皆さん、既に新年の仕事をスタートされていると思います。
1月16日(月)まで冬季休廊中なので画廊は閉めておりますが、スタッフたちは新年のご挨拶の通り、それぞれの持ち場で始動しています。
主力部隊は、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展のため作家たちとシンガポールに出発します。
留守部隊は銀座のギャラリーせいほうで1月10日から始まる「石山修武・六角鬼丈 二人展―遠い記憶の形―」のお手伝いがあります。特に六角鬼丈先生の新作版画(シルクスクリーン)は年末からお正月にかけて六角先生と石田版画工房が突貫作業で制作にあたっており、額装や展示もぎりぎりになりそうです。
新年早々、大量のダンボール箱が倉庫から到着し、とても画廊という雰囲気ではありませんが、亭主と社長は肉体労働はもう駄目なので、ないアタマをひねってせいぜい2017年の諸々の企画を練り上げたいと思っています。

ブログは今年も年中無休です
画廊は日曜、月曜、祝日が休廊ですが、ブログは連載陣のおかげで昨年も一日も休むことなく発信を続けることができました。
あらためて執筆者の皆様に心より御礼を申し上げます。
それも読んでくださる皆様があってこそ。多くの読者の存在が執筆者の皆さんのモチベーションを高めています。

●連載中のエッセイ
・毎月1日更新 大竹昭子さんのエッセイ「迷走写真館 一枚の写真に目を凝らす」
・毎月3日更新 frgmの皆さんによるエッセイ「ルリユール 書物への偏愛」
・毎月5日更新 夜野悠さんのエッセイ「書斎の漂流物」
・休載中 笹沼俊樹さんのエッセイ「現代美術コレクターの独り言」
・毎月10日更新 杉山幸一郎さんのエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」
・毎月11日更新 芳賀言太郎さんのエッセイ「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」
・毎月14日更新 普後均さんのエッセイ「写真という海」
・毎月15日更新 野口琢郎さんのエッセイ「京都西陣から」
・毎月19日更新 小林紀晴さんのエッセイ「山の記憶」
・毎月21日更新 森下隆さんのエッセイ「鎌鼬美術館――秋田県羽後町田代に開館」
・毎月22日更新 藤本貴子さんのエッセイ「建築圏外通信」
・毎月24日更新 八束はじめ・彦坂裕さんのリレーエッセイ「建築家のドローイング」(再録)
・毎月25日更新 小林美香さんのエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」
・毎月26日更新 スタッフSの「海外ネットサーフィン」
・毎月28日更新 森本悟郎さんのエッセイ「その後」
・随時更新 飯沢耕太郎さんのエッセイ「日本の写真家たち」
・随時更新 中村茉貴さんのエッセイ「美術館に瑛九を観に行く」
・随時更新 植田実さんのエッセイ「美術展のおこぼれ」
「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」と合わせお読みください。

●2016年に書いていただいた単発のエッセイ
・粟生田弓さん:『写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン』著者からのメッセージ
・阿部稔哉さん:画廊物語 MORIOKA第一画廊 上田浩(再録)
・荒井由泰さん:マイダイアリー:野田先生夫妻との思い出に残る二日間
・イェンス・バルテルさん:日本はガラパゴスだ
・石原輝雄さん:「マン・レイへの写真日記」番外編
・大谷省吾さん:『激動期のアヴァンギャルド シュルレアリスムと日本の絵画1928-1953』著者からのメッセージ
・大野幸さん:ときの忘れもの拾遺 ギャラリーコンサートに寄せて
・小此木美代子さん:「オノサト・トシノブと戦後桐生の青春~1950年代を中心に~」展をめぐって、思うこと
・河﨑晃一さん:浮田要三展に寄せて(全3回)
・喜夛孝臣さん:花束の如く美しく―「松本竣介と野田英夫―大川美術館収蔵品を中心に―」展を見て
・光嶋裕介さん:和紙に挑む(全4回)
・佐藤研吾さん:『異形建築巡礼』を注釈する
・蔦谷典子さん:奈良原一高 文集『太陽の肖像』
・土渕信彦さん:京都で「土渕信彦コレクション展」2017年1月7日(土)~2月12日(日)
・永津禎三さん内間安瑆の絵画空間(講義録の再録)
・中村光紀さん:追悼 企画展画廊を貫いた上田浩司さんのこと
・西村多美子さん:写真展 舞人木花咲耶姫


●2016年に終了したエッセイ
・森下泰輔さん「戦後・現代美術事件簿」(全10回)
・荒井由泰さん「いとしの国ブータン紀行」(全5回)
・土渕信彦さん「瀧口修造とマルセル・デュシャン」(全25回)
・石原輝雄さん「マン・レイへの写真日記」(全24回)

●新たに始まる連載エッセイ
届いたばかりの雑誌『建築ジャーナル』の新年号の表紙は、光嶋裕介さんのドローイングです。テーマはル・コルビュジエ。
これから一年間にわたり、倉方俊輔さんのエッセイ「悪のコルビュジエ」と光嶋さんのドローイングが同誌に掲載されます。ときの忘れものが企画のお手伝いをしました。
月遅れになりますが、気鋭のお二人のエッセイとドローイングをこのブログにも再録掲載します。
建築ジャーナル_2000

この他にも新たな連載が数本予定されていますので、どうぞお楽しみに。

以上の皆さんをはじめ、既に連載の終了した方や単発の原稿を含めると100人を超える人たちが執筆してくださっています。
新しい筆者も続々と登場しますが、執筆者たちが発信するエッセイや、亭主が折りにふれて書く駄文などが積み重なって、ある「くくり」にまとめられる場合も増えてきました。「カテゴリ2」として、関連記事をまとめて読めるようにしています。

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■「内間安瑆の世界
亭主は恩地孝四郎を継ぐのが内間先生と信じて疑いません。あまりに忘れられている内間作品の顕彰をこれからも続けます。


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■「建築を訪ねて
杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」第8回より
内外の名建築を訪ねてのツアーやエッセイも多くなりました。


久保貞次郎「久保エディション」
現代版画のパトロン久保貞次郎は作家をサポートして多くの版画作品をエディションしました。


殿敷さん
「殿敷侃の遺したもの」は殿敷さんにゆかりの方々のエッセイ他を掲載しています。
画像は『逆流する現実』(1990、SOS PLAN 1990)より
撮影:N. Simose 1990
今春、広島現代美術館で殿敷さんの回顧展が計画されています。


瀧口修造2
■ときの忘れものでは2014年からシリーズ企画「瀧口修造展」を開催し、関係する記事やテキストを「瀧口修造の世界」として紹介しています。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造とマルセル・デュシャン」、「瀧口修造の箱舟」と合わせてお読みください。
書斎の瀧口修造(1977年3月。撮影:笠原正明氏)


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■「駒井哲郎を追いかけて
画商として多くの駒井作品を扱ってきましたが、珍しい作品との出会いなどをご紹介しています。


戸張孤雁
■「創作版画について
1970年代、亭主はあるイギリス人コレクターのために約7000点の創作版画を集めました。顧客のおかげで多数の作品に触れ学ぶことができました。
昨年は東京国立近代美術館では歴史的、画期的、二度とないだろう大回顧展「恩地孝四郎展」が開催され、亭主は打ちのめされる思いでしたが、まだ少しはお役に立てることもあると気を取り直しています。。
画像はアトリエの戸張孤雁


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■「ウォーホルを偲んで
亭主がエディションしたウォーホルの「KIKU」シリーズについて書き残しておきたい。
写真は1983年7月「巨大地下空間とウォーホル展」(宇都宮市大谷町屏風岩)
撮影:村井修


画譜_創刊準備号_p00_表紙
■「現代版画センターの記録
『画譜』創刊準備号表紙(1974年3月)
画像は岡部版画工房(岡部徳三氏)


井上房一郎さん
■「井上房一郎さんのこと
高校1年のときに知遇を得た井上さんは亭主の恩人です。


オノサト・トシノブ
■「オノサト・トシノブの世界
アトリエのオノサト先生


瑛九_撮影細江英公_600
■「瑛九について
"Ei-Q artist / my mentor, Urawa, 1953"
撮影:細江英公


20161029_sekine1
■「関根伸夫ともの派」はロスアンゼルスで制作を続ける関根伸夫と「もの派」について作品や資料によって紹介します。


どうぞ本年もブログをご愛読くださいますよう。

本日の瑛九情報!
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昨年末12月28日に「瑛九の会」の設立趣意書をご紹介しましたが、1965年10月、瀧口修造、久保貞次郎、杉田正臣、杉田都、オノサト・トシノブ、山田光春、宇佐美兼吉、木水郁男らの発起により「瑛九の会」が発足しました。
機関誌『眠りの理由』は創刊号(1966年4月)から第14号(1979年6月)までが刊行され、山田光春さんの瑛九の評伝の連載が始まります。没後の顕彰作業で最も重要な文献ですので、創刊号から終刊(休刊)まで順を追って紹介しましょう。
創刊号の巻頭には瀧口修造の「通りすぎるもの・・・・」掲載されました。
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瑛九の会『眠りの理由 創刊号
限定500部
1966年4月20日 瑛九の会発行
編集発行者:尾崎正教
24.6×17.6cm
目次:
通りすぎるもの・・・ --------瀧口修造 2
瑛九伝------------------------山田光春 4
雪とEi Q ---------------------杉田 都 53
思い出すことなど ----------杉田正臣 56
-------デッサン・カット------瑛九

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巻頭の「通りすぎるもの・・・」

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創刊号奥付

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瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日~2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。

◆ときの忘れものは休み明けの1月18日(水)より「Circles 円の終わりは円の始まり」を開催します。
会期:2017年1月18日[水]―2月4日[土] *日・月・祝日休廊
201701_Circles
オノサト・トシノブソニア・ドローネ菅井汲瑛九、高松次郎、吉原治良など円をモチーフに描かれた作品をご覧いただきます。