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<<ギャラリーときの忘れものだより>>
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いま、ときの忘れものでは磯崎新《百二十の見えない都市》第二期のうち4都市を展示しております。画廊は静かな時が流れているようで、いらっしゃるお客様は作品のテキストをじっくり読んで行く方、ただじっと座って眺めて行かれる方など様々ですが、充実したひとときを過ごしていただいているようです。27日までご覧いただけます。
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<<今週の話題~写真展をふたつ>>
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東京都写真美術館でふたつの展覧会を見てまいりました。
ひとつは「光と影」展。写真の構成要素である「光と影」をテーマに収蔵作品を中心に展示したもので、写真の父と呼ばれるタルボットからマン・レイ、瑛九、福原信三、森山大道、杉浦邦恵他の作家の作品が出品されており、写真のたどった道を見ることができて楽しめる展示です。個人的には、福原路草の叙情性豊かな作品、斬新な石元泰博のカラー写真が良かったと思います。
もうひとつは、「球体写真二元論:細江英公の世界」です。この展覧会は、細江さんの回顧展的な展示で、各展示室の真ん中には写真集が置いてあり、それを囲むようにそれに所収された作品が展示されています。それぞれ写真の新しい境地を開くような作品で面白いのですが、やはり白眉は「鎌鼬(かまいたち)」だと思います。舞踏家の土方巽とのコラボレーションで、緊迫しつつも両者の息の合ったのびのびとしたものが感じられます。 細江さんは、今、湯島の羽黒堂では屏風や掛け軸仕立ての作品、田町のPGIでは、ダゲレオ・タイプ、プラチナ・プリント、コロタイプなど様々な手法でプリントしたものを展示しています。三月のときの忘れものでの個展もお楽しみに。
(スタッフ 三浦次郎)