先日、スタッフが上野の東京芸大の北郷研究室に行き、来週から始まる「北郷悟展ー空からー」に展示するテラコッタ作品を受け取ってきました。
今回はテラコッタ作品7点と、銅版画12点を展示しますが、版画を専門としない画家や彫刻家、あるいは建築家などが版画を制作する場合、どういうきっかけで、どのようなモチーフを選ぶのでしょうか。
新作の銅版画12点はいずれも、北郷先生が専門とする彫刻作品を彷彿とさせるモチーフが多いようです。日常的にくり返し制作されているドローイングに近いイメージです。

逆に、28日から世田谷美術館で始まる大個展のために精力的に銅版画やドローイングを制作されている建築家の石山修武先生の場合は、銅版画には設計されている建築イコールのようなイメージはあまり出てきません。知らない人がその作品を見たら建築家とはわからないでしょう。
同じ建築家でも磯崎新先生は、自らの建築のコンセプトを版画化することにずっと拘り続けて1977年から精力的に版画制作に取り組んでいます。人それぞれですね。

北郷先生は今回、自ら得意とするイメージを、さまざまな技法を駆使することにより膨らませ、「版」でしか表現できない多彩な作品を生み出しました。
ぜひ個展でその成果を堪能してください。
北郷悟銅版9北郷悟 Satoru KITAGO
野菊」 2008年
リフトグランドエッチング+ドライポイント雁皮刷り
 19.9×15.0cm
 Ed.15 Signed

北郷悟銅版10
星降る」 2008年 
 リフトグランドエッチング、カラー凸版刷り
 19.8×15.0cm
 Ed.15 Signed

北郷悟銅版11
空からー風Ⅰ」 2008年
リフトグランドエッチング+ドライポイント雁皮刷り
 19.9×15.0cm
 Ed.15 Signed

北郷悟銅版12
空からー風Ⅱ」 2008年 
 カーボランダム雁皮刷り
 16.0×12.5cm
 Ed.15 Signed

三回にわけて、ときの忘れものの新作エディション12点の銅版画をご紹介しましたが、いずれもお求めやすい発表価格を設定しました。ぜひたくさんのご注文をお待ちしています。
北郷展DM北郷悟先生の7年ぶりの個展「北郷悟展ー空からー」が6月23日[月]から始まります。前回と同じく、銀座のギャラリーせいほうと同時開催です。従って通常は月曜休みですが、本展にかぎり月耀~土曜まで開廊しています。

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