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画廊では新設した書棚を舞台に、浜田宏司さんプロデュースによる「アートブックラウンジ Vol.01“版画挿入本の世界”」を開催しています。
展示した版画挿入本はすべて販売します(しかも廉価で)。

と同時に壁面を使って「文承根展」を開催中です。
昨春、ときの忘れものでは「具体の作家たち」展を開催しましたが、そのときのメーンの展示は34歳で夭折した文承根(1947-1982 ムン・スングン MOON SEUNG-KEUN)でした。
ときの忘れものでは初めての展示でしたが、おかげさまで好評で、その多くが海外のコレクターにおさめられました。

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今回は文承根が精力的に制作した版画作品を短い会期ですが2016年3月9日[水]~3月17日[木]に展示します(日・月・祝日は休廊)。
moon_01_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号1)《Untitle》
1981年
serigraph/unique
イメージサイズ:71.8×60.0cm
シートサイズ:98.9×69.3cm
signed


moon_02_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号2)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:49.1×72.4cm
シートサイズ:63.0×91.7cm
Ed.20 signed


moon_03_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号3)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:47.2×72.0cm
シートサイズ:63.1×91.3cm
Ed.20 signed


moon_04_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号4)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:50.0×69.1cm
シートサイズ:63.1×91.3cm
Ed.20 signed


moon_05_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号5)《Untitle》
1977年
Watercolor, offset on paper
イメージサイズ:49.9×70.3cm
シートサイズ:63.2×90.4cm
Ed.20 signed


moon_06_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号6)《Untitle》
1976年
offset on paper
イメージサイズ:46.9×69.9cm
シートサイズ:63.5×89.9cm
Ed.30 signed


moon_07_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号7)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:49.3×68.3cm
シートサイズ:63.2×90.5cm
Ed.20 signed


moon_08_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号8)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:50.1×70.2cm
シートサイズ:63.2×90.4cm
Ed.20 signed


moon_09_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号9)《Untitle》
1977年
offset on paper
イメージサイズ:49.3×68.2cm
シートサイズ:63.2×90.6cm
Ed.20 signed


moon_10_ (1)文承根 MOON Seung-keun
出品番号10)《Untitle》
1977年
Watercolor, Offset on paper
イメージサイズ:50.6×70.2cm
シートサイズ:63.8×90.2cm
Ed.20 signed

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1947年石川県に生まれた文承根は、1960年代後半からほぼ独学で美術表現を開始し主に関西を中心に活動します。1968年弱冠21歳にして吉原治良に見出され具体展に出品し、翌1969年の第5回国際青年美術家展で受賞しました。それまでは「藤野登」として発表していたのですが、1971年からは「文承根(MOON SEUNG-KEUN ムン・スングン)」を名乗ります。
「具体」解散後は独自の表現を求め、京阪神地域を中心に個展を開催し、国内外のグループ展にも積極的に参加し、1970年前後に東京を中心に勃興した「もの派」と、80年代の「関西ニューウェーブ」 との狭間の時代において、油彩・水彩・版画から立体や写真・映像作品まで 幅広いジャンルでの制作を展開しました。
自身の病を見つめた上で、あらゆる技法や素材を試しながら作品を作り続けますが、1982年胆嚢癌により34歳の生涯を閉じました。

没後15年の2007年、京都国立近代美術館と千葉市美術館で開催された「文承根+八木正 1973-83の仕事」は、1980年代初頭にその才能を惜しまれながら夭折した二人の軌跡をたどる画期的な展覧会でした。
文承根が1970年代半ばから集中して制作された色を何層もぬり重ねた水彩や、街の一瞬の光景を撮影した写真を素材とした版画作品、油彩、立体、写真など幅広い分野において遺した作品は、深い批評性と高い完成度を示しており、いまさらながらその若い死が惜しまれたのでした。

アートブックラウンジ Vol.01“版画挿入本の世界”」
会期:2016年3月9日[水]~3月17日[木] ※日・月・祝日は休廊

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今回より日・月・祝日は休廊しますので、実質7日間の会期です。
短い会期ですが、ご来廊のうえ実物(版画挿入本)を手にとってご覧ください。
同時開催:文承根

ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサートのご案内
第1回「独奏チェロによるJ.S.バッハと現代の音楽~ガット(羊腸)弦の音色で~
日時:2016年3月19日(土)18時~19時
出演:富田牧子(チェロ)、木田いずみ(歌)
プロデュース:大野幸
曲目予定:J.S.バッハ、クルターク・ジェルジュ、ジョン・ケージ、尾高惇忠
*要予約=料金:1,000円
予約:メールにてお申し込みください。
info@tokinowasuremono.com

●ときの忘れものは2016年3月より日曜、月曜、祝日は休廊します。
従来企画展開催中は無休で営業していましたが、今後は企画展を開催中でも、日曜、月曜、祝日は休廊します。