スタッフSの海外ネットサーフィン No.6
「シュルレアリスムとオブジェ」展
The Centre Pompidou ~ Paris
第3回の記事で書いた通り、以前はフランス南部に住んでいた新澤家ですが、現地の受け入れ準備(住居の手配や引越し荷物の到着等)が整うまで、しばらく…というか、記憶する限りかなり長期間の間、ホテル暮らしだったことがあります。その頃自分は既に寮に入っていたのですが、休みに家族の所に帰るとレンタカーに乗せられ、たどり着くのはホテル。中々に奇妙な気分にさせられる時期でした。このホテル暮らし、当然現地のビヤリッツで行われたのですが、初期は何故かパリだったことがあります。
華やかなるかな文化の都パリ。日本人なら漠然とした憧れや好印象がありそうですが、自分の記憶を掘り起こすと、クロワッサン2個とコーヒーのみの軽すぎる(当時の自分曰く「ショぼい」)朝食、犬の糞が放置されっぱなしで常に足元に気を払わなければ歩けない歩道、英語と同じアルファベットを使っているのに全然理解できない文字に言葉と、我ながら「お前もうちょっとこう、何かあるだろう」という感想しかありませんでした。毎度のことながら、機会に恵まれながらもそれを活かせていませんねぇ。
ともあれ、前置きが長くなりましたが今回ご紹介させていただくのは前回のロンドン・大英博物館に劣らぬ有名処、パリのポンピドゥ-・センターでございます。

ポンピドゥー・センター、正式名称 Centre national d'art et de culture Georges-Pompidou (日本語訳:ジョルジュ・ポンピドゥー国立美術文化センター)。名前はフランス第五共和政の第2代大統領で、現代芸術の擁護者でもありこの施設を発案したジョルジュ・ポンピドゥーにちなんだもの。様々な形態の同時代の芸術(現代美術や現代音楽、ダンス、映画など)のための拠点をパリ中心部に設けようとの意図から計画され、レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースが設計し、1977年に開館しました。重さを支える柱などの構造や、建物の共用部分である電気・水道・空調などの配管、階段・エスカレーターも外部にむき出しにさせているのが大きな特徴で、内部は柱やパイプスペースなどがなくなった分、広々とした空間が広がり、様々な展覧会に対応できるフレキシブル空間を確保しています。この彩色されたむき出しのパイプとガラス面で構成された外観はこの建物自体を一つの芸術作品としていますが、伝統的な建築物が多いパリの中にあっては、開館当時は賛否両論があり、一部の人からは「いつ完成するのですか?」との質問もあったそうです(むき出しの鉄骨を見て「建築中の建物」と勘違いした)。
ちなみに白状すると自分は中に入ったことはありませんが、建物前の広場は大道芸人等でいつも賑わっており、自分はそちらを大いに楽しんでいました。
このポンピドゥ-・センターで現在開催中なのが「シュルレアリスムとオブジェ」展。開催期間は先月10月30日から来年3月3日迄。
メレット・オッペンハイム
"Ma Gouvernante (My Governess)"
1936
ミクスドメディア
出展作家はマン・レイ、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、ハンス・ベルメールなど、ときの忘れものが扱う作家の中でも大物が名を連ねています。公式ホームページの展覧会詳細ページでは、マン・レイの写真の他、「贈り物」「破壊されざるオブジェ」「ランプシェード」「非ユークリッド・オブジェ」が出展されているようです。ご興味のある方はこちらよりご覧ください。
来週はいよいよ韓国・ソウルのART EDITION 2013へ単身出張。ホテルアートフェアなら以前のBAMAがありますが、ブースに展示するフェアに単身赴くのは今回が初です。うーん実に胃が痛い。何かしらやらかすのは確実として、せめて笑える範囲で収まるといいなぁ。
(しんざわ ゆう)
Centre Pompidou公式サイト:http://www.centrepompidou.fr/en
展覧会詳細ページ:"LE SURREALISME ET L'OBJET”
◆大好評だった「ボブ・ウィロビー写真展 ハリウッド・スペシャル」は先日終了しましたが、アメリカから送られてきた50点のうち、展示できたのは20数点でした。
もっと見たいというリクエストにお応えして、今週末30日まで展示を延長しますので、どうぞお出かけください。
(次回展の準備もあり、少し雑然としているかも知れませんがお許しください)
オードリー・ヘプバーン、エリザベス・テイラー、マリリン・モンロー、ジェームス・ディーン、ジーン・セバーグ、ソフィア・ローレンなど、数々のスターが主演するハリウッド映画のメイキング・シーンを撮影してきた「スペシャル」フォトグラファー、ボブ・ウィロビー(1927-2009)の遺作写真をご覧いただきます。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
「シュルレアリスムとオブジェ」展
The Centre Pompidou ~ Paris
第3回の記事で書いた通り、以前はフランス南部に住んでいた新澤家ですが、現地の受け入れ準備(住居の手配や引越し荷物の到着等)が整うまで、しばらく…というか、記憶する限りかなり長期間の間、ホテル暮らしだったことがあります。その頃自分は既に寮に入っていたのですが、休みに家族の所に帰るとレンタカーに乗せられ、たどり着くのはホテル。中々に奇妙な気分にさせられる時期でした。このホテル暮らし、当然現地のビヤリッツで行われたのですが、初期は何故かパリだったことがあります。
華やかなるかな文化の都パリ。日本人なら漠然とした憧れや好印象がありそうですが、自分の記憶を掘り起こすと、クロワッサン2個とコーヒーのみの軽すぎる(当時の自分曰く「ショぼい」)朝食、犬の糞が放置されっぱなしで常に足元に気を払わなければ歩けない歩道、英語と同じアルファベットを使っているのに全然理解できない文字に言葉と、我ながら「お前もうちょっとこう、何かあるだろう」という感想しかありませんでした。毎度のことながら、機会に恵まれながらもそれを活かせていませんねぇ。
ともあれ、前置きが長くなりましたが今回ご紹介させていただくのは前回のロンドン・大英博物館に劣らぬ有名処、パリのポンピドゥ-・センターでございます。

ポンピドゥー・センター、正式名称 Centre national d'art et de culture Georges-Pompidou (日本語訳:ジョルジュ・ポンピドゥー国立美術文化センター)。名前はフランス第五共和政の第2代大統領で、現代芸術の擁護者でもありこの施設を発案したジョルジュ・ポンピドゥーにちなんだもの。様々な形態の同時代の芸術(現代美術や現代音楽、ダンス、映画など)のための拠点をパリ中心部に設けようとの意図から計画され、レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースが設計し、1977年に開館しました。重さを支える柱などの構造や、建物の共用部分である電気・水道・空調などの配管、階段・エスカレーターも外部にむき出しにさせているのが大きな特徴で、内部は柱やパイプスペースなどがなくなった分、広々とした空間が広がり、様々な展覧会に対応できるフレキシブル空間を確保しています。この彩色されたむき出しのパイプとガラス面で構成された外観はこの建物自体を一つの芸術作品としていますが、伝統的な建築物が多いパリの中にあっては、開館当時は賛否両論があり、一部の人からは「いつ完成するのですか?」との質問もあったそうです(むき出しの鉄骨を見て「建築中の建物」と勘違いした)。
ちなみに白状すると自分は中に入ったことはありませんが、建物前の広場は大道芸人等でいつも賑わっており、自分はそちらを大いに楽しんでいました。
このポンピドゥ-・センターで現在開催中なのが「シュルレアリスムとオブジェ」展。開催期間は先月10月30日から来年3月3日迄。
メレット・オッペンハイム"Ma Gouvernante (My Governess)"
1936
ミクスドメディア
出展作家はマン・レイ、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、ハンス・ベルメールなど、ときの忘れものが扱う作家の中でも大物が名を連ねています。公式ホームページの展覧会詳細ページでは、マン・レイの写真の他、「贈り物」「破壊されざるオブジェ」「ランプシェード」「非ユークリッド・オブジェ」が出展されているようです。ご興味のある方はこちらよりご覧ください。
来週はいよいよ韓国・ソウルのART EDITION 2013へ単身出張。ホテルアートフェアなら以前のBAMAがありますが、ブースに展示するフェアに単身赴くのは今回が初です。うーん実に胃が痛い。何かしらやらかすのは確実として、せめて笑える範囲で収まるといいなぁ。
(しんざわ ゆう)
Centre Pompidou公式サイト:http://www.centrepompidou.fr/en
展覧会詳細ページ:"LE SURREALISME ET L'OBJET”
◆大好評だった「ボブ・ウィロビー写真展 ハリウッド・スペシャル」は先日終了しましたが、アメリカから送られてきた50点のうち、展示できたのは20数点でした。
もっと見たいというリクエストにお応えして、今週末30日まで展示を延長しますので、どうぞお出かけください。
(次回展の準備もあり、少し雑然としているかも知れませんがお許しください)
オードリー・ヘプバーン、エリザベス・テイラー、マリリン・モンロー、ジェームス・ディーン、ジーン・セバーグ、ソフィア・ローレンなど、数々のスターが主演するハリウッド映画のメイキング・シーンを撮影してきた「スペシャル」フォトグラファー、ボブ・ウィロビー(1927-2009)の遺作写真をご覧いただきます。こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
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