塩見允枝子とフルクサス作家の作品・資料など約200点を掲載した大ボリュームの作品集『塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション』(B5判、120 頁、日英併記、3,500円+税)を刊行しました。本文では60年代における日本での塩見の活動についてインタヴュー(聞き手:三上豊)を収録しています。12月末までは、税、送料サービスします。
来週11月26日からは「作品集/塩見允枝子×フルクサス」刊行記念展を開催します。ぜひご来廊ください。
作品集のスペシャルエディション、特装版A、特装版Bをご注文の方だけが参加できる「観客参加のフルクサス・パフォーマンス」も開催いたします。
●スペシャルエディション《数の回路》のガラス容器について
塩見允枝子先生の新作エディション「スペシャルエディション《数の回路》」を発表します。メトロームの拍に合わせながら、リズム譜とインストラクション(説明文)に従って、付属の緑色の物体(マラカス)を振り、ガラス容器に入れたサイコロを時計回りに移動させるという観客参加型の作品です。こちらは2017年京都市立芸術大学で行われたパフォーマンス《水の回路》が発想源となっています。サイコロを容器に移していくときにカランと鳴る音が素敵な作品です。
オリジナルの《数の回路》は、1990年代に塩見先生がルイジ・ボノット氏からもらった小さなガラスの容器をつかって制作された作品であり、容器の作者はグラッパ・フルクサスを制作したガラス職人のマッシモ・ルナルドンさんでした。
では、今回のスペシャルエディション《数の回路》のグラスはどうしたらよいか・・と考えていたところに北日本新聞社のA記者が来廊されており、「ガラスなら富山ですよ!」とその場で工房の担当者に電話を掛けてくださいました。
ちょうどスタッフMは富山県美術館の「没後20年 東野芳明と戦後美術」を見に行くつもりだったので、翌週に富山行きを決め、富山ガラス工房さんにも伺うことにしました。
ちなみにA記者は、ポンピドゥー・センターで開催された「シュルレアリスム展」にときの忘れものから瀧口修造先生のデカルコマニーを出品したことを北日本新聞の記事にしてくださったご縁でお越しになっていました。
2025年3月20日(春分の日)にスタッフMが富山に到着。
富山県美術館から車で20分。富山ガラス工房に到着。
300年以上の伝統をもつ「富山売薬」。明治・大正期には「薬瓶」の製造でガラス産業が盛んになりました。今は現役のガラス作家が泊まりがけで全国から集まるほどのガラス国になっています。
富山ガラス工房の玄関。
制作する工房の様子を見学させていただきました。
1200度の釜の中に常時ガラスを溜めているそうです。
形を作ったら480度の徐冷炉に入れて一晩置くそうです。
窯を使ったりするホットワークの後でコールドワークとしてガラスの面取り。底面を平らに削る作業などがあります。

短期間でやりとりを重ねながら、ガラス職人さんにガラス容器を作っていただくことができました。
もちろん塩見先生にもグラスの音の音色を確認していだき、ようやくスペシャルエディション《数の回路》が完成いたしました。グラスはすべて職人さんの手づくりなのでサイズが画像と異なる場合があります。




6点の容器の模様と形が異なっているので見た目も個性的なエディション作品になりました。
ぜひみなさま、塩見先生の新作エディションをご注文ください。
よろしくお願いいたします。
(スタッフM)
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「作品集/塩見允枝子×フルクサス」刊行記念展
2025年11月26日(水)~12月20日(土)11:00-19:00 日曜・月曜・祝日休廊
※11月28日(金)、29日(土)16~17時30分の間はイベント参加者以外はご入場いただけませんのでご留意ください。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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