福田勝治出品作品のご紹介(3)
ただいま開催中の「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」から出品作品をご紹介してまいります。
今回は〈イタリア紀行〉の1回目です。
福田勝治は、1955年キャノン・コンテストに一般公募した作品《修道尼と船》が推薦となり、ヨーロッパ旅行に招待されました。同年9月16日に出発し、ミラノからナポリまで10月22日に帰国するまでの45日間、精力的に取材し、5,000枚を撮影したと本人が書いています。
「わずか四十日余のイタリアの旅であったが、私にとっては、この期間中ほど楽しい、美しい思い出をのこしてくれたものはなかった。(中略)
ゲーテが、若い修行時代を、スタンダールがその青春を、イタリアに魅せられて旅をしたという気持ちの実感を、私までもが想像することができたし、先人たちの残してくれた芸術というものの偉大さが日々よみがえり、新たに生きている事実を知った。(中略)
私はヨーロッパの国々をスナップして歩くよりも、イタリアだけの、そして名も知られてない都、町々、村々の数知れない多くの美しさを喜びに満ちて撮って来たのである。(後略)」『カメラ毎日1956年1月号』(毎日新聞社)
翌1956年に、この成果を発表する「イタリア写真展」を6月に日本橋高島屋、7月には大阪の大丸で開催し、大好評を得ました。
今回出品しております〈イタリア紀行〉のプリントは、この展覧会当時にプリントされたものと思われ、また、1993年にネガはすべて山口県立美術館に寄贈されて、今後プリントされる機会があるとしても非常に限定されるであろうことを考慮すれば、たいへん貴重なものであることは間違いありません。
4.福田勝治 Katsuji FUKUDA
〈イタリア紀行〉より《ポンペイ》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.2×21.0cm 裏面に遺族のサインあり
5.福田勝治 Katsuji FUKUDA
〈イタリア紀行〉より《オスティア》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
24.5×19.0cm 裏面に遺族のサインあり
6.福田勝治 Katsuji FUKUDA
〈イタリア紀行〉より《オスティア》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
19.0×24.4cm 裏面に遺族のサインあり
7.福田勝治 Katsuji FUKUDA
〈イタリア紀行〉より《ローマ空港の近く》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.0×21.0cm 裏面に遺族のサインあり
8.福田勝治 Katsuji FUKUDA
〈イタリア紀行〉より《ポンペイ》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.7×21.5cm 裏面に遺族のサインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは、2011年1月15日[土]―1月29日[土]「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」を開催しています(※会期中無休)。

福田勝治は、1899年山口県に生まれ、昭和を通して活躍した写真家です。今年2011年が没後20年にあたります。ときの忘れものでは、新春の特別企画として、代表作《心の小窓》《光りの貝殻》《静物》の3点と、1955年にイタリアで撮影された作品15点(未発表)の計18点を展観し、福田勝治の作品と、その功績をあらためて顕彰し、ご紹介いたします。
●孤高を貫いたその生涯と作品については「飯沢耕太郎のエッセイ」をお読みください。
●ホームページに出品リストを掲載しました。
ただいま開催中の「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」から出品作品をご紹介してまいります。
今回は〈イタリア紀行〉の1回目です。
福田勝治は、1955年キャノン・コンテストに一般公募した作品《修道尼と船》が推薦となり、ヨーロッパ旅行に招待されました。同年9月16日に出発し、ミラノからナポリまで10月22日に帰国するまでの45日間、精力的に取材し、5,000枚を撮影したと本人が書いています。
「わずか四十日余のイタリアの旅であったが、私にとっては、この期間中ほど楽しい、美しい思い出をのこしてくれたものはなかった。(中略)
ゲーテが、若い修行時代を、スタンダールがその青春を、イタリアに魅せられて旅をしたという気持ちの実感を、私までもが想像することができたし、先人たちの残してくれた芸術というものの偉大さが日々よみがえり、新たに生きている事実を知った。(中略)
私はヨーロッパの国々をスナップして歩くよりも、イタリアだけの、そして名も知られてない都、町々、村々の数知れない多くの美しさを喜びに満ちて撮って来たのである。(後略)」『カメラ毎日1956年1月号』(毎日新聞社)
翌1956年に、この成果を発表する「イタリア写真展」を6月に日本橋高島屋、7月には大阪の大丸で開催し、大好評を得ました。
今回出品しております〈イタリア紀行〉のプリントは、この展覧会当時にプリントされたものと思われ、また、1993年にネガはすべて山口県立美術館に寄贈されて、今後プリントされる機会があるとしても非常に限定されるであろうことを考慮すれば、たいへん貴重なものであることは間違いありません。
4.福田勝治 Katsuji FUKUDA〈イタリア紀行〉より《ポンペイ》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.2×21.0cm 裏面に遺族のサインあり
5.福田勝治 Katsuji FUKUDA〈イタリア紀行〉より《オスティア》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
24.5×19.0cm 裏面に遺族のサインあり
6.福田勝治 Katsuji FUKUDA〈イタリア紀行〉より《オスティア》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
19.0×24.4cm 裏面に遺族のサインあり
7.福田勝治 Katsuji FUKUDA〈イタリア紀行〉より《ローマ空港の近く》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.0×21.0cm 裏面に遺族のサインあり
8.福田勝治 Katsuji FUKUDA〈イタリア紀行〉より《ポンペイ》
1955年 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
14.7×21.5cm 裏面に遺族のサインあり
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◆ときの忘れものは、2011年1月15日[土]―1月29日[土]「没後20年 孤高のモダニスト福田勝治写真展」を開催しています(※会期中無休)。

福田勝治は、1899年山口県に生まれ、昭和を通して活躍した写真家です。今年2011年が没後20年にあたります。ときの忘れものでは、新春の特別企画として、代表作《心の小窓》《光りの貝殻》《静物》の3点と、1955年にイタリアで撮影された作品15点(未発表)の計18点を展観し、福田勝治の作品と、その功績をあらためて顕彰し、ご紹介いたします。
●孤高を貫いたその生涯と作品については「飯沢耕太郎のエッセイ」をお読みください。
●ホームページに出品リストを掲載しました。
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