瑛九のフォトデッサン型紙~セロファン紙

今回の「第21回瑛九展 46の光のかけら/フォトデッサン型紙」に出品している型紙類にはいろいろな素材が使われています。
一番多いのが印画紙、次に画用紙又は普通の紙、そしてセロファン紙です。
瑛九のフォトデッサンは、印画紙の上にレースや網、ガラスなどの物体、そして型紙を置いて、その上から光をあてて印画紙を感光させて、まさに光のデッサン(イメージ)を印画紙の上に定着させてできあがります。
光が透過したところは黒く、通さないところは白く残ります。
透明な紙である「セロファン」は光を透過しますから、セロファン紙に絵の具で絵を描き、印画紙の上に置いて光をあてれば作者の描いたデッサンがそのまま印画紙の上に浮かび上がります。
今回、4点のセロファン紙による型紙を出品していますが、そのうち3点については、それをもとに制作された(完成した)フォトデッサンを特定できました。
(もっとよく調べれば全部特定できるはずですが)
43_A瑛九
「フォトデッサン型紙43」
水彩・セロファン
30.2x27.2cm

44_A瑛九
「フォトデッサン型紙44」
水彩・セロファン
45.0x49.5cm

45_A瑛九
「フォトデッサン型紙45」
水彩・セロファン
46.4x43.2cm

46_A瑛九
「フォトデッサン型紙46」
水彩・セロファン
44.8x56.4cm

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それでは、上記のセロファン紙型紙を使って完成されたフォトデッサンをご紹介しましょう。
『瑛九フォトデッサン』内型紙46A)瑛九
「真昼の汽車」
1950年 フォトデッサン
43.7×54.6cm
福岡市美術館所蔵
「フォトデッサン型紙46」を使って制作された作品です。

『瑛九フォトデッサン』内型紙45B)瑛九
「人魚」
1950年 フォトデッサン
52.8×41.0cm
福岡市美術館所蔵
「フォトデッサン型紙45」を使って制作された作品です。

『瑛九フォトデッサン』内型紙44-2C)瑛九
「食堂」
1950年 フォトデッサン
42.5×52.4cm
宮崎県立美術館所蔵
「フォトデッサン型紙44」を使って制作された作品です

『瑛九フォトデッサン』内型紙44D)瑛九
「朝のテーブル」
1951年 フォトデッサン
44.4×50.7cm
宮崎県立美術館所蔵
「フォトデッサン型紙44」を使って制作された作品です

一つの型紙から複数のフォトデッサンを制作したこともよくわかりますね。
上記のフォトデッサン4点は、下記図録の展覧会に出品されたものです。
『瑛九フォトデッサン』『瑛九 フォトデッサン展』カタログ
2005年10月22日 国立国際美術館 発行
88ページ 25.7x18.2cm
テキスト:細江英公、五十殿利治、安來正博


◆ときの忘れものは「第21回瑛九展 46の光のかけら/フォトデッサン型紙」を開催しています。
瑛九展DM600
第21回瑛九展 46の光のかけら/フォトデッサン型紙
会期=2011年9月9日[金]―9月17日[土]
12時~19時 会期中無休

全46点の型紙の裏表両面を掲載した大判のポスター(限定200部、番号入り)を製作しました。
poster_A_600瑛九展ポスター(表)
限定200部
デザイン:DIX-HOUSE
サイズ:84.1x59.4cm(A1)
限定200部(番号入り)
価格:1,500円(税込)
+梱包送料:1,000円


poster_B_600瑛九展ポスター(裏)

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◆「生誕100年記念瑛九展」が埼玉県立近代美術館と、うらわ美術館の2会場で同時開催されています。
会期=9月10日(土)~11月6日(日)