昨日から「ヤン・ソーデック写真展」が始まりましたが、初日から続々とお客様がいらっしゃり(いつもは閑散としている)ちょっとびっくりしました。
チェコの写真家といってもそう馴染みがあるわけではないし、なぜでしょうね。
特に女性の方が熱心にご覧になっています。物語性がある写真の底にひそむものを女性の方が敏感に感じているのかも知れません。

さて旅のご報告です。
先日、仕事の打合せをかねて、香川、広島、鳥取を二泊三日、駆け足で回ってきました。実り多いか少ないかは今後の展開によるのですが、昔一人で行商していた頃の旅を思い出しながら(今は社長のお供ですが)、人と風景に出会うのは必要だなあと思った次第です。
良き旅は良き人との出会いを生みます。
丸亀2丸亀1最初に訪れたのは中津万象園・丸亀美術館
江戸時代、京極家の別邸だった、いわゆる大名庭園を25年前に復興し、1万坪以上の広大な日本庭園の中にある美術館です。

丸亀3丸亀4

猪熊1猪熊2丸亀の駅前にど~んと鎮座する丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(谷口吉生設計)。
外観、内観ともに素晴らしい空間です。

猪熊3猪熊4内部に豊かな展示空間を実現できるかどうかが、美術館建築のポイントだと思いますが、その数少ない成功例だと実感しました。

猪熊5ピピロッティ展猪熊作品の常設展示のほかに、「ピピロッティ・リスト展」を開催していました。
映像によるインスタレーションはいつもは通りすぎるだけなのですが、今回の見せ方(展示)はなかなかでした。天井に映された映像を、観客は寝そべって観る。まるでお昼寝の時間のようでした。
丸亀には毛綱毅曠の設計した小学校もあり、次回はゆっくり見たいと思います。

広島1広島コルビュジエ展丸亀から瀬戸内海を電車で渡り、岡山経由で広島へ。
ちょうど「ル・コルビュジエ展」をやっていました。

猪熊2広島県立美術館(日建設計設計)

植田正治美3植田正治美2岡山から伯備線(未だに単線)で伯耆大山まで行き、そこの旅籠に一泊し植田正治写真美術館(高松伸設計)へ。
アクセスが車しかない(タクシー)、畑の中にポツンとある美術館です。不便ですね。植田正治のファンでもそうしょっちゅうは行けません。
外観はともかく、展示空間が貧弱で、せっかくの植田作品がもったいない。

植田正治美1植田正治さんのお嬢さんの和子さんがちょうど来館されており、生前の植田さんのお話を伺うことができました。思わぬ幸運で、秋の植田正治展にますます力が入ってきました。