4,123ページ(2011年3月末現在)、ときの忘れもののホームページの総ページ数です。
数えたのかって?
いえいえそんなにヒマではありません。毎月のように容量が増え、そのたびに使用料金が増額するのに耐えかねて、数ヶ月かかって今春安いサーバーに移動したのですが、その折に作業を手伝ってくれたデザイン事務所「ディスハウス」のスタッフMさんが移行作業の必要上からカウントした数字です。
ホームページをご覧になった方から在庫の問い合わせやご注文をいただくことが日常的になりました。
ご自分のコレクションを整理処分したいのだが買い取ってくれるか、というご相談も頻繁に受けるようになりました。
ネットが美術作品の売買にもこんなに大きな役割を果たすようになるとは、亭主は想像できませんでした。業者の組合にも何の組織にも属していない貧乏画廊としては情報の面でも仕入れの面でもネットの比重は増すばかりです。
今でもパソコンの中がどうなっているかさっぱり分からない機械オンチの亭主ですが、ネットが無ければもうとうに店じまいしていることでしょう。
情報におけるネットの重要性が増すのに反比例して、活字の衰退も目を覆うばかりです。
読売新聞のネット配信によれば、
<古美術・工芸などを多様なテーマで紹介してきた月刊誌「日本の美術」(至文堂編集、ぎょうせい発行)が9月12日発行の545号を最後に休刊することが分かった。
1966年創刊。一線の研究者が執筆し、内容には定評があったが、発行元によると、部数減から休刊を決めたという。>
亭主のように美術の専門教育を受けなかった者にとって至文堂「日本の美術」は教科書のごときものでした。ネットでの情報だけに安易に頼ってはいけないと、自戒したいと思います。
新しいお客様が増えるきっかけはほとんどがネットでのやり取りです。
先日いらした常連のFさんから「ときの忘れものさんのホームページは凄い。取り扱い作家の誰を検索してもほとんどトップページに出てくる。こういうのは大変なことなんです。コンテンツが充実していて、毎日ブログが更新され、しかも長い年月の蓄積があるからですよ。」と珍しくほめられました。
たしかにそう言われてみると、例えば彫刻の北郷悟先生など、ご本人の芸大のホームページより上位にときの忘れものが来てしまい、北郷先生に「ボクのページより上に来ちゃうなんて」と苦笑いされてしまいました。
長年追いかけている瑛九や駒井哲郎ならまだしも、今年4月に初めて遺作展を開いたばかりの野田英夫も恐縮ながら検索するとトップに掲示されている。
昔は、ページの裏にいろいろなキーワードを埋め込んでおくといいなどと言われたような気がしますが、どうも最近の検索エンジンはそんなもんではないらしく、書かれた内容が単にコピペしたものか、オリジナルか、更新が頻繁にされているか、などと中味をきちんと吟味できるらしい。
ときの忘れもののホームページは特段美しいデザインでもないし、音も出ない。
ただただ長年続けてきたということだけが取り得です。
10数年前、これからはネットの時代だなどと言われ、多くの画廊さんがホームページを立ち上げた。今のようにブログなんてないから、皆さん外注に出して作ってもらったわけですね。
そういう専門業者さんが確か一ヶ月3万円くらいの金額で請け負っていたような記憶があります。
しかし、反応はない。
一年間36万円かけても、何の反応(売上)もないので、多くの画廊さんがお金をかけてまで更新しなくなった。いつ見ても同じ画面、なおさらアクセスは減り、ますます反応がなくなる。
私たちもホームページで注文が入るまでには数年かかりました。
ただ幸いなことに、我が社のホームページは息子二人が構築、更新してくれたので、外注費は一切かかりませんでした。
画廊に来たときにメシさえおごればOK。まことに安上がりなものでした。
デザインも当初は息子たちがやっていたので、お世辞にもファッショナブルとは言いがたかった。どんどん作家のページや、アーカイブスが増え、増築に次ぐ増築で、迷路のごとき様相を呈しましたが、さすが理系息子、行方不明のページなどなく、シンプルで使いやすさだけはどこよりもいいものを作ってくれました。
最初に「父さん、きっとネットで絵が売れるようになる」と奨めてくれた次男はもういませんが、長男が後を継いで膨大なページの維持・更新に努めてくれている。
ありがたいと感謝するばかりです。


「ル・コルビュジエ展」も残り会期が少なくなってきました。
常連のHさんのブログに感想が書かれています。
<作品をぱっと見て思ったのは、建築作品とイメージが違うなぁということ。彼のモダンな作品のイメージが頭にあり、なんとなくモンドリアンのような幾何学的な作品なのかなと思っていたが、案に反してミロやピカソのようなオーガニックな作品。面白くて見ごたえのある作品だけれど、建築とのつながりがうまく見通せなかった。>
こういう感じ方が絵をみてゆくときの大事な視点になります。
絵を見て逆にコルの建築への見方が変わってくることもあるでしょうね。
またバーバラ先生という方のブログにもときの忘れものが紹介されています。
Hさん、バーバラ先生ありがとう。
ル・コルビュジエ
『組まれた手』
1964年
リトグラフ
91.0x72.6cm
Ed.150
自筆サインあり
ル・コルビュジエ
『トーテム』
1963年
リトグラフ
72.0x80.5cm
Ed.75
版上サインあり
ル・コルビュジエ
「飛ぶ一角獣」
1960年
リトグラフ
37.0x54.0cm
版上サインあり
ル・コルビュジエ
「ユニテ #4」
1965年
銅版
66.0x54.5cm
Ed.130
自筆サインあり
ル・コルビュジエ
『ユニテ #9』
1965年
銅版
66.0x54.5cm
Ed.130
自筆サインあり
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◆ときの忘れものは、2011年8月16日[火]―8月27日[土]「ル・コルビュジエ展」を開催しています(会期中無休)。
数えたのかって?
いえいえそんなにヒマではありません。毎月のように容量が増え、そのたびに使用料金が増額するのに耐えかねて、数ヶ月かかって今春安いサーバーに移動したのですが、その折に作業を手伝ってくれたデザイン事務所「ディスハウス」のスタッフMさんが移行作業の必要上からカウントした数字です。
ホームページをご覧になった方から在庫の問い合わせやご注文をいただくことが日常的になりました。
ご自分のコレクションを整理処分したいのだが買い取ってくれるか、というご相談も頻繁に受けるようになりました。
ネットが美術作品の売買にもこんなに大きな役割を果たすようになるとは、亭主は想像できませんでした。業者の組合にも何の組織にも属していない貧乏画廊としては情報の面でも仕入れの面でもネットの比重は増すばかりです。
今でもパソコンの中がどうなっているかさっぱり分からない機械オンチの亭主ですが、ネットが無ければもうとうに店じまいしていることでしょう。
情報におけるネットの重要性が増すのに反比例して、活字の衰退も目を覆うばかりです。
読売新聞のネット配信によれば、
<古美術・工芸などを多様なテーマで紹介してきた月刊誌「日本の美術」(至文堂編集、ぎょうせい発行)が9月12日発行の545号を最後に休刊することが分かった。
1966年創刊。一線の研究者が執筆し、内容には定評があったが、発行元によると、部数減から休刊を決めたという。>
亭主のように美術の専門教育を受けなかった者にとって至文堂「日本の美術」は教科書のごときものでした。ネットでの情報だけに安易に頼ってはいけないと、自戒したいと思います。
新しいお客様が増えるきっかけはほとんどがネットでのやり取りです。
先日いらした常連のFさんから「ときの忘れものさんのホームページは凄い。取り扱い作家の誰を検索してもほとんどトップページに出てくる。こういうのは大変なことなんです。コンテンツが充実していて、毎日ブログが更新され、しかも長い年月の蓄積があるからですよ。」と珍しくほめられました。
たしかにそう言われてみると、例えば彫刻の北郷悟先生など、ご本人の芸大のホームページより上位にときの忘れものが来てしまい、北郷先生に「ボクのページより上に来ちゃうなんて」と苦笑いされてしまいました。
長年追いかけている瑛九や駒井哲郎ならまだしも、今年4月に初めて遺作展を開いたばかりの野田英夫も恐縮ながら検索するとトップに掲示されている。
昔は、ページの裏にいろいろなキーワードを埋め込んでおくといいなどと言われたような気がしますが、どうも最近の検索エンジンはそんなもんではないらしく、書かれた内容が単にコピペしたものか、オリジナルか、更新が頻繁にされているか、などと中味をきちんと吟味できるらしい。
ときの忘れもののホームページは特段美しいデザインでもないし、音も出ない。
ただただ長年続けてきたということだけが取り得です。
10数年前、これからはネットの時代だなどと言われ、多くの画廊さんがホームページを立ち上げた。今のようにブログなんてないから、皆さん外注に出して作ってもらったわけですね。
そういう専門業者さんが確か一ヶ月3万円くらいの金額で請け負っていたような記憶があります。
しかし、反応はない。
一年間36万円かけても、何の反応(売上)もないので、多くの画廊さんがお金をかけてまで更新しなくなった。いつ見ても同じ画面、なおさらアクセスは減り、ますます反応がなくなる。
私たちもホームページで注文が入るまでには数年かかりました。
ただ幸いなことに、我が社のホームページは息子二人が構築、更新してくれたので、外注費は一切かかりませんでした。
画廊に来たときにメシさえおごればOK。まことに安上がりなものでした。
デザインも当初は息子たちがやっていたので、お世辞にもファッショナブルとは言いがたかった。どんどん作家のページや、アーカイブスが増え、増築に次ぐ増築で、迷路のごとき様相を呈しましたが、さすが理系息子、行方不明のページなどなく、シンプルで使いやすさだけはどこよりもいいものを作ってくれました。
最初に「父さん、きっとネットで絵が売れるようになる」と奨めてくれた次男はもういませんが、長男が後を継いで膨大なページの維持・更新に努めてくれている。
ありがたいと感謝するばかりです。


「ル・コルビュジエ展」も残り会期が少なくなってきました。
常連のHさんのブログに感想が書かれています。
<作品をぱっと見て思ったのは、建築作品とイメージが違うなぁということ。彼のモダンな作品のイメージが頭にあり、なんとなくモンドリアンのような幾何学的な作品なのかなと思っていたが、案に反してミロやピカソのようなオーガニックな作品。面白くて見ごたえのある作品だけれど、建築とのつながりがうまく見通せなかった。>
こういう感じ方が絵をみてゆくときの大事な視点になります。
絵を見て逆にコルの建築への見方が変わってくることもあるでしょうね。
またバーバラ先生という方のブログにもときの忘れものが紹介されています。
Hさん、バーバラ先生ありがとう。
ル・コルビュジエ『組まれた手』
1964年
リトグラフ
91.0x72.6cm
Ed.150
自筆サインあり
ル・コルビュジエ『トーテム』
1963年
リトグラフ
72.0x80.5cm
Ed.75
版上サインあり
ル・コルビュジエ「飛ぶ一角獣」
1960年
リトグラフ
37.0x54.0cm
版上サインあり
ル・コルビュジエ「ユニテ #4」
1965年
銅版
66.0x54.5cm
Ed.130
自筆サインあり
ル・コルビュジエ『ユニテ #9』
1965年
銅版
66.0x54.5cm
Ed.130
自筆サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは、2011年8月16日[火]―8月27日[土]「ル・コルビュジエ展」を開催しています(会期中無休)。
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