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<<ギャラリーときの忘れものだより>>

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「EROS & KHAOS X氏写真コレクション展」は、ときの忘れものにとっては、少し変わった展覧会でしたが、写真への関心の高さを物語るように多くの方にお越しいただきました。ありがとうございます。
来週は、15日より当ギャラリーのメイン作家の一人、瑛九の17回目の展覧会を開催いたします。
すでにホームページに出品作品のリスト及び画像を掲載してございます。晩年の点描作品「昼の分析」は、瑛九ファン必見、ぜひ実物をご覧頂きたい作品です。30日までですので、お時間を見つけておいでください。
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<<今週の話題~山名文夫など>>

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今週は、目黒区美術館の「山名文夫と熊田精華展」と、同時開催というかこちらがメインの「熊田千佳慕展」を最終日に見てまいりました。この熊田兄弟については不勉強で、どういう人か存じませんでしたが、兄の精華は詩人で、詩を作る仲間として山名文夫と付き合いがあり、やり取りをした多くの書簡が今回の主要な展示物となっていました。弟の千佳慕は、本名五郎で、山名文夫にデザイナーとして師事し、山名の抜けたあとの日本工房のデザイナーとして「NIPPON」のデザインを担当し、その後は絵本や昆虫の絵で親しまれる作家となり、今に至っています。それらの作品は、信じられないほどの描き込みがなされ、本物以上に本物らしく見えて、ため息が出るほどでした。

山名文夫の絵を見たくて行った私にとっては、絵画作品が少なくてちょっと期待はずれでしたが、それでも数点あった原画の描線の繊細な美しさは人を引き込むに充分な魅力がありました。(スタッフ 三浦次郎)