日本を代表する茨城のアーティスト・伊藤公象。
半世紀に及ぶ活動の軌跡を一冊の作品集に。
伊藤公象集大成となる作品集制作へクラウドファンディングで支援金を集めています。

<伊藤公象(いとう・こうしょう)は、土を素材にした陶造形のパイオニアとして知られるアーティストです。氏は1978年にインド・トリエンナーレでゴールドメダルを受賞、1984年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展に日本代表として参加、2009年には東京都現代美術館で大規模な個展が開催されるなど、国内外で高く評価されています。
創造のエネルギーは89歳の現在も衰えることなく、2021年の今秋には、私たちが運営する現代アート専門のギャラリーARTS ISOZAKIで、最新作の展覧会を予定しています。
私たちは、この度の作品集で1970年代から半世紀にわたって伊藤公象が創造してきた作品を網羅することによって、伊藤公象の芸術の本質に迫ろうと考えました。そして、茨城在住の美術研究家、小泉晋弥先生に執筆を依頼しました。小泉先生は美術理論と近現代美術史の専門家で、1985年にいわき市立美術館にて伊藤作品のキュレーションを経験したことがあり、以来その造形表現の変遷を見つめてきた方です。
私たちはこの作品集を通して、出来るだけ多くの人々に伊藤公象という芸術家の存在を身近に感じ、その作品と思想に触れてもらえればと願っています。特に若い人たちにとって、この作品集が現代アートの可能性を発見する機会になれば嬉しいです。
皆さまからいただいた支援金は、作品集の制作にかかる費用の一部に充てさせていただくとともに、茨城県の学校や全国の美術館に寄贈するために使わせていただきます。支援者のお名前は作品集に記載され、ご支援いただいた金額によっては、伊藤公象の限定作品をお贈りします。ご支援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
伊藤公象作品集制作プロジェクト・チーフプロデューサー 磯崎寛也:ARTS ISOZAKI 代表>
●作品集制作委員会メンバーからのご挨拶(抜粋)
小泉晋弥(美術評論家・茨城大学名誉教授)
かねがね、芸術家の評価を決定する代表作とは何か?という問題を考えてきた。アルフレッド・ジェルは、最初期の作品から最後まで、芸術家が生み出した全ての作品が網の目のようにして関係しているとする。
これを伊藤公象のインスタレーションに当てはめたとき、逆に一つの作品が時空間を越えて、作者を含め、周囲の環境の結び目として存在していることに気付いた。本書では、作品を通して私たちが時空間を流れる体験を得てみたい。
●「作品集の出版によせて」
伊藤公象
木彫から素材を再び土に変え、今日まで造形を続けて約半世紀になる。この間の作品は、土によるインスタレーションと言われ、単体とその集合による仮説の空間を意図してきた。その空間を作品としているからその場は多様である。
作品作りの総体を「土の襞」シリーズとしたのは、「襞」の概念を思考、反芻するとき、土(陶磁土)との相関を意図したからだ。そして何よりも「愛」と「生成」が根底にある。
自然や人間社会に最も必要とされながら、楽観を許されない地球規模の現況は暗い。何よりも有機性と愛に欠けている。生命を有する大地(土)の襞、無限に収縮と増幅し続ける「土の襞」。土に生きた証しとも言える作品集を出版されるARTS ISOZAKI の磯崎寛也氏、独自な視点で編纂、執筆された小泉晋弥先生に深謝。貴重な記録写真を提供いていただいた内田芳孝氏と堀江ゆうこ氏(写真家)に多謝。そして歴史ある「ときの忘れもの」社の編集、出版に謝辞を述べさせていただく。
●「伊藤公象作品集制作プロジェクト」メンバー(順不同、敬称略)
逢坂恵理子(国立新美術館館長)/齊藤直人(基礎物理研究者)/横須賀満夫(茨城県建築士事務所協会名誉会長)/芹沢高志(P3 art and environment代表)/遠山昇司(埼玉国際芸術祭2020ディレクター)/窪田研二(Reborn-Art Festival2021キュレーター)/関正樹(関彰商事(株)代表取締役)/幡谷史朗(茨城トヨタ自動車(株)代表取締役)/鈴木達二(鈴縫工業(株)代表取締役)/小泉晋弥(近現代美術研究家 茨城大学名誉教授)/山崎剛(金沢美術工芸大学 学長)/綿貫不二夫(ギャラリー「ときの忘れもの」)/山口晃平(山口楼グループ 代表)/菊池伯夫(量子農業協会 理事長)/堀江ゆうこ(写真家)/伊藤知香(アーティスト)/若林純也(いばらき県社会起業家協議会 理事長)






●伊藤公象先生の個展のドローン映像
2019年に水戸市にある現代美術ギャラリーARTS ISOZAKIにて開催された伊藤公象(いとう・こうしょう)の個展「土のひだ | Folds of Soil」で、ギャラリーの屋上にインストールされた作品「ブルーパールの襞(ひだ)」をドローン撮影した映像作品です。水戸駅前の街並みにたたずむ小さなビルの屋上で、密やかに輝く無数のブルーパールを、千波湖を臨む美しい風景と共に鳥瞰します。 「ブルーパールの襞」は、伊藤公象を代表するモチーフとして知られる「多軟面体(たなんめんたい)」によるインスタレーションです。コバルトとパールラスターによって焼成されたブルーパールの陶造形がビルの屋上に敷きつめられ、時の移ろいと共に太陽の光を乱反射し多彩な表情を見せます。ドローンならではの視点から映し出される、アートのある水戸の光景をご覧ください。
《ブルーパールの襞|伊藤公象》
監督:鈴木洋平
プロデューサー:磯崎寛也
ドローン撮影:中村祥一
《Folds of Blue Pearl|KOSHO ITO》 Director: Yohei Suzuki Producer: Hiroya Isozaki Cinematographer: Shoichi Nakamura 11min.30sec. | 2019 | c️ARTS ISOZAKI ■ARTS ISOZAKI http://artsisozaki.main.jp/ ■伊藤アトリエ | ITO ATELIER http://ito-atelier.com/
*画廊亭主敬白
旧知の小泉晋弥先生が水戸のギャラリーARTS ISOZAKIの磯崎寛也さんと来廊され、伊藤公象先生の作品集制作を手伝ってくれないかと依頼されたのは昨年のことでした。
40年前、オブジェという言葉さえ普通には使われていなかった時代、岡崎和郎先生の電球やら、宮脇愛子先生の金の卵、伊藤公象先生の陶の小品などをオークションや頒布会でそれこそ数千円で売ったものでした。
ときの忘れものの三本柱はギャラリー、版元(エディション)、出版編集活動です。
開廊以来、開催する展覧会の図録や『版画掌誌 ときの忘れもの』以外に手掛けた主な美術書には以下のものがあります。
『瑛九作品集』(本間正義、五十殿利治、横山勝彦 1997年 日本経済新聞社刊)
『刀根眞澄作品集』(小泉晋弥 1997年)
『 小野隆生作品集 消えた風の方角』(1998年 スカイドア、ときの忘れもの他による共同刊行)
『日和崎尊夫句集 雅なる きみのちぶさに 芽はふきぬ 』(2005年)
『トリシャ・ブラウン――思考というモーション Trisha Brown――Motion of Thought』(岡崎乾二郎監修 2006年)
『石山修武 画文集 境界線の旅』(石山修武・文・絵、磯崎新・写真、2006年)
『La Rencontre, c´est merveilleuse 宮脇愛子、私が出逢った作家たち』(2012年)
『難波田龍起作品史 1928-1996 アトリエに遺された作品による』(小林俊介、三上豊 2019年)
この一年、コロナウイルス禍でとうとう一冊も本をつくれませんでしたが、今回は伊藤公象先生の集大成となる作品集制作に全力で取り組みたいと思っています。
ぜひクラウドファンディング「READY FOR」にご参加、ご協力をお願いします。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
半世紀に及ぶ活動の軌跡を一冊の作品集に。
伊藤公象集大成となる作品集制作へクラウドファンディングで支援金を集めています。

<伊藤公象(いとう・こうしょう)は、土を素材にした陶造形のパイオニアとして知られるアーティストです。氏は1978年にインド・トリエンナーレでゴールドメダルを受賞、1984年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展に日本代表として参加、2009年には東京都現代美術館で大規模な個展が開催されるなど、国内外で高く評価されています。
創造のエネルギーは89歳の現在も衰えることなく、2021年の今秋には、私たちが運営する現代アート専門のギャラリーARTS ISOZAKIで、最新作の展覧会を予定しています。
私たちは、この度の作品集で1970年代から半世紀にわたって伊藤公象が創造してきた作品を網羅することによって、伊藤公象の芸術の本質に迫ろうと考えました。そして、茨城在住の美術研究家、小泉晋弥先生に執筆を依頼しました。小泉先生は美術理論と近現代美術史の専門家で、1985年にいわき市立美術館にて伊藤作品のキュレーションを経験したことがあり、以来その造形表現の変遷を見つめてきた方です。
私たちはこの作品集を通して、出来るだけ多くの人々に伊藤公象という芸術家の存在を身近に感じ、その作品と思想に触れてもらえればと願っています。特に若い人たちにとって、この作品集が現代アートの可能性を発見する機会になれば嬉しいです。
皆さまからいただいた支援金は、作品集の制作にかかる費用の一部に充てさせていただくとともに、茨城県の学校や全国の美術館に寄贈するために使わせていただきます。支援者のお名前は作品集に記載され、ご支援いただいた金額によっては、伊藤公象の限定作品をお贈りします。ご支援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
伊藤公象作品集制作プロジェクト・チーフプロデューサー 磯崎寛也:ARTS ISOZAKI 代表>
●作品集制作委員会メンバーからのご挨拶(抜粋)
小泉晋弥(美術評論家・茨城大学名誉教授)
かねがね、芸術家の評価を決定する代表作とは何か?という問題を考えてきた。アルフレッド・ジェルは、最初期の作品から最後まで、芸術家が生み出した全ての作品が網の目のようにして関係しているとする。
これを伊藤公象のインスタレーションに当てはめたとき、逆に一つの作品が時空間を越えて、作者を含め、周囲の環境の結び目として存在していることに気付いた。本書では、作品を通して私たちが時空間を流れる体験を得てみたい。
●「作品集の出版によせて」
伊藤公象
木彫から素材を再び土に変え、今日まで造形を続けて約半世紀になる。この間の作品は、土によるインスタレーションと言われ、単体とその集合による仮説の空間を意図してきた。その空間を作品としているからその場は多様である。
作品作りの総体を「土の襞」シリーズとしたのは、「襞」の概念を思考、反芻するとき、土(陶磁土)との相関を意図したからだ。そして何よりも「愛」と「生成」が根底にある。
自然や人間社会に最も必要とされながら、楽観を許されない地球規模の現況は暗い。何よりも有機性と愛に欠けている。生命を有する大地(土)の襞、無限に収縮と増幅し続ける「土の襞」。土に生きた証しとも言える作品集を出版されるARTS ISOZAKI の磯崎寛也氏、独自な視点で編纂、執筆された小泉晋弥先生に深謝。貴重な記録写真を提供いていただいた内田芳孝氏と堀江ゆうこ氏(写真家)に多謝。そして歴史ある「ときの忘れもの」社の編集、出版に謝辞を述べさせていただく。
●「伊藤公象作品集制作プロジェクト」メンバー(順不同、敬称略)
逢坂恵理子(国立新美術館館長)/齊藤直人(基礎物理研究者)/横須賀満夫(茨城県建築士事務所協会名誉会長)/芹沢高志(P3 art and environment代表)/遠山昇司(埼玉国際芸術祭2020ディレクター)/窪田研二(Reborn-Art Festival2021キュレーター)/関正樹(関彰商事(株)代表取締役)/幡谷史朗(茨城トヨタ自動車(株)代表取締役)/鈴木達二(鈴縫工業(株)代表取締役)/小泉晋弥(近現代美術研究家 茨城大学名誉教授)/山崎剛(金沢美術工芸大学 学長)/綿貫不二夫(ギャラリー「ときの忘れもの」)/山口晃平(山口楼グループ 代表)/菊池伯夫(量子農業協会 理事長)/堀江ゆうこ(写真家)/伊藤知香(アーティスト)/若林純也(いばらき県社会起業家協議会 理事長)






●伊藤公象先生の個展のドローン映像
2019年に水戸市にある現代美術ギャラリーARTS ISOZAKIにて開催された伊藤公象(いとう・こうしょう)の個展「土のひだ | Folds of Soil」で、ギャラリーの屋上にインストールされた作品「ブルーパールの襞(ひだ)」をドローン撮影した映像作品です。水戸駅前の街並みにたたずむ小さなビルの屋上で、密やかに輝く無数のブルーパールを、千波湖を臨む美しい風景と共に鳥瞰します。 「ブルーパールの襞」は、伊藤公象を代表するモチーフとして知られる「多軟面体(たなんめんたい)」によるインスタレーションです。コバルトとパールラスターによって焼成されたブルーパールの陶造形がビルの屋上に敷きつめられ、時の移ろいと共に太陽の光を乱反射し多彩な表情を見せます。ドローンならではの視点から映し出される、アートのある水戸の光景をご覧ください。
《ブルーパールの襞|伊藤公象》
監督:鈴木洋平
プロデューサー:磯崎寛也
ドローン撮影:中村祥一
《Folds of Blue Pearl|KOSHO ITO》 Director: Yohei Suzuki Producer: Hiroya Isozaki Cinematographer: Shoichi Nakamura 11min.30sec. | 2019 | c️ARTS ISOZAKI ■ARTS ISOZAKI http://artsisozaki.main.jp/ ■伊藤アトリエ | ITO ATELIER http://ito-atelier.com/
*画廊亭主敬白
旧知の小泉晋弥先生が水戸のギャラリーARTS ISOZAKIの磯崎寛也さんと来廊され、伊藤公象先生の作品集制作を手伝ってくれないかと依頼されたのは昨年のことでした。
40年前、オブジェという言葉さえ普通には使われていなかった時代、岡崎和郎先生の電球やら、宮脇愛子先生の金の卵、伊藤公象先生の陶の小品などをオークションや頒布会でそれこそ数千円で売ったものでした。
ときの忘れものの三本柱はギャラリー、版元(エディション)、出版編集活動です。
開廊以来、開催する展覧会の図録や『版画掌誌 ときの忘れもの』以外に手掛けた主な美術書には以下のものがあります。
『瑛九作品集』(本間正義、五十殿利治、横山勝彦 1997年 日本経済新聞社刊)
『刀根眞澄作品集』(小泉晋弥 1997年)
『 小野隆生作品集 消えた風の方角』(1998年 スカイドア、ときの忘れもの他による共同刊行)
『日和崎尊夫句集 雅なる きみのちぶさに 芽はふきぬ 』(2005年)
『トリシャ・ブラウン――思考というモーション Trisha Brown――Motion of Thought』(岡崎乾二郎監修 2006年)
『石山修武 画文集 境界線の旅』(石山修武・文・絵、磯崎新・写真、2006年)
『La Rencontre, c´est merveilleuse 宮脇愛子、私が出逢った作家たち』(2012年)
『難波田龍起作品史 1928-1996 アトリエに遺された作品による』(小林俊介、三上豊 2019年)
この一年、コロナウイルス禍でとうとう一冊も本をつくれませんでしたが、今回は伊藤公象先生の集大成となる作品集制作に全力で取り組みたいと思っています。
ぜひクラウドファンディング「READY FOR」にご参加、ご協力をお願いします。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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