中国・上海にて関根伸夫先生の代表作《位相ー大地》にちなんだ展覧会「もの派の淵源―位相大地を中心に―」が開催されています。
美術史家・沓名美和(Miwa Kutsuna)が、上海・朱家角古鎮の「AAEF Art Center」の副館長に就任。本展は沓名の就任を記念した展覧会だそうです。顧問には建畠晢先生のお名前もあります。

AAEF Art Center 公式HPより画像引用(https://aaefartcenter.art/exhibition/601/)
会期:2024年11月8日~2025年6月8日
会場:AAEF Art Center
住所:上海市青浦区朱家角镇酒龍路334弄銅管場文化創意産業園8号楼
沓名美和さんによるテキストが公式ページに掲載されていましたので、すこしご紹介させていただきます。
原文:
「《位相ー大地》是神戶須磨公園“第一屆當代雕塑展”眾多展品中的一件,展期結束後它被拆卸並歸位大地,因此,真正見過這件由當時二十多歲的年輕藝術家們創作的作品的人並不多。(略)
本展覽嘗試通過將當時珍貴的記錄照片放大至近乎同等尺寸,讓觀眾有機會身臨其境。部分參展作品專門為本次展覽再製作,令觀眾可以在空間中體驗獨一無二的動態呈現。此外,通過收集關根伸夫留下的大量製作筆記以及當時的各種展覽目錄和書籍,希望大家深入了解《位相ー大地》的內涵,以及它是如何影響關根伸夫和小清水漸的後期作品的,從而重新肯定這件作品的價值。
在當代藝術日益以概念為主導的趨勢中,我們希望與觀眾共同探討物派所持有的“對物質的質問”能夠帶來什麼樣的新視角,並提供一個契機,讓觀眾重新思考自己的土地、文化與存在的淵源。」
日本語翻訳:
「《位相ー大地》は神戸市須磨離宮公園で開催された「第1回現代彫刻展」の出品作のひとつであったが、会期終了後に解体され土に還ったため、当時20代の若手作家によるこの作品を実際に目にした人は多くない。(略)
本展は当時の貴重な記録写真をほぼ同じサイズに拡大することで、鑑賞者にその場に立ち会う機会を与えようとするものである。展示作品の中には、本展のために特別に複製されたものもあり、その空間ならではのダイナミックな演出を体験することができる。また、関根伸夫が遺した数多くの制作ノートや、当時の様々な展覧会カタログや書籍を収集することで、《位相ー大地》の意味や、その後の関根伸夫や小清水漸の作品に与えた影響をより深く理解し、この作品の価値を再認識していただきたいと考えています。
現代美術がコンセプト主導型になっていく流れの中で、もの派が掲げる「物質への問いかけ」がどのような新しい視点をもたらすのかを観客とともに探り、自分たちの土地や文化、存在の原点を見つめ直すきっかけになれば幸いである。」
■沓名美和
多摩美術大学客員教授 / 清華大学 Ph.D / 魯迅美術学院現代芸術学部教授 / 清華大学日本研究センター訪問学者 / REBIRTH ASIA 創設者 .CEO
現代美術・東アジア美術専門家
清華大学日本研究所にて東アジア文化芸術の専門家として外交行事にも携わる。2021年富士吉田市「織と気配」キュレーション。2022年上海のPowerlong Museumでのキュレーション。2022年から日本の現代美術を紹介する日本テレビの番組『The Art House』で専門家としてレギュラー出演。中国魯迅美術学院では、中国の美大としては初めて「ものを作らないことに引き込む」というテーマで環境とアートについて講義を行っている。
https://aster-g.com/pages/144?srsltid=AfmBOop7gzboIjL0XNRBMAVTHcLhbYwvvFa2k4zSdjTZnU9CEXJ_KIze
~~~~~~~~~~~~

2018年6月20日、ときの忘れもの(駒込)の庭にて、関根伸夫先生
「The Broken Pyramid」
●ときの忘れものでは、2023年に「関根伸夫展―旅する人」を開催し、カタログを刊行しました。
会期=2023年1月20日[金]~2月4日[土] (終了)
<2023年ときの忘れもの「関根伸夫展―旅する人」の展示風景>

関根伸夫
《位相-大地》
1986年
シルクスクリーン
(刷り:岡部徳三)
シートサイズ:79.0×59.5cm
Ed.75
サインあり
関根伸夫
《位相-大地 1》
1986年
シルクスクリーン
(刷り:岡部徳三)
イメージサイズ:87.2×186.5cm
シートサイズ:100.6×199.4cm
Ed.25
サインあり
関根伸夫
《空相―円》
1977年
ブロンズ
W55.5×D20.0×H56.0cm
台座W35.0×D15.0×H10.2cm
刻サインあり
*レゾネ No.147
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●関根伸夫の書籍、カタログ

左から『関根伸夫 1968-78』 普及版、
『「位相-大地」の考古学』、
『DECODE/出来事と記録―ポスト工業化社会の美術』展カタログ、
『関根伸夫展―旅する人』図録
*画廊亭主敬白
関根先生の不在がいまだに信じられない。
あるとき日本を捨てて中国に拠点を移し、そこにも安住の地を得られず、アメリカに渡りロスで2019年 5月13日亡くなられました(享年76)。
亭主はもう直ぐ80歳、まさか関根先生を追い越すなんて・・・
亭主の独断美術史によれば20世紀前半の重大できごとはデュシャンの「泉」、後半は関根先生の「位相ー大地」でした。
その二つの現場に亭主は立ち会っていません(残念無念)。
せめて21世紀美術史の重大できごとの現場には立ち会いたいものです。
ときの忘れものの擁する作家たちの活躍に期待するとともに、コレクターの皆さんの協働を切に願う次第です。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
美術史家・沓名美和(Miwa Kutsuna)が、上海・朱家角古鎮の「AAEF Art Center」の副館長に就任。本展は沓名の就任を記念した展覧会だそうです。顧問には建畠晢先生のお名前もあります。

AAEF Art Center 公式HPより画像引用(https://aaefartcenter.art/exhibition/601/)
会期:2024年11月8日~2025年6月8日
会場:AAEF Art Center
住所:上海市青浦区朱家角镇酒龍路334弄銅管場文化創意産業園8号楼
沓名美和さんによるテキストが公式ページに掲載されていましたので、すこしご紹介させていただきます。
原文:
「《位相ー大地》是神戶須磨公園“第一屆當代雕塑展”眾多展品中的一件,展期結束後它被拆卸並歸位大地,因此,真正見過這件由當時二十多歲的年輕藝術家們創作的作品的人並不多。(略)
本展覽嘗試通過將當時珍貴的記錄照片放大至近乎同等尺寸,讓觀眾有機會身臨其境。部分參展作品專門為本次展覽再製作,令觀眾可以在空間中體驗獨一無二的動態呈現。此外,通過收集關根伸夫留下的大量製作筆記以及當時的各種展覽目錄和書籍,希望大家深入了解《位相ー大地》的內涵,以及它是如何影響關根伸夫和小清水漸的後期作品的,從而重新肯定這件作品的價值。
在當代藝術日益以概念為主導的趨勢中,我們希望與觀眾共同探討物派所持有的“對物質的質問”能夠帶來什麼樣的新視角,並提供一個契機,讓觀眾重新思考自己的土地、文化與存在的淵源。」
日本語翻訳:
「《位相ー大地》は神戸市須磨離宮公園で開催された「第1回現代彫刻展」の出品作のひとつであったが、会期終了後に解体され土に還ったため、当時20代の若手作家によるこの作品を実際に目にした人は多くない。(略)
本展は当時の貴重な記録写真をほぼ同じサイズに拡大することで、鑑賞者にその場に立ち会う機会を与えようとするものである。展示作品の中には、本展のために特別に複製されたものもあり、その空間ならではのダイナミックな演出を体験することができる。また、関根伸夫が遺した数多くの制作ノートや、当時の様々な展覧会カタログや書籍を収集することで、《位相ー大地》の意味や、その後の関根伸夫や小清水漸の作品に与えた影響をより深く理解し、この作品の価値を再認識していただきたいと考えています。
現代美術がコンセプト主導型になっていく流れの中で、もの派が掲げる「物質への問いかけ」がどのような新しい視点をもたらすのかを観客とともに探り、自分たちの土地や文化、存在の原点を見つめ直すきっかけになれば幸いである。」
■沓名美和
多摩美術大学客員教授 / 清華大学 Ph.D / 魯迅美術学院現代芸術学部教授 / 清華大学日本研究センター訪問学者 / REBIRTH ASIA 創設者 .CEO
現代美術・東アジア美術専門家
清華大学日本研究所にて東アジア文化芸術の専門家として外交行事にも携わる。2021年富士吉田市「織と気配」キュレーション。2022年上海のPowerlong Museumでのキュレーション。2022年から日本の現代美術を紹介する日本テレビの番組『The Art House』で専門家としてレギュラー出演。中国魯迅美術学院では、中国の美大としては初めて「ものを作らないことに引き込む」というテーマで環境とアートについて講義を行っている。
https://aster-g.com/pages/144?srsltid=AfmBOop7gzboIjL0XNRBMAVTHcLhbYwvvFa2k4zSdjTZnU9CEXJ_KIze
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2018年6月20日、ときの忘れもの(駒込)の庭にて、関根伸夫先生
「The Broken Pyramid」
●ときの忘れものでは、2023年に「関根伸夫展―旅する人」を開催し、カタログを刊行しました。
会期=2023年1月20日[金]~2月4日[土] (終了)<2023年ときの忘れもの「関根伸夫展―旅する人」の展示風景>

関根伸夫《位相-大地》
1986年
シルクスクリーン
(刷り:岡部徳三)
シートサイズ:79.0×59.5cm
Ed.75
サインあり
関根伸夫《位相-大地 1》
1986年
シルクスクリーン
(刷り:岡部徳三)
イメージサイズ:87.2×186.5cm
シートサイズ:100.6×199.4cm
Ed.25
サインあり
関根伸夫《空相―円》
1977年
ブロンズ
W55.5×D20.0×H56.0cm
台座W35.0×D15.0×H10.2cm
刻サインあり
*レゾネ No.147
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●関根伸夫の書籍、カタログ

左から『関根伸夫 1968-78』 普及版、
『「位相-大地」の考古学』、
『DECODE/出来事と記録―ポスト工業化社会の美術』展カタログ、
『関根伸夫展―旅する人』図録
*画廊亭主敬白
関根先生の不在がいまだに信じられない。
あるとき日本を捨てて中国に拠点を移し、そこにも安住の地を得られず、アメリカに渡りロスで2019年 5月13日亡くなられました(享年76)。
亭主はもう直ぐ80歳、まさか関根先生を追い越すなんて・・・
亭主の独断美術史によれば20世紀前半の重大できごとはデュシャンの「泉」、後半は関根先生の「位相ー大地」でした。
その二つの現場に亭主は立ち会っていません(残念無念)。
せめて21世紀美術史の重大できごとの現場には立ち会いたいものです。
ときの忘れものの擁する作家たちの活躍に期待するとともに、コレクターの皆さんの協働を切に願う次第です。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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