四谷アート・ステュディウムで「I Love My Robots」公演報告会が行なわれた。

2、3回寝転がれるほどの用紙の上でトリシャ・ブラウンさんがドローイングを描く映像を3本見せてもらった。木炭やペンを右手、左手、足の指に持ち替え、手のひらも足の裏も真っ黒になりながら無我夢中になっている姿。その小さい舞台で、寝転び、転がり、跳び、まさにダンスしている。描くことに意識を持っていっているのか、それともダンスすることになのか・・・。その平面化されたドローイングはダンスの跡であり、以前岡崎乾二郎氏が「楽譜」と呼んでいたことを改めて理解し、トリシャさんの魅力にもっともっと引き込まれた。

また、今年1月に、トリシャ・ブラウン×岡崎乾二郎・初コラボレーション作品「I Love My Robots」が、アメリカ合衆国ニュージャージー州モンクレア大学アレクサンダー・キャッサー劇場で世界初演(3回公演)、そしてカリフォルニア州UCバークレー・ゼラーバック・ホールで巡回公演が行なわれ、その公演の様子が公開された。

「I Love My Robots」(2007) トリシャ・ブラウン+、岡崎乾二郎
コレオグラフィー:トリシャ・ブラウン
舞台美術(ロボット制作+コレオグラフィー):岡崎乾二郎
衣装:エリザベス・キャノン、岡崎乾二郎(コンセプト 原画)
照明:ジェニファー・ティップトン
音楽:ローリー・アンダーソン
ロボット/システム・エンジニア:福井裕司、中村泰之
マネージメント:中井悠

トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニーのダンサーとトリシャ・ブラウンさんが、2台のロボット「DekNobo」(体長280cm、Bluetoothによって操作)とダンスをする。ロボットと言っても、T字というとてもシンプルな形なのだが、動作がとっても愛くるしい。トリシャさんと「DekNobo」の信頼関係や相互に尊重し合っているのが伝わってくる。言葉では伝えきれない面白さなので、是非見て欲しいと思う。
ときの忘れもので刊行した『トリシャ・ブラウン――思考というモーション Trisha Brown――Motion of Thought』もぜひご購読ください。
    (おだちれいこ)

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