◆アール・デコの作家たち~バルビエ、エルテ、ラブルール、カッサンドル展
会期=2016年1月6日[水]―1月16[土]
※会期中無休



1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパおよびアメリカを中心に流行、発展したアール・デコ。本展では代表的な作家たちの作品約15点をご覧いただきます。


ラブルール Jean=Emile LABOUREUR(1877-1943): バルビエと同じナント出身で、1911年から銅版画を始める。キュビストたちの影響を受け、エッチングによる繊細な線描により1920年代の都市生活や自然を描いた。新時代のホテルやカフェ、レストラン、モダンなファッションの女たち、デパートで買い物をする人、といったさりげない日常の都市風景を描き、そのさりげなさが多くの人々に愛されたが、それゆえに美術史の上では長く忘れ去られていた。


バルビエ George BARBIER(1882-1932): 港町ナントの裕福な家に生まれ、1911年パリで個展を開催し、ギリシア趣味やロシア・バレエに加え、ファッションモードにも深い関心を寄せ、1912年創刊のファッション雑誌『ジュルナール・デ・ダーム・エ・デ・モード』や『ガゼット・デュ・ポン・トン』、『イラストレーション』誌に定期的に作品を掲載する。1920年代にはエルテとともに舞台、映画の衣装や舞台装置のデザインに進出する。日本趣味(ジャポニスム)、中国趣味(シノワズリ)の影響を受けた流麗なアール・デコ様式のイラストレーションで一世を風靡した。


エルテ ERTE(1892-1990): ロシアのペテルスブルグで、帝国海軍提督の一人息子として生まれる。本名は、ロマン・ド・ティルトク(Romain de Tirtoff)。1912年パリに出て美術を学び、名前の頭文字「R」と「T」のフランス語の発音をとって『エルテ(Erte)』と名乗った。近代ファッション界の父ポール・ポワレに見出され、舞台装置、バレエや演劇の舞台画、舞台衣装のデザインなどで活躍。1925年にはハリウッドのMGMと契約、映画セットも制作、エルテ的女性像を確立する。一世紀におよぶ生涯を通じて、魅惑的な夢の世界を創作し続けたアール・デコを代表する画家であった。


アドルフ・ムーロン・カッサンドル Adolphe Mouron CASSANDRE(1901-1968): ウクライナのハリコフでフランス人の両親にもとに生まれ、1915年パリに移住する。本名はアドルフ・ジャン=マリー・ムーロン (Adolphe Jean-Marie MOURON)。サインにはA. M. CASSANDREと記した。画家として生きるのことを目指したが、1922年最初の広告の仕事を手がけ、1927年の北方急行 (NORD EXPRESS)をはじめアトランティック号 (L'ATLANTIQUE)、 ノルマンディ号 (NORMANDIE) などのポスターが高い評価を獲得し、フランスを代表するグラフィックデザイナー、舞台芸術家、版画家、タイポグラファーとして活躍した。1940年代以降は広告関係の仕事をやめ、装飾や舞台、絵画を制作したが、次第に精神を病み1968年パリで拳銃自殺を遂げた。

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