フジテレビギャラリーは、今日がオープニングの「清水九兵衛展」を最後に閉廊することになった。36年の歴史で幕を閉じるそうだ。また、清水九兵衛さんは、惜しくもこの「清水九兵衛展」を待たずして、先月の20日にこの世を去られた。
5時からオープニングだったので、令子さんとフジテレビギャラリーのある有楽町まで出掛けた。ビルの中の一角、真っ白な室内に、木に和紙という素材のキュービックの作品が2階に分けられて展示されている。作家の名前からして、“和”のテイストのものをついイメージしてしまいがちだが、とても80代のおじいさまの発想とは思えない近代的な造形だった。
『朱頭』というシリーズ作品は、和紙でコーティングされている9センチ角のキュービックがいくつか連なっており、そのひとつに全面朱色のキュービックがあるというもの。これらは台の上に展示されている。そして、『朱容』という作品は壁に掛けられているもので、和紙のボードに2~4つのキュービックが配置されており、そのひとつに全面朱色のキュービックと、それに対面しているキュービックの側面が朱色になっているというもの。また、和紙のボードに朱色のペンで弧や直線が描かれている。美術というよりは建築っぽく、どこか科学的で数学的な要素があるように見えてきた。
オープニングは、おじさま方がいっぱいだった。私が浮いていることは、誰かに言われなくても自分で気付く。この場に馴染みようがないので、通行の邪魔にならないようにとそればかりを気にして、令子さんの行く先々をついて回った。
            (おだちれいこ)
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