2025年1月11日(土)に『父、松本竣介』(みすず書房)刊行記念展のギャラリートークを開催しました。
松本竣介の次男であり著者の松本莞さんと原田光先生(美術史家、元 岩手県立美術館館長)にご登壇いただき、会場の阿部勤先生設計のLASCASAS(ときの忘れもの)の2階廊下には30名ちかくの方にお集りいただきました。ほかにも多くの申込をいただきましたが席数の関係でお断りした方も多く申し訳ございませんでした。
原田光先生(左)、松本莞さん(右)
松本莞さん「自分の父親のことを書こうと思ったのは、私の孫(松本竣介のひ孫)が中学に入って美術の教科書を見たら竣介の絵が載っていると。これひいじいちゃんの絵だよねと言われ、そういえば体系的に話をしたことがないな。」と思われたことも、この本が生まれるきっかけの一つだったようです。

原田光先生「スケッチがデッサンになって、デッサンが下絵になって、(1枚の油絵に)すごい手間をかけている。時間がかかる手仕事をあえてしていることは、戦争がプレッシャーをかけてくるような時代に対する抵抗だったんじゃないかな」と。
松本莞さん「絵を描きだせば、途中で色々なことをやりたくなるのが当然だと思うが。そうではなくて、下塗りから決め打ちしている。設計図が出来上がっている。思いついたらそれは別の機会のソースにしていると思う」と・・油絵の制作過程のお話もいただきました。
原田光先生「竣介の文章は透明感が強く感覚的。ある種の豊かさを感じる。莞さんが本を書いたことは親父(竣介)と地繋がりになることなのではないかな。(莞さんの文章も)透明感が強い。」と仰っていました。
宮沢賢治研究をされている大妻女子大学の杉浦静先生(中央)にも少しお話をいただきました。森鴎外記念館で開催された特別展「111枚のはがきの世界―伝えた思い、伝わる魅力」(会期は終了しました)にて、松本竣介から八並誠一へ宛てた葉書が出品されました。その葉書には宮沢賢治の詩が書かれていたそうですが、これは生前未発表の詩だったそう。しかも日付が昭和20年9月とのこと。どうやって戦後直後に竣介はこの詩を知ることができたのか・・まだ謎だそうです。まだまだ未解明のことが多いのですね。
左の奥には柴田卓さん(本書の編集者)、中央に植田実先生、右は水沢勉先生
左から、松本竣介の孫・松本浩介さん、みすず書房の小川純子さん(本書の担当)、松本莞さん
左から、戸村茂樹先生、元・もりおか啄木 賢治青春館の堀口恵さん、松本莞さん、松本邦代さん

盛岡から参加された左から、堀口恵さん、宇田り土さん、竣介の素描を囲んで。
(スタッフM)
◆原田光先生と松本莞さんのギャラリートーク続編を4月19日(土)15時より開催します。
先日のギャラリートークには申し込みが殺到し、多くの方にお断りせざるを得ませんでした。
4月開催予定の「肖像画展」(仮称)に合わせて、再び原田光先生と松本莞さんにご登壇をお願いしました。参加ご希望の方は、こちらから早めにご予約ください。
※要予約 参加費1,000円
●松本莞さんが『父、松本竣介』(みすず書房刊)を刊行されました。ときの忘れものでは莞さんのサインカード付本書を頒布するとともに、年間を通して竣介関連の展示、ギャラリートークを開催してゆく予定です。
『父、松本竣介』の詳細は1月18日ブログをお読みください。
ときの忘れものが今まで開催してきた「松本竣介展」のカタログ5冊も併せてご購読ください。
画家の堀江栞さんが、かたばみ書房の連載エッセイ「不手際のエスキース」第3回で「下塗りの夢」と題して卓抜な竣介論を執筆されています。
著者・松本莞
『父、松本竣介』
発行:みすず書房
判型:A5変判(200×148mm)・上製
頁数:368頁+カラー口絵16頁
定価:4,400円(税込)+梱包送料650円
画家松本竣介(1912-48)の生い立ち、一家の暮らしや当時の世相を竣介の作品、文章や手紙に加え、
同時代を生きた画家仲間や関係者の談話などをもとに構成。
また没後、竣介の絵を世に出すために尽力した妻・禎子や画家仲間、研究者、画商たちの活動を詳述し、こんにちの松本竣介像がいかに形成されたかを伝える貴重な資料となっている。
近年の研究成果をも踏まえた最も新しい竣介研究の書であり、
父への慈愛に満ちた、永遠の松本竣介伝である。―――みすず書房フライヤーより
●2月5日(水)の営業時間は17:00までとなります。
何卒ご理解いただけますと幸いです。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

松本竣介の次男であり著者の松本莞さんと原田光先生(美術史家、元 岩手県立美術館館長)にご登壇いただき、会場の阿部勤先生設計のLASCASAS(ときの忘れもの)の2階廊下には30名ちかくの方にお集りいただきました。ほかにも多くの申込をいただきましたが席数の関係でお断りした方も多く申し訳ございませんでした。
原田光先生(左)、松本莞さん(右)松本莞さん「自分の父親のことを書こうと思ったのは、私の孫(松本竣介のひ孫)が中学に入って美術の教科書を見たら竣介の絵が載っていると。これひいじいちゃんの絵だよねと言われ、そういえば体系的に話をしたことがないな。」と思われたことも、この本が生まれるきっかけの一つだったようです。

原田光先生「スケッチがデッサンになって、デッサンが下絵になって、(1枚の油絵に)すごい手間をかけている。時間がかかる手仕事をあえてしていることは、戦争がプレッシャーをかけてくるような時代に対する抵抗だったんじゃないかな」と。
松本莞さん「絵を描きだせば、途中で色々なことをやりたくなるのが当然だと思うが。そうではなくて、下塗りから決め打ちしている。設計図が出来上がっている。思いついたらそれは別の機会のソースにしていると思う」と・・油絵の制作過程のお話もいただきました。
原田光先生「竣介の文章は透明感が強く感覚的。ある種の豊かさを感じる。莞さんが本を書いたことは親父(竣介)と地繋がりになることなのではないかな。(莞さんの文章も)透明感が強い。」と仰っていました。
宮沢賢治研究をされている大妻女子大学の杉浦静先生(中央)にも少しお話をいただきました。森鴎外記念館で開催された特別展「111枚のはがきの世界―伝えた思い、伝わる魅力」(会期は終了しました)にて、松本竣介から八並誠一へ宛てた葉書が出品されました。その葉書には宮沢賢治の詩が書かれていたそうですが、これは生前未発表の詩だったそう。しかも日付が昭和20年9月とのこと。どうやって戦後直後に竣介はこの詩を知ることができたのか・・まだ謎だそうです。まだまだ未解明のことが多いのですね。
左の奥には柴田卓さん(本書の編集者)、中央に植田実先生、右は水沢勉先生
左から、松本竣介の孫・松本浩介さん、みすず書房の小川純子さん(本書の担当)、松本莞さん
左から、戸村茂樹先生、元・もりおか啄木 賢治青春館の堀口恵さん、松本莞さん、松本邦代さん
盛岡から参加された左から、堀口恵さん、宇田り土さん、竣介の素描を囲んで。(スタッフM)
◆原田光先生と松本莞さんのギャラリートーク続編を4月19日(土)15時より開催します。
先日のギャラリートークには申し込みが殺到し、多くの方にお断りせざるを得ませんでした。
4月開催予定の「肖像画展」(仮称)に合わせて、再び原田光先生と松本莞さんにご登壇をお願いしました。参加ご希望の方は、こちらから早めにご予約ください。
※要予約 参加費1,000円
●松本莞さんが『父、松本竣介』(みすず書房刊)を刊行されました。ときの忘れものでは莞さんのサインカード付本書を頒布するとともに、年間を通して竣介関連の展示、ギャラリートークを開催してゆく予定です。
『父、松本竣介』の詳細は1月18日ブログをお読みください。
ときの忘れものが今まで開催してきた「松本竣介展」のカタログ5冊も併せてご購読ください。
画家の堀江栞さんが、かたばみ書房の連載エッセイ「不手際のエスキース」第3回で「下塗りの夢」と題して卓抜な竣介論を執筆されています。
著者・松本莞『父、松本竣介』
発行:みすず書房
判型:A5変判(200×148mm)・上製
頁数:368頁+カラー口絵16頁
定価:4,400円(税込)+梱包送料650円
画家松本竣介(1912-48)の生い立ち、一家の暮らしや当時の世相を竣介の作品、文章や手紙に加え、
同時代を生きた画家仲間や関係者の談話などをもとに構成。
また没後、竣介の絵を世に出すために尽力した妻・禎子や画家仲間、研究者、画商たちの活動を詳述し、こんにちの松本竣介像がいかに形成されたかを伝える貴重な資料となっている。
近年の研究成果をも踏まえた最も新しい竣介研究の書であり、
父への慈愛に満ちた、永遠の松本竣介伝である。―――みすず書房フライヤーより
●2月5日(水)の営業時間は17:00までとなります。
何卒ご理解いただけますと幸いです。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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