小野隆生の大作「発掘と調査の日に」

《発掘と調査の日に》
1998年
テンペラ・板
175.0×176.0cm
サインあり
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小野隆生は1971年にイタリアに渡り、一時ローマの国立美術学校で彫刻を学んでいます。長くイタリアで暮らし独特の肖像画の制作を続けています。
1976年の銀座・現代画廊(洲之内徹主宰)の初個展では油彩でしたが、その後はテンペラに移ります。1990年前後から、板を電導ノコで人型に切り抜き、それを画布で包みこむようにしたテンペラ作品を制作しました。その後、板に直接テンペラで描画する方法に移行します。
この「切り抜き」連作は岩手県立美術館や資生堂アートハウスに収蔵されています。
ご紹介する「発掘と調査の日に」は小野の肖像画連作の中でも最も重要な位置を占める作品です。
かつて小野が語った夢の一つに「教会まるごとをやりたい」というのがありました。
クリスチャンでもない小野はルネッサンス時代の巨匠たちの教会を埋め尽くす壁画、天井画に挑みたいに違いありません。
●「小野隆生の絵を銀座の資生堂ギャラリーで見たのは、もう10年ほども前だろうか。覚えているのは絵を目にした瞬間に私の足が、すこし震えたことである。」
(大倉宏『「貴種」に正対する目』より)
●「オブジェと人物。私はある時、小野作品に対して、この双方に同じような眼差しを向けていたことに気付かされたのです。たしかに、人物を描いたものは、肖像画の体裁を成しています。でも、ある特定の人物の姿をとらえた、いわゆる肖像画とはちがってモデルがなく、その人物の性格や感情が見る側に直接的に伝わることはありません。そのためか、画家の頭の中で静かに熟成された人物像は、どこか凛とした佇まいの静物画(オブジェ)を思わせるのです。」
(池上ちかこのエッセイより、2009年05月09日)
●「小野作品には、キャンバス作品にも何処か未完成な感じがあるが、この未完成さが日本絵画の伝統を継承する最大の特徴ではないかと思う。」
(小泉清のエッセイより)
●「久しぶりにコレクションの肖像画を並べてみた。ふと、これから「小野隆生はどこへ行くのだろうか?」との想いがよぎった。イタリアの片田舎のゆったりとした時間のなかで描き続けられる肖像画が、グローバル経済の中で揺れ、少子高齢化社会を迎え閉塞感のある日本とどのように関わるのか?また、日本のアイデンティティが問われ、日本にとって文化こそ最後の砦になるかもしれない時代にどのように関わるのか?・・・私にとって興味津々だ。コレクターの一人として、こらからも小野隆生という風に吹かれて、今という時代を一緒にゆっくり歩いていこうと思う。」
(荒井由泰のエッセイより、2007年4月26日)
■小野隆生(おのたかお)
1950年岩手県生まれ。71年渡伊。国立ローマ美術学校・フィレンツェ美術学校・国立ローマ中央修復研究所絵画科で学ぶ。77~85年イタリア各地の教会壁画や美術館収蔵作品の修復に携わる。76年銀座・現代画廊で初個展、銀座・G池田美術、盛岡・MORIOKA第一画廊、ときの忘れもの他で個展。資生堂ギャラリー[椿会展]に出品。2008年には伊東の池田20世紀美術館で『描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動30年』展を開催。テンペラ画手法による肖像画を一貫して制作している。
版画掌誌『ときの忘れもの 第1号 小野隆生/三上誠』
◆創刊号はイタリアで独特の肖像画を制作している小野隆生(1950~)と、パンリアル美術協会を創立し日本画の革新に挑んだ三上誠(1919~1972)の特集です。
●ときの忘れものの建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
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JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。


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