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＜＜ギャラリーときの忘れものだより＞＞

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いま画廊では、草間彌生さんと小川信治さんの作品を展示していますが、草間さんはともかく、小川さんの作品はそう一般的には知られていませんので、いらした方は一様に驚かれます。写真と見まごうばかりの描写力で映画のワンシーンを描いているので、それが油彩とはすぐには気がつかないようです。エルンスト夫妻の有名な写真から、当のエルンストを消し去った作品は、鉛筆によるものですが、まず写真に間違われます。その卓越した技術と、優れたコンセプトにより、人の目を欺き、まんまとその術中に陥れてしまう、恐ろしい作家です。

お会いできませんでしたが、いま最も注目を集める写実画の作家Sさんがご来廊くださいました。多分、小川さんの作品をご覧になりたかったのだろうと思います。小川さんはそういう作家です。

 

9月の始めに、ときの忘れものにしてはちょっと珍しい写真展を開催します。これは、あるコレクターの方のコレクションを展示・販売するもので、その作家たるやそうそうたるものです。近日中にホームページで発表いたします。どうぞお楽しみに。