お知らせが遅くなってしまいましたが、11月20日(土)、21日(日)、23日(火、祝日)の三日間、山口勝敏さんのピアノ・オルガンのコンサートが大田区久が原のクロスクラブで開催されます。
今春、4月16日及び5月30日のブログでご紹介した通り、会場の「クロスクラブ」は日本の近代建築運動のリーダーのひとりで、モダニズム建築とともに林芙美子邸(新宿区 現存)など和風建築にも優れた建築を残した山口文象の自邸(1940年竣工 現・クロスクラブ)です。
20101120ピアノ&オルガンコンサート
春のコンサートには植田実さんをナビゲータに大勢で押しかけて、山口勝敏さんの素晴らしい演奏と、山口文象の建築をお茶とケーキをいただきながら堪能してきました。

残念ながら今回は、テグ東京のアートフェアに重なってしまい、私たちは参加できませんが、お時間のある方はぜひお出かけください。

お問合せ、ご予約はメディア・チャパ(03-3727-0479 http://www.mediachapa.com)、またはクロスクラブ(03-3754-9862)まで。

主催:クロスクラブ
料金:4,000円(小・中学生は2,000円)お茶・ワイン・お菓子付

会場:クロスクラブ(山口文象自邸)
   大田区久が原4-39-3(駐車場はありません)

必ず、徒歩かタクシーを利用してください。
東急池上線「千鳥町駅」下車徒歩10分
東急池上線「久ヶ原駅」下車徒歩12分

タクシーは、東急東横線「田園調布駅」または「蒲田駅」より、久が原の「大森七中」を目標に来てください。

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山口文象など銀座をデザインした建築家たちを取り上げた展覧会『銀座モダンと都市意匠』展カタログは植田実さんと藤森照信さんに監修をお願いして亭主が編集した会心の作ですが、この機会にどうぞご一読を。
銀座モダンと都市意匠
銀座モダンと都市意匠」展カタログ

主催・発行:資生堂企業文化部
会期:1993年3月16日~4月3日
159頁、図版392点収録、銀座名建築マップ付
監修:藤森照信、植田実
デザイン:吉川盛一
テキスト:
藤森照信「銀座の都市意匠と建築家たち」
苫名直子「三岸好太郎のアトリエをめぐって」
山脇道子「わたくしのものさし バウハウスー茶の湯」
谷川正己「短命で果てたF.L.ライトの別荘」
藤谷陽悦「夢と消えた大船田園都市構想」
五十殿利治「モダニズムの批評家 仲田定之助」
高村美佐「装飾美術家協会の人びと」
綿貫不二夫「資生堂ギャラリ-と建築家たち」 他、

ウォートルス、辰野金吾、F.L.ライト、川島理一郎、山田馨、前田健二郎、谷口吉郎、芦原義信、マイケル・グレイブス、谷口吉生、高宮真介、安藤忠雄・・・、この錚々たる建築家たちは(川島理一郎は画家ですが)、すべて資生堂の歴代の建物の設計に携わった人々です。
歴代の経営陣がリッチで豊かな空間を目指していたことが一目瞭然です。
1872年(明治5年)創業の化粧品メーカー資生堂はメセナ活動でも先駆的な実績を残していますが、それが付け焼き刃でなく、筋金入りの美意識に支えられていたことが、このラインナップを見てもおわかりになるでしょう。
展覧会は、資生堂ギャラリーとザ・ギンザアートスペースの二会場を使い、「資生堂ギャラリーとそのアーティスト達」シリーズの第3回展として開催されました。
大正末~昭和初期にかけての関東大震災後の復興建築の時代に焦点をあてた企画で、建築探偵の藤森照信先生と植田実さんに監修していただきました。メイン論文は藤森先生の「銀座の都市意匠と建築家たち」100枚を超す力作です(単行本未収録)。
バラック装飾や考現学の今和次郎、資生堂の店鋪設計を担当した前田健二郎、バウハウスに学んだ山脇巖・道子、分離派建築会の山口文象など、資生堂及び銀座に関わった建築家たちを紹介しています。資生堂宣伝部による「CGで見る夢ー銀座ウォークスルー」は当時としては画期的な試みでした。

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