ホームページやブログへの反応は「買いたい人」ばかりではなく、「売りたい人」からもあります。先日も海外の画廊から泉茂のヨーロッパ時代の100号の大作を買わないかとのメールがきました。
画商の仕事はまず「買う」(仕入れる)ことなので、「売りたい」人からの反応は大歓迎、と言いたいのですが、やはりそれぞれの画廊には得手不得手があります。
たとえば私たちに焼き物や骨董類(要するに古いもの)を持ち込まれても「はい、買います」とはなかなかいえません。
ときどき思わぬ作品が持ち込まれることがあります。
亭主は先日もご紹介したとおり、オノサト・トシノブの作品を多く扱っています。
版画はもちろんですが、1950年代後半~60年代はじめに制作された「べた丸」作品を得意としています。
油彩や水彩ばかりではなく、版画(リトグラフ)にも「べた丸」が若干ですがあります。
ご紹介するのはつい先日、初めて来られた方が持ってきてくれたオノサト・トシノブの珍しいリトグラフです。

オノサト・トシノブ
「59-A」ユニーク
1959年
リトグラフ
21.0x30.0cm
Ed.50 signed
よく見ると、なんかヘン。
下は、レゾネに掲載されている「59-A」の画像です。
上下、比べて見てください。
どうやら、一色(青)抜けています。
「画龍点睛」ならぬ画龍点青を欠くですね。
一般商品でいえばあきらかに欠陥商品(?)ですが、
サインもあるし、限定番号もきちんと記入されている。
一応「ユニーク」としておきますが、どんな理由があるにせよ、作家が自著した以上、作品として流通します。

オノサト・トシノブ
「59-A」
1959年
リトグラフ
21.0x30.0cm
Ed.50 signed
「サインするときに作家は気がつかなかったんでしょうか」とお思いでしょうが、亭主の長年の経験によれば、よくあるんです。複数の人がチェックしないと、思わぬものが世に出てしまう。
このリトグラフの場合、刷ったのは荻野さんという刷り師。一色刷り忘れた作品を間違ってオノサト先生の前に積み上げ、次から次へと流れ作業でサインするうちに、一色足らないのを見落としてしまったんでしょう(これが確信犯的に先生がサインしたとなると面白いのですが・・・)。
それがまたどういうルートでか売れてしまい、買った方もそれが一色足らないなんて(まだレゾネが出版されていない)気がつかず、長年そのまま飾っていた。
それが今回、亭主のもとに舞いこんだという推理です。
オノサト版画の中でも一二を争う高額作品ですが、一色足らないので、とてもお安いです。
どうぞご注文ください。
◆ときの忘れものは2014年4月2日[水]―4月11日[土]「百瀬恒彦写真展―無色有情」を開催しています(*会期中無休)。
百瀬恒彦が1990年にモロッコを旅し、城壁の街フェズで撮ったモノクロ写真約20点を展示します。あわせてポートフォリオ『無色有情』(10点組、限定部数12部)を刊行します。
その写真世界については鳥取絹子のエッセイ「百瀬恒彦の百夜一夜」をお読みください。
●出品作品を順次ご紹介します。
《擬音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
56.0×45.7cm
Ed.3
《心の音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
35.6×43.2cm
Ed.3
《雨音》
1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
35.6×43.2cm
Ed.3
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
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●本日のウォーホル語録
<アメリカの発想はとてもすばらしい。なぜって、何かがより平等なほど、アメリカ的だから。
―アンディ・ウォーホル>
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
画商の仕事はまず「買う」(仕入れる)ことなので、「売りたい」人からの反応は大歓迎、と言いたいのですが、やはりそれぞれの画廊には得手不得手があります。
たとえば私たちに焼き物や骨董類(要するに古いもの)を持ち込まれても「はい、買います」とはなかなかいえません。
ときどき思わぬ作品が持ち込まれることがあります。
亭主は先日もご紹介したとおり、オノサト・トシノブの作品を多く扱っています。
版画はもちろんですが、1950年代後半~60年代はじめに制作された「べた丸」作品を得意としています。
油彩や水彩ばかりではなく、版画(リトグラフ)にも「べた丸」が若干ですがあります。
ご紹介するのはつい先日、初めて来られた方が持ってきてくれたオノサト・トシノブの珍しいリトグラフです。

オノサト・トシノブ
「59-A」ユニーク
1959年
リトグラフ
21.0x30.0cm
Ed.50 signed
よく見ると、なんかヘン。
下は、レゾネに掲載されている「59-A」の画像です。
上下、比べて見てください。
どうやら、一色(青)抜けています。
「画龍点睛」ならぬ画龍点青を欠くですね。
一般商品でいえばあきらかに欠陥商品(?)ですが、
サインもあるし、限定番号もきちんと記入されている。
一応「ユニーク」としておきますが、どんな理由があるにせよ、作家が自著した以上、作品として流通します。

オノサト・トシノブ
「59-A」
1959年
リトグラフ
21.0x30.0cm
Ed.50 signed
「サインするときに作家は気がつかなかったんでしょうか」とお思いでしょうが、亭主の長年の経験によれば、よくあるんです。複数の人がチェックしないと、思わぬものが世に出てしまう。
このリトグラフの場合、刷ったのは荻野さんという刷り師。一色刷り忘れた作品を間違ってオノサト先生の前に積み上げ、次から次へと流れ作業でサインするうちに、一色足らないのを見落としてしまったんでしょう(これが確信犯的に先生がサインしたとなると面白いのですが・・・)。
それがまたどういうルートでか売れてしまい、買った方もそれが一色足らないなんて(まだレゾネが出版されていない)気がつかず、長年そのまま飾っていた。
それが今回、亭主のもとに舞いこんだという推理です。
オノサト版画の中でも一二を争う高額作品ですが、一色足らないので、とてもお安いです。
どうぞご注文ください。
◆ときの忘れものは2014年4月2日[水]―4月11日[土]「百瀬恒彦写真展―無色有情」を開催しています(*会期中無休)。
百瀬恒彦が1990年にモロッコを旅し、城壁の街フェズで撮ったモノクロ写真約20点を展示します。あわせてポートフォリオ『無色有情』(10点組、限定部数12部)を刊行します。その写真世界については鳥取絹子のエッセイ「百瀬恒彦の百夜一夜」をお読みください。
●出品作品を順次ご紹介します。
《擬音》1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
56.0×45.7cm
Ed.3
《心の音》1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
35.6×43.2cm
Ed.3
《雨音》1990年(2014年プリント)
ゼラチンシルバープリント、バライタ紙
35.6×43.2cm
Ed.3
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●本日のウォーホル語録
<アメリカの発想はとてもすばらしい。なぜって、何かがより平等なほど、アメリカ的だから。
―アンディ・ウォーホル>
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
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