久、植松奎二、宇佐美圭司、内間安瑆、瑛九、榎倉康二、岡崎和郎、オノサト・トシノブ、恩地孝四郎、川上澄生、斎藤義重、笹島喜平、白髪一雄、菅木志雄、鈴木信太郎、関根伸夫、田名網敬一、難波田龍起、松本竣介、南桂子、山村耕花、横尾忠則、アンディ・ウォーホル、ヨーゼフ・ボイス、ジョアン・ミロ、クリスト、サム・フランシス、キース・ヘリングなどを予定しています。一日限りの破格の掘り出し物です、どうぞお見逃しなく。

●本日のお勧め作品は、『版画掌誌ときの忘れもの第2号』A版(版画6点入り)です。
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『版画掌誌ときの忘れもの第2号』A版挿入版画
20201226135325_00001磯崎新
《ファテプール・シクリ1》
2000年
エッチング 
13.5×18.0cm Ed.35

20201226135424_00001磯崎新
《ファテプール・シクリ2》
2000年 
エッチング
13.5×18.0cm Ed.35

20201226135230_00001磯崎新
《アグラの赤い城》
2000年 
エッチング
18.0×13.5cm 
Ed.35

20201226135139_00001磯崎新
《ファテプール・シクリ3》
2000年 
エッチング
13.5×18.0cm
Ed.135

20201226135056_00001山名文夫
《蔵書票》
制作年不詳(1999年後刷り)
木口木版
5.2×4.0cm
Ed.35

20201226134833_00001山名文夫
《作品名不詳》
原画制作1928年(シルクスクリーン制作2000年)
シルクスクリーンによるリプロダクション
17.7×12.0cm
Ed.135

『版画掌誌ときの忘れもの第2号』B版(限定100部)
磯崎新の新作銅版画《ファテプール・シクリ3》1点+山名文夫のシルクスクリーンによるリプロダクション《(作品名不詳)》1点、計2点入り。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。
もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。