「磯崎新ブックアーカイブスI ― TSUKUBA1983」選書特集2『雑誌』
本展覧会も本日が最終日となりました。
この時期、神宮絵画館を中心にしてデザイン関連の大きなイベントが展開されています。青山・外苑前にお越しの際には、是非画廊まで足をお運びください。
さて、現在開催されている企画展「磯崎新ブックアーカイブス《第一弾》」は、「TSUKUBA1983」をテーマにして1983年から10年間に出版された「磯崎新」関連書籍を展示販売しています。1983年以降、「MOCA(ロサンゼルス近代美術館)」やNYの巨大ディスコ「パラディアム」など、海外での大型プロジェクトが、各種メディアを通じて広範囲にパブリケーションされた年でもあります。その結果、つくばセンタービルを起点としたポストモダン論争との相乗効果も手伝って、磯崎さんは建築専門誌以外の雑誌の誌面を飾ることになります。今回は、500冊を超える書籍の中から「雑誌」を中心にした選書を紹介させていただきます。
●『PLAYBOY 日本版第106号』集英社/¥2,500円
残念ながら、昨年末発売された2009年1月号をもって休刊してしまった雑誌「PLAYBOY日本版」。そのなかでも「プレイボーイ・インタビュー」といえば、ミュージシャンやスポーツ選手など、各界のスーパースターが毎号登場する名物企画だったと記憶している。1984年4月号の「プレイボーイ・インタビュー」に磯崎さんが登場。「建築で世界を変える」と題されたロングインタビューが掲載された。改めて読み返してみて、磯崎さんのつくば論争に言及したインタビューや当時話題となった松坂慶子の裸身も印象深いが、奥付に記載されていた「アート・ディレクター 田名網敬一」との表記に25年前という時代を感じてしまった。
●『アエラ No.5』朝日新聞社/¥4,500円
本書は、domusなどの専門誌を除き、磯崎新のポートレートが表紙に掲載されたおそらく初めての雑誌である。実は、次に紹介するブルータスと並んで、今回のブックアーカイブ構築にあたって入手が困難だった一冊でもある。このての雑誌は、保存する動機となる記事やグラビアが掲載されてない限り、処分される運命にあるのだろうか? 八方手を尽くしたものの、古書店で購入することができなかった。ところが、某オークションに25冊一括で出品されていたのを発見!ようやくコレクションに加えることができました。写真家 坂田栄一郎氏によるポートレートが印象的な一冊です。
・磯崎新表紙掲載誌
●『太陽 1992年 4月号「建築の近未来」』平凡社/¥500円
現在では世界各国で作品を発表している建築家も70年代のデビュー当時は「アトリエ派」と総称される少人数の設計事務所からスタートしている。磯崎新を筆頭にして、安藤忠雄、伊東豊雄など、小規模のプロジェクトからキャリアをスタートした「アトリエ派」の建築家達が、90年代のバブル経済を背景に実現した数々の大型プロジェクトと共に世界進出前夜の状況をレポートしている。
●『BLUEPRINT』洋書/¥4,500円
直訳すると「青図」となります。今は懐かしい、設計図面の印刷技術を名称にした米国の建築雑誌です。「ATRATA ISOZAKI ARCHITECTURE FOR EXPORT」と題した特集記事が掲載されています。
●『BRUTUS No.86 「ドイツの『いま』を誰も知らない!」』マガジンハウス/¥3,000円
本書も、神保町界隈を探しまわったにもかかわらず発見できなかった一冊。謎なことに、創刊号から雑誌のバックナンバーを販売している雑誌専門の古書店を数店あたったのですが、ピンポイントにこの号だけ在庫が欠けているのです。ようやく、オークションに「BRUTUSブルータス 1980年〜84年 42冊セット 稀少品」として出品されているのを発見して、エイヤ!と入札。無事、開始価格¥3500円で落札した中に本書が含まれていました。ところが、届いた書籍を手にして“ガックリ”、表紙が落丁寸前のコンディションではないですか・・・。でも、無惨な状態の本書を手にして、この号のバックナンバーだけがなぜ、ほとんど存在しないのか理由が解明しました。通常のBRUTUSは120ページ前後なのに対して、本号は244ページとメタボサイズのボリューム故に、本書同様表紙が外れてしまうのが一因だと推測します。つまり、表紙が外れてしまうので古書店でも買い取られずに処分されてしまったのではないでしょうか?
この不運な号に、なんと、床屋で理髪中の磯崎さんのポートレートと貴重なインタビュー「コンクリートもイソザキの手にかかると女になる」が掲載されています。
余談ですが、BRUTUS最新号(11月2日発売)101ページにに、展覧会情報が掲載されました。一部選書を公開していますのでこちらもご覧ください。
・その他、磯崎新情報が掲載されているブルータス
●『BRUTUS 178「コンペティションが街を活性化する?」』マガジンハウス/¥800円
ロンドンの都市開発コンペの図面とインタビューを掲載。
●『BRUTUS 198「プロの道具孝。」』マガジンハウス/¥1,000円
モンロー定規が表紙と、特集記事の見開きで紹介されています。
●『BRUTUS 201「デザインの現在と未来」』マガジンハウス/¥1,500円
磯崎新デザインによる隠れたプロダクト「i-LAMP」が紹介されています。また、表紙は倉俣史朗のスケッチと模型が掲載されています。
さて、展覧会の会期も残すところあと僅かとなりました。
普段、古書店の店頭で目にすることの少ない書籍を手にすることができる貴重な機会です。
是非、画廊内に構築された「磯崎新ブックアーカイブス」をご堪能ください。
書籍以外の出品作品の価格リストはコチラをクリックしてください。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

ときの忘れものブックアーカイブス企画の第一弾「磯崎新ブックアーカイブスI ― TSUKUBA1983」は本日が最終日ですが、出品した書籍については希少なものも少なからず、引き続き在庫のあるものについては対応しますので、遠慮なくお問合せください。
本展覧会も本日が最終日となりました。
この時期、神宮絵画館を中心にしてデザイン関連の大きなイベントが展開されています。青山・外苑前にお越しの際には、是非画廊まで足をお運びください。
さて、現在開催されている企画展「磯崎新ブックアーカイブス《第一弾》」は、「TSUKUBA1983」をテーマにして1983年から10年間に出版された「磯崎新」関連書籍を展示販売しています。1983年以降、「MOCA(ロサンゼルス近代美術館)」やNYの巨大ディスコ「パラディアム」など、海外での大型プロジェクトが、各種メディアを通じて広範囲にパブリケーションされた年でもあります。その結果、つくばセンタービルを起点としたポストモダン論争との相乗効果も手伝って、磯崎さんは建築専門誌以外の雑誌の誌面を飾ることになります。今回は、500冊を超える書籍の中から「雑誌」を中心にした選書を紹介させていただきます。
残念ながら、昨年末発売された2009年1月号をもって休刊してしまった雑誌「PLAYBOY日本版」。そのなかでも「プレイボーイ・インタビュー」といえば、ミュージシャンやスポーツ選手など、各界のスーパースターが毎号登場する名物企画だったと記憶している。1984年4月号の「プレイボーイ・インタビュー」に磯崎さんが登場。「建築で世界を変える」と題されたロングインタビューが掲載された。改めて読み返してみて、磯崎さんのつくば論争に言及したインタビューや当時話題となった松坂慶子の裸身も印象深いが、奥付に記載されていた「アート・ディレクター 田名網敬一」との表記に25年前という時代を感じてしまった。
本書は、domusなどの専門誌を除き、磯崎新のポートレートが表紙に掲載されたおそらく初めての雑誌である。実は、次に紹介するブルータスと並んで、今回のブックアーカイブ構築にあたって入手が困難だった一冊でもある。このての雑誌は、保存する動機となる記事やグラビアが掲載されてない限り、処分される運命にあるのだろうか? 八方手を尽くしたものの、古書店で購入することができなかった。ところが、某オークションに25冊一括で出品されていたのを発見!ようやくコレクションに加えることができました。写真家 坂田栄一郎氏によるポートレートが印象的な一冊です。
・磯崎新表紙掲載誌
現在では世界各国で作品を発表している建築家も70年代のデビュー当時は「アトリエ派」と総称される少人数の設計事務所からスタートしている。磯崎新を筆頭にして、安藤忠雄、伊東豊雄など、小規模のプロジェクトからキャリアをスタートした「アトリエ派」の建築家達が、90年代のバブル経済を背景に実現した数々の大型プロジェクトと共に世界進出前夜の状況をレポートしている。
直訳すると「青図」となります。今は懐かしい、設計図面の印刷技術を名称にした米国の建築雑誌です。「ATRATA ISOZAKI ARCHITECTURE FOR EXPORT」と題した特集記事が掲載されています。
本書も、神保町界隈を探しまわったにもかかわらず発見できなかった一冊。謎なことに、創刊号から雑誌のバックナンバーを販売している雑誌専門の古書店を数店あたったのですが、ピンポイントにこの号だけ在庫が欠けているのです。ようやく、オークションに「BRUTUSブルータス 1980年〜84年 42冊セット 稀少品」として出品されているのを発見して、エイヤ!と入札。無事、開始価格¥3500円で落札した中に本書が含まれていました。ところが、届いた書籍を手にして“ガックリ”、表紙が落丁寸前のコンディションではないですか・・・。でも、無惨な状態の本書を手にして、この号のバックナンバーだけがなぜ、ほとんど存在しないのか理由が解明しました。通常のBRUTUSは120ページ前後なのに対して、本号は244ページとメタボサイズのボリューム故に、本書同様表紙が外れてしまうのが一因だと推測します。つまり、表紙が外れてしまうので古書店でも買い取られずに処分されてしまったのではないでしょうか?
この不運な号に、なんと、床屋で理髪中の磯崎さんのポートレートと貴重なインタビュー「コンクリートもイソザキの手にかかると女になる」が掲載されています。
余談ですが、BRUTUS最新号(11月2日発売)101ページにに、展覧会情報が掲載されました。一部選書を公開していますのでこちらもご覧ください。
・その他、磯崎新情報が掲載されているブルータス
●『BRUTUS 178「コンペティションが街を活性化する?」』マガジンハウス/¥800円
ロンドンの都市開発コンペの図面とインタビューを掲載。
モンロー定規が表紙と、特集記事の見開きで紹介されています。
磯崎新デザインによる隠れたプロダクト「i-LAMP」が紹介されています。また、表紙は倉俣史朗のスケッチと模型が掲載されています。
さて、展覧会の会期も残すところあと僅かとなりました。
普段、古書店の店頭で目にすることの少ない書籍を手にすることができる貴重な機会です。
是非、画廊内に構築された「磯崎新ブックアーカイブス」をご堪能ください。
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ときの忘れものブックアーカイブス企画の第一弾「磯崎新ブックアーカイブスI ― TSUKUBA1983」は本日が最終日ですが、出品した書籍については希少なものも少なからず、引き続き在庫のあるものについては対応しますので、遠慮なくお問合せください。
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