“ときの忘れもの”今週のオークション 2005.05.07
GWはいかがお過ごしでしょうか。お出かけになった方も多かったことと思います
が、私は、専ら家の片付けに時間を費やしました。しかし、連休中のゴミの日の
ゴミの量を見ると、結構同じような方もいらしたのではないかと思われますね。
それでも、展覧会を2本見て来ました。ひとつは東京都庭園美術館の「ジェーム
ズ・アンソール展」、もうひとつは府中市美術館の「木版のぬくもり」展です。
「ジェームズ・アンソール展」(6月12日まで)は、「仮面の画家」として知ら
れるベルギーの画家アンソールの日本では20年ぶりの回顧展で、生涯を通した作
品約140点でその画業を展観しています。なかなか充実した内容でしたが、いわ
ゆるアンソールっぽい絵の展覧会を期待して行きますと、ちょっと物足りなさを
感じるかもしれません。そのようなときは、隣の目黒自然教育園(大人300円)
で都会の中での森林浴を楽しんではいかがでしょうか。こんなところにこんな森
があるなんてと驚かれること必定です。
さて、府中市美術館は、世田谷美術館と同じように駅から遠く、広い公園を通り
抜けないと行けない美術館ですが、創作版画のお好きな方にはお薦めの展覧会で
した。「木版のぬくもり」(6月5日まで、大人300円!)と題された小林清親か
ら棟方志功までの、創作版画の黎明から現代直前までの木版作品41作家159点を
集めた展示です。図録は14日に出来上がるそうですので、それ以降に行かれたほ
うが良いかもしれません。
いずれにしても、実物を見るということは大切ですし、楽しいものです。
さて、今週のオークションは!
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◆今週は、かなり豪華なラインナップです!皆様の奮発を期待しています。
◎巨匠ムンクのオリジナル銅版『肖像習作』が挿入された1918年の画集「ムンク」独語
◎恩地孝四郎の木版代表作「Poeme No.8 蝶の季節(1948年)」邦郎摺り(1987年)
◎現在最も注目されている作家の一人・舟越桂のリトグラフ「砂の部屋」(1993年)
◆明治から昭和初期にかけて刊行された創作版画や浮世絵など手摺り木版の挿入された貴重な雑誌です。
◎創作版画・服部光平、伊藤義輝、菅野利助らの木版5点入版画誌「さとぽろ」限定150部(1929年/昭4年)
◎結城素明の木版画手本入「日本画講義 第九号」明治末期・テキストは結城素明、鏑木清方、吉川霊華、杉浦非水、小川未醒、松岡映丘
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★「新潟県中越地震災害チャリティーオークション」★
新潟中越地震の被災者の皆さんは未だ厳しい状況におかれていることとお見舞い
申し上げます。
ときの忘れものでは先日、各地の豪雨と新潟中越地震を対象に
「新潟県、福井県の豪雨災害チャリティーオークション」
「台風、地震災害チャリティーオークション」
を開催し、累計合計246,130円の義援金をお送りすることができました。地震発
生から時間がたつにつれ、マスコミの報道も少なくなり、ともすれば人々の関心
も薄れがちになります。
そこで、ときの忘れものとして微力ではございますが、昨年12月から毎週、コレ
クション作品の中から1点を継続してヤフーオークションに提供させて頂いてお
ります。
落札金額は全額を直接、各災害対策本部もしくは日本赤十字社に振り込んでい
ただき被災者の皆さんの一助になればと願う次第です。
今週は、堀内正和のシルクスクリーン『三つの立方体』(1981年)です。
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