546c90f2.jpg“ときの忘れもの”今週のオークション 2007.12.14
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<<ギャラリーときの忘れものだより>>
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現代美術オークションには多数ご入札いただきまして、ありがとうございます。
さて、今日からは「恩地孝四郎と創作版画の作家たち」と題して、恩地を中心に織田一磨、戸張孤雁、長谷川潔、前田千帆、永瀬義郎、小野忠重、竹久夢二、旭正秀、平塚運一、品川工ら創作版画の作家の作品を展示しております。久しぶりの創作版画展ですので、ぜひお出かけください。
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<<今週の話題~ 刷り師岡部徳三の仕事>>
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四谷に最近出来た「アートコンプレックス・センター」というところで「PRINT WORKS 版画工房と作家たち」という展覧会が開催中です。これは、昨年亡くなったシルクスクリーンの刷師、岡部徳三さんの仕事を回顧する展覧会で、1960年代から亡くなる直前までの作品、40作家の150点を展示しています。試行錯誤を繰り返し、独学でシルクスクリーンの技術を身に付け、作家とのコラボレーションで多くの作品を世に送り出しました。虹の作家として知られる靉嘔は岡部さんが亡くなった時に「シルクスクリーン作家としての靉嘔の半分が死んだ。」と言ったほど、シルクの作品は、作家と刷師の緊密な関係によって生まれます。
岡部さんの作品を並べることは、ほとんどそのまま日本のシルクスクリーン作品の歴史をたどることになると言って差し支えありません。僕も画廊で扱った作品もいくつもありましたし、写真でしか見たことがなかった靉嘔の大きな作品も初めて実物を見ることが出来、たいへん見ごたえがありました。できるだけ多くの人に見てもらい、岡部徳三という人のことをもっと知ってもらいたいと思います。
(スタッフ 三浦次郎)
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<<今週のオークションから>>
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日本橋高島屋で「元永定正展」開催中です。
◎具体美術の巨匠 元永定正 シルク「ひいふうみい」シート