スタッフSの海外ネットサーフィン No.17
ソウル発:スタッフSのKIAF/14レポート その2


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設営をあらかた終わらせ、焼き肉で英気を養った翌日。

午前中に残りの雑事を片付け、キャプションの貼付けなどを行うために少し早めに会場入りし、ブースをまじまじと見た所で気付いたことが2つ。

「ライトの数と位置が違う&コンセントが設置されてない…」

去年とは違って椅子とテーブルは注文通り設置されていたので油断したーと事務局に突撃すると、「担当が戻り次第向かわせます」とのお言葉。戻るのを待つくらいなら呼んでくださいよと文句を付けると、「今似たようなクレームに順次対応中なんです」という返答。うーむ、最早これがKIAFクオリティと納得するしかないのか…まぁフェア開始30分前まで問題を放置していた自分にも問題はありますが。

ともあれ、開場前に設備も設営も完了し、去年もお世話になった通訳の飯田さんとも無事合流。ときの忘れもの、KIAF/14に出陣でございます。今年の展示風景と出品作品は以下の通り;

RIMG1688_600今年のブースはA03。入り口に入ってすぐ曲がった先に位置し、現地の知り合いの画廊さんにも「良い位置もらったねぇ」と羨ましがられました。

RIMG1686_600ブース全景、右から。

RIMG1690_600ブース全景、左から。

RIMG1692_600ブース左側
秋葉シスイ
《echo of silence》、《次の嵐を用意している》(8)、(9)、(1)

RIMG1694_600ブース正面左側
オノサト・トシノブ
黄と朱の巴》、《円の運行

RIMG1696_600ブース正面中央
野口琢郎
《I unleash》、《Send Light》、《I think》、《Azure

RIMG1698_600ブース正面右側
瑛九
風景

ナム・ジュン・パイク
作品(1960)》、《作品(1996)

RIMG1700_600ブース右側
料治幸子
ライブペインティング

草間彌生
朝が来たA》、《朝が来たB》、《FLOWERS (LILY)》、《帽子
《FLOWERS (LILY)》はこのあと売約となり《FLOWERS (2)》に交換することに。

今回ときの忘れものに割り当てられたブースはかなり入り口に近く、ホールの壁際に沿った立地なので、「まずは壁に沿って見て行こう」という来場者も多いらしく、今年も閑古鳥とは無縁でいられそうで何よりです。

RIMG1784_600ときの忘れものブース、大盛況の図。
流石に常にこういう状況ではありませんが、人の流れが増えるとこんな感じになります。
特に秋葉さんと野口さんの作品の撮影率はエラいことになっており、「写真撮影一回100ウォン取ってたら今頃黒字だな」などという冗談が出るほど。

プレビューでは残念ながら「興味を持った」以上のお客様はいらっしゃいませんでしたが、二日目の一般公開初日に画廊のエース、秋葉シスイさんの大作が売約で不敗神話を更新、次いで三日目に草間彌生作品が、四日目にナム・ジュン・パイク作品と、一日おきに売約となり、去年まで社長と亭主に丸投げしていた書類作業をこなすことに胃痛を感じながらも作品が売れることは嬉しいと複雑な思いを感じております。

で、そんな頑張る自分にご褒美とばかりに連日の夕飯は美味しいものばかりで、昼間の疲れも吹き飛びます。初日の焼き肉に続いて二日目はタッカンマリ、三日目はサムゲタン、四日目はプルコギとチヂミ、五日目はタッカンマリ再びと、実に舌とお腹に嬉しい日々です。残り二日も、終えた後の晩餐を楽しみに頑張ります!

RIMG1710_600VIPプレビュー後に尾立さんが見つけたタッカンマリ専門店で記念撮影。
左手前から作家の料治幸子さん、通訳の飯田理沙さん、大番頭の尾立麗子さんと作家兼画廊スタッフの秋葉シスイさん。
女性陣四人に対して男は自分一人。華やかな雰囲気に気後れ…することもなく、程よく煮込まれた鶏と野菜を堪能させていただきました。

RIMG1720_600一般公開初日終了後に、毎年ソウルに来る度に食べに行っているサムゲタンのお店で一枚。
尾立さんは帰国してしまうも男女比率は1:3。そんなことも気にならないほど美味しいサムゲタンでした。帰国前にもう一回くらい行こうと思います。

IMG_0365_600一般公開二日目の夕飯は撮影し忘れてしまったので、飛んで三日目。タッカンマリ未体験だった野口さんをダシに再び上記のタッカンマリの店へ。
締めのうどんもさることながら、それを入れる前のスープが絶品です。

お客様の都合で帰国日の午前中に100号サイズの作品を自分たちで納品せねばならないなどの不安もありますが、おおよそ順調に進んでいると言っていいのではないでしょうか。この記事を書いている時点で残す所は後二日。気合いを入れて行く所存です。

次回の「ソウル発:スタッフSのKIAF/14レポート その3」は、恒例スタッフS独断と偏見の出展作品紹介です。10月4日にお暇があればお付き合いください。

(しんざわ ゆう)
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●本日のお勧め作品は南桂子です。
20140925_撮影分_600南桂子
時計台
1985年 銅版
イメージサイズ:30.0x28.5cm
シートサイズ:56.0x38.0cm
Ed.36/65 Signed
*レゾネ番号274.

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

◆ときの忘れものは2014年9月24日(水)~10月4日(土)「モンドリアン版画展」を開催しています(日・月休廊)。
本日29日は休廊です。
201409mondrian
モンドリアン死後の1957年、パリのギャラリー・ドゥニズ・ルネからシルクスクリーン版画集『mondrian』(限定300部)が発行されました。
本展では、幾何学抽象に移行する前の「青い木」、フォルムの生成過程そのものを抽象画のテーマに取り入れようと試みていた頃のコンポジション、モンドリアン・スタイルと称される三原色と水平・垂直によるコンポジション、そしてそれまでの基本要素である黒い線が消えた晩年の作品「ブロードウェイブギウギ」など、版画集に収められたシルクスクリーン全12点をご覧いただきます。

◆ときの忘れものは韓国ソウルの「KIAF 2014」に出展しています。ソウル出張中のスタッフSからのレポートは26日、29日、10月2日の3回にわけてお届けします。
KIAFロゴマーク

「KIAF/14」
会期=2014年9月24日[水]―9月29日[月]
プレビュー:9月24日[水](招待者のみ)
一般公開 :9月25日[木]―29日[月]

会場:COEX HALL A / B(韓国、ソウル)
ときの忘れものブースナンバー:A03
出品:秋葉シスイ、野口琢郎、料治幸子、オノサト・トシノブ、ナム・ジュン・パイク、瑛九、草間彌生、
公式サイト:www.kiaf.org/