セールが終了して一息つくひまもなく、昨日はわが故郷・群馬の二つの県立美術館(館林と高崎)に仕事で行ってまいりました。
高崎(群馬県立近代美術館)のほうはこのブログでもたびたびご紹介している通り、磯崎新先生の設計した美術館建築の白眉。
片や館林は10年前に開館したばかりの第一工房・高橋青光一(たかはし ていいち)先生の代表作。ロケーションはいいし、建築も素晴らしい、でもでも交通の便が・・・(バスなし、館林駅から片道タクシー1520円)。
仕事のほうは順調に進んだのでちょうど開催中の開館10周年記念「生誕100年 南桂子展」を拝見してきました。休日だというのに亭主たちの貸し切り状態、もったいないなあ。
南桂子の初期から晩年までの銅版画はもちろん、初期の油彩、版画のためのエスキース、原版、資料(瀧口修造宛の葉書など)が豊富に展示されていて、南ファンの亭主としてはゴキゲンでありました。
さて、久しぶりに盛岡に社長が出張します。
えっ、亭主はお供しないのかって。そうなんです、今回はよんどころない事情で亭主は留守番であります。
今年の秋以降に計画しているある展覧会の打ち合わせが目的ですが、ちょうど先日ご案内した「おかえりプロジェクト」展が3月25日(日)まで岩手県立美術館で開催されており(その後は4月5日-4月8日まで大船渡市民文化会館で開催)、社長の作品も一点出ているものですから、いい機会ということでの出張となりました。
いいなあ、日本一のお蕎麦屋さん直利庵でご馳走になってくるのに違いない(羨望のため息)。
岩手県立美術館の常設展示は日本一かも知れません。
萬鉄五郎、松本竣介、舟越保武の代表作がいつ行っても見られる。この3人のファンならきっと至福のひとときを過ごすことができるでしょう。

萬鉄五郎 《ヴェールの女》
1924年 木版
17.5x12.5cm
版上サイン
2011年11月15日~2012年1月15日に東京国立近代美術館で開催された「ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945 Undressing Paintings: Japanese Nudes 1880-1945」展で萬の裸婦をご覧になりあらためてその強烈な魅力に感じ入った方も多いでしょう。植田実さんのエッセイもお読みください。
この「ヴェールの女」は1924年(大正13年)の制作で、創作版画史上では非常に有名な「神戸版画の家」という版元から頒布された木版画です。
「神戸版画の家」の主宰者は山口久吉という人ですが、精力的に恩地孝四郎はじめ当時の気鋭の作家たちに版画制作を依頼し、連刊版画集「神戸版画の家」を1924年(大正13)から1930年(昭和5)にかけて実に16集まで刊行しました。
各巻10点づつ(複製も含む)が収められたこの版画集は、おそらく完全セットで残っているのは数セットあるかどうか。
亭主は1970年代に、かなりの年月と、もちろん大枚な金額とエネルギーを費やし、ようやく完全セットにして、イギリス人コレクターに収めたことがあります。
出品作家は約60名ですが、最も評価の高く、入手が難しいのがこの萬鉄五郎作品です。
他には恩地孝四郎、棟方志功、平川清蔵、川上澄生などが珍しい作品です。
ドイツ表現派などのコレクションで知られる宮城県美術館には開館のときに、これと同じ作品を買っていただきました。
「神戸版画の家」の第3集に収められたのこの「ヴェールの女」は創作版画の記念碑ともいうべき名作でしょう。
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高崎(群馬県立近代美術館)のほうはこのブログでもたびたびご紹介している通り、磯崎新先生の設計した美術館建築の白眉。
片や館林は10年前に開館したばかりの第一工房・高橋青光一(たかはし ていいち)先生の代表作。ロケーションはいいし、建築も素晴らしい、でもでも交通の便が・・・(バスなし、館林駅から片道タクシー1520円)。
仕事のほうは順調に進んだのでちょうど開催中の開館10周年記念「生誕100年 南桂子展」を拝見してきました。休日だというのに亭主たちの貸し切り状態、もったいないなあ。
南桂子の初期から晩年までの銅版画はもちろん、初期の油彩、版画のためのエスキース、原版、資料(瀧口修造宛の葉書など)が豊富に展示されていて、南ファンの亭主としてはゴキゲンでありました。
さて、久しぶりに盛岡に社長が出張します。
えっ、亭主はお供しないのかって。そうなんです、今回はよんどころない事情で亭主は留守番であります。
今年の秋以降に計画しているある展覧会の打ち合わせが目的ですが、ちょうど先日ご案内した「おかえりプロジェクト」展が3月25日(日)まで岩手県立美術館で開催されており(その後は4月5日-4月8日まで大船渡市民文化会館で開催)、社長の作品も一点出ているものですから、いい機会ということでの出張となりました。
いいなあ、日本一のお蕎麦屋さん直利庵でご馳走になってくるのに違いない(羨望のため息)。
岩手県立美術館の常設展示は日本一かも知れません。
萬鉄五郎、松本竣介、舟越保武の代表作がいつ行っても見られる。この3人のファンならきっと至福のひとときを過ごすことができるでしょう。

萬鉄五郎 《ヴェールの女》
1924年 木版
17.5x12.5cm
版上サイン
2011年11月15日~2012年1月15日に東京国立近代美術館で開催された「ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945 Undressing Paintings: Japanese Nudes 1880-1945」展で萬の裸婦をご覧になりあらためてその強烈な魅力に感じ入った方も多いでしょう。植田実さんのエッセイもお読みください。
この「ヴェールの女」は1924年(大正13年)の制作で、創作版画史上では非常に有名な「神戸版画の家」という版元から頒布された木版画です。
「神戸版画の家」の主宰者は山口久吉という人ですが、精力的に恩地孝四郎はじめ当時の気鋭の作家たちに版画制作を依頼し、連刊版画集「神戸版画の家」を1924年(大正13)から1930年(昭和5)にかけて実に16集まで刊行しました。
各巻10点づつ(複製も含む)が収められたこの版画集は、おそらく完全セットで残っているのは数セットあるかどうか。
亭主は1970年代に、かなりの年月と、もちろん大枚な金額とエネルギーを費やし、ようやく完全セットにして、イギリス人コレクターに収めたことがあります。
出品作家は約60名ですが、最も評価の高く、入手が難しいのがこの萬鉄五郎作品です。
他には恩地孝四郎、棟方志功、平川清蔵、川上澄生などが珍しい作品です。
ドイツ表現派などのコレクションで知られる宮城県美術館には開館のときに、これと同じ作品を買っていただきました。
「神戸版画の家」の第3集に収められたのこの「ヴェールの女」は創作版画の記念碑ともいうべき名作でしょう。
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