「版画のコア core2」展に至るまで
山口啓介

山口啓介 《人体測定図 1》 木版拓摺 サイズ可変 2008年
この度、「ときの忘れもの」さんから、日和崎尊夫作品を3点お借りしてある展覧会を開くことなりました。
「版画のコア core2」と題した展覧会なのですが、「こういう企画があったことも知らず、たいへん失礼しました。早速で恐縮ですが、企画者、出品者として、この展覧会についてのエッセイを、私どものブログにご執筆いただけませんでしょうか」というメールを頂いて、これを書き始めている次第なのです……。
今から20年程前,まだ”アーティストイニシアティブ”という言葉も聞かれなかった時代ですが、版画をテーマにした私的な集まりが発展して、作家同士が自ら企画を立ち上げて「版画再考」(2001年)という展覧会を開催しました。場所は神田の文房堂ギャラリーで、版画用インクからプレス機まで、早くより日本の版画教育の普及に深く関わってきた文房堂のご理解を得て、3週間の展覧会期間を与えてくれたのです。
この展覧会は、一見変わった展覧会で、事前に募集した版画をめぐるアンケートを回収してその紙面を展示し、またその結果を小冊子にまとめるということを大きな動機とした企画でした……もちろんアンケートで答えてくれた作家のうち多くの作家が作品も展示してくれました。
作家向けのアンケートは、制作した本人が言うのも何ですが、今見てもうんざりするほど詳細なもので、若林奮さんをはじめ、けっして少なくない作家がよく回答を寄せてくださったものだと思います。加納光於さんと浜田知明氏の手紙、萩原英雄氏のインタビューも収録しました。
2000年当時は、現在から見ても、日本版画の環境は難しい状況にあるように思えました。
一つは、版画をどう捉えるのか、たとえば写真などの画像やコンピュータのインクジェット出力まで広がるような版画の範疇と概念の拡大、あるいは拡散という問題でした。たとえば大学の版画教育の現場でも、教師の世代はアナログである版画技法で制作する作家であるにも関わらず、社会的な要請を背景としたデジタルの波に無関心ではいられないという雰囲気ですね。これは版画の出自が純粋な複製技術である程に、技術革新の次元に問題を移してしまうようなことを避けれない結果でもありました。
もう一つは、より現実面で深刻かも知れないのですが、いわゆるバブルが弾け10年経って、日本の版画の主たるコレクターであると思われる、日本の経済を支えてきた中間層である人々がリタイヤし、その次の中間層は現在に至るまで見えなくなっている……という社会構造の変化だと思います。
さてそのような現実面は置き去りにして、わたしたちpress実行委員会は自分たち作家ができることとして、次に「版画を読む」(2004年)という展覧会を再び文房堂ギャラリーで開催しました。これは版画の原点を”本”という形式に見ようという試みでした。
この展覧会の企画の途上で、メンバーの脱退などある意味で難産だったこともあって、次の企画を開くまで時間が経ってしまい、ようやく6年後に「版画の色 リトグラフ」(2010年)という展覧会が開催できました。これは版画の足元を改めて確認してみようと、複雑な状況の中でも伝統的に定着している4つの版種(木版・銅版・石版・シルクスクリーン)に順次、焦点をあてて行こうとする意図から生まれたものでした。その第1弾が石版である「版画の色 リトグラフ」でしたが、その小冊子には野見山暁治氏と加納光於さんの長文の対談が収録されています。
第2弾がシルクスクリーンである「版画系」(2014年)です。そして第3弾が版画のコアcore1」(2017年)ですが、ここでは版画のコアとの位置づけで木版と銅版を併合しました。これはそれに先立つ「版画系」の小冊子を編んだ際、石版とシルクスクリーンは遠心的なのに対して、木版と銅版は求心的な、版画のコアを形成する性格があるのではないかとの着想から生まれたものです。
そして第4弾が、これから開催される「版画のコア core2」となります。
今展も木版と銅版の併合させたものですが、この気の長い4つの連続展より、4版種で都合1回づつ展覧会をしたことになります。
2001年の「版画再考」より通算6回目の企画となる今展には、現役作家の他、今までになく物故作家の作品も多く含まれていることも特徴で、それにより版画のコアを形成する輪郭線をおぼろげながら浮かび上がらせたいと考えています。ときの忘れものさんの他、不忍画廊さんからは池田満寿夫さんの代表的な銅版画1点を含む4作家計7点を、ヒロ画廊さんからは浜田知明氏の著名なシリーズ《初年兵哀歌》(1953年)から1点、WAKABAYASHI STUDIOさんから若林砂絵子さん作品を数点、そしてギャルリー宮脇さんからは黒崎彰氏の貴重な作品群をお借りしていることを感謝を込めて申し添えておきます。とくにこれらの作家を身近には知らない若い世代の観衆に見て感じてもらいたいです。初日の1月21日(月)には、版画芸術の松山龍雄氏を迎えて、この20年間のpress実行委員会の活動とその間の日本の版画状況を振り返るシンポジウム[press-「版画再考」から20年]を開催します。ご来聴頂ければ幸いです。
(やまぐち けいすけ)
◆展覧会のお知らせ
「版画のコア core 2」


会期:2019年1月21日(月)~2月2日(土)
会場:神田文房堂ギャラリー
10:00-18:30
会期中無休 最終日(2月2日)は17:00まで
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-21-1 tel.03-3291-3441
主催:press実行委員会 共催:文房堂 助成:朝日新聞文化財団 協賛:株式会社 資生堂
協力:ギャルリー宮脇、不忍画廊、ときの忘れもの、ヒロ画廊、WAKABAYASHI STUDIO
2001年アーティスト・イニシアティブで立ち上げられたpress実行委員会は世界的にもユニークで広く知れ渡っている浮世絵版画が生まれた日本の版画文化の土壌に着目し、 その研究と作品発表、記録集の刊行を兼ねて、2001年「版画再考」、2004年「版画を読む」、2010年「版画の色-リトグラフ」、2014年「版画系」、2017年「版画のコアcore1」と 版画にまつわる企画展を東京神田、文房堂ギャラリーにて長期にわたって開催してきた。
4つの基本技術形式(銅版、木版、リトグラフ、シルクスクリーン)を第3回展より10年をかけて四つの展覧会を等しく扱い、今回の2019年の5回目の展覧会「版画のコアcore 2」で一巡したかたちとなり、版画をめぐるプロジェクトはひとつの円環を完成出来ると考えている。今回の展覧会では版形式の中で、最も古く中心をなす銅版と木版にスポットを当てて、歴史的な考察から版画の批評性や世俗性の研究を試みる予定である。
作家リスト:ゴヤ、ブレダン、小村雪岱、瑛九、浜田知明、加納光於、池田満寿夫、若林奮、黒崎彰、谷川晃一、柳澤紀子、井田照一、日和崎尊夫、門坂流、渋谷和良、山口啓介、原陽子、若林砂絵子、木村真由美、広沢仁、斎藤里香、池田俊彦、常田泰由、二階武宏、杢谷圭章、遠藤美香、A3BC木版画コレクティブ、以上27作家、40数点で構成
●シンポジウム[press-「版画再考」から20年]
日時:1月21日(月) 16:00-18:00 会場にて
司会:松山龍雄 / 渋谷和良、山口啓介、広沢仁、大矢雅章
●レセプション:1月21日(月) 18:00-19:00
●A3BC木版画コレクティブによるレクチャー・ワークショップ
日時:1月27日(日) レクチャー13:00-14:00 木版ワークショップ:14:00-17:00 会場にて
■山口啓介 YAMAGUCHI Keisuke
1962年兵庫生まれ。武蔵野美術大学卒業。1992年Asian Cultural Council によりニューヨーク派遣。1992-93年文化庁在外研修により、フィラデルフィア、ペンシルバニア大学に滞在。 1995-97年大阪トリエンナーレ1994の関西ドイツ文化センター・デュッセルドルフ市特別賞、及びアトリエ・ヒューアベックの助成を受けデュッセルドルフに滞在。現在、東京と兵庫で制作、在住。
主な個展として、2002年「山口啓介 植物の心臓、宇宙の花」西宮市大谷記念美術館(兵庫)、2003年「山口啓介展|空気柱 光の回廊」高崎市美術館(群馬)、2005年「いのちを考える 山口啓介と中学生たち」伊丹市立美術館(兵庫)、2007年「山口啓介-睡蓮の地球図」国際芸術センター青森など。2013年いわき市立美術館(福島)でhakobuneプロジェクトを開催。
2015年「山口啓介 原-ききとり」いわき市立美術館、2015-2016年「山口啓介|カナリア」豊田市美術館(愛知)。
近年の主なグループ展として、2005年「第3回福岡アジア美術トリエンナーレ:多重世界」福岡アジア美術館、2006年「大地の芸術祭:越後妻有アートトリエンナーレ2006」十日町市(新潟)、2007年「消失点-日本の現代美術」ニューデリー国立近代美術館(インド)、2009年「水と土の芸術祭2009」新潟市美術館、新津美術館/新潟市全域、「KAMI(紙/神):静と動―現代日本の美術」ザクセン州立美術館銅版画館(ドレスデン/ドイツ)、2011年「コレクション展 浮舟 UKIFUNE」豊田市美術館(愛知)、2012年「自然と幻想の博物誌」豊橋市美術博物館(愛知)、2013年「瀬戸内国際芸術祭2013」男木島(香川)、「プレイバック・アーティスト・トーク展」東京国立近代美術館、「あいちトリエンナーレ2013 揺れる大地」愛知県美術館、など。
2019年6月から広島市現代美術館で個展開催予定
~~~~~
●本日のお勧め作品は日和崎尊夫です。
日和崎尊夫 Takao HIWASAKI
「海球」
1980年
木口木版
14.5×10.0cm
Ed.500
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは「第27回瑛九展 」を開催しています。
会期:2019年1月8日[火]―1月26日[土] 11:00-19:00※日・月・祝日休廊

ときの忘れものは3月末開催のアートバーゼル香港2019に「瑛九展」で初出展します。1930年代最初期から最晩年まで、油彩大作、フォトデッサンの代表作を香港に持って行く前に、ギャラリーで展示しています。
・瑛九の資料・カタログ等については1月11日ブログ「瑛九を知るために」をご参照ください。
・現在、各地の美術館で瑛九作品が展示されています。
埼玉県立近代美術館:「特別展示:瑛九の部屋」で120号の大作「田園」を公開、他に40点以上の油彩、フォトデッサン、版画他を展示(4月14日まで)。
東京国立近代美術館:小企画「遠くへ行きたい」でリトグラフ「旅人」を展示(20日までです、お急ぎください)。
横浜美術館:「コレクション展『リズム、反響、ノイズ』」で「フォート・デッサン作品集 眠りの理由」(1936年)より6点を展示(3月24日まで)。
宮崎県立美術館:<瑛九 -宮崎にて>で120号の大作「田園 B」などを展示(4月7日まで)。
●ときの忘れもののブログは年中無休ですが、それは多くの執筆者のおかげです。昨年ご寄稿いただいた方は全部で51人。年末12月30日のブログで全員をご紹介しました。
●2019年のときの忘れもののラインナップはまだ流動的ですが、昨2018年に開催した企画展、協力展覧会、建築ツアー、ギャラリーコンサートなどは年末12月31日のブログで回顧しました。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

山口啓介

山口啓介 《人体測定図 1》 木版拓摺 サイズ可変 2008年
この度、「ときの忘れもの」さんから、日和崎尊夫作品を3点お借りしてある展覧会を開くことなりました。
「版画のコア core2」と題した展覧会なのですが、「こういう企画があったことも知らず、たいへん失礼しました。早速で恐縮ですが、企画者、出品者として、この展覧会についてのエッセイを、私どものブログにご執筆いただけませんでしょうか」というメールを頂いて、これを書き始めている次第なのです……。
今から20年程前,まだ”アーティストイニシアティブ”という言葉も聞かれなかった時代ですが、版画をテーマにした私的な集まりが発展して、作家同士が自ら企画を立ち上げて「版画再考」(2001年)という展覧会を開催しました。場所は神田の文房堂ギャラリーで、版画用インクからプレス機まで、早くより日本の版画教育の普及に深く関わってきた文房堂のご理解を得て、3週間の展覧会期間を与えてくれたのです。
この展覧会は、一見変わった展覧会で、事前に募集した版画をめぐるアンケートを回収してその紙面を展示し、またその結果を小冊子にまとめるということを大きな動機とした企画でした……もちろんアンケートで答えてくれた作家のうち多くの作家が作品も展示してくれました。
作家向けのアンケートは、制作した本人が言うのも何ですが、今見てもうんざりするほど詳細なもので、若林奮さんをはじめ、けっして少なくない作家がよく回答を寄せてくださったものだと思います。加納光於さんと浜田知明氏の手紙、萩原英雄氏のインタビューも収録しました。
2000年当時は、現在から見ても、日本版画の環境は難しい状況にあるように思えました。
一つは、版画をどう捉えるのか、たとえば写真などの画像やコンピュータのインクジェット出力まで広がるような版画の範疇と概念の拡大、あるいは拡散という問題でした。たとえば大学の版画教育の現場でも、教師の世代はアナログである版画技法で制作する作家であるにも関わらず、社会的な要請を背景としたデジタルの波に無関心ではいられないという雰囲気ですね。これは版画の出自が純粋な複製技術である程に、技術革新の次元に問題を移してしまうようなことを避けれない結果でもありました。
もう一つは、より現実面で深刻かも知れないのですが、いわゆるバブルが弾け10年経って、日本の版画の主たるコレクターであると思われる、日本の経済を支えてきた中間層である人々がリタイヤし、その次の中間層は現在に至るまで見えなくなっている……という社会構造の変化だと思います。
さてそのような現実面は置き去りにして、わたしたちpress実行委員会は自分たち作家ができることとして、次に「版画を読む」(2004年)という展覧会を再び文房堂ギャラリーで開催しました。これは版画の原点を”本”という形式に見ようという試みでした。
この展覧会の企画の途上で、メンバーの脱退などある意味で難産だったこともあって、次の企画を開くまで時間が経ってしまい、ようやく6年後に「版画の色 リトグラフ」(2010年)という展覧会が開催できました。これは版画の足元を改めて確認してみようと、複雑な状況の中でも伝統的に定着している4つの版種(木版・銅版・石版・シルクスクリーン)に順次、焦点をあてて行こうとする意図から生まれたものでした。その第1弾が石版である「版画の色 リトグラフ」でしたが、その小冊子には野見山暁治氏と加納光於さんの長文の対談が収録されています。
第2弾がシルクスクリーンである「版画系」(2014年)です。そして第3弾が版画のコアcore1」(2017年)ですが、ここでは版画のコアとの位置づけで木版と銅版を併合しました。これはそれに先立つ「版画系」の小冊子を編んだ際、石版とシルクスクリーンは遠心的なのに対して、木版と銅版は求心的な、版画のコアを形成する性格があるのではないかとの着想から生まれたものです。
そして第4弾が、これから開催される「版画のコア core2」となります。
今展も木版と銅版の併合させたものですが、この気の長い4つの連続展より、4版種で都合1回づつ展覧会をしたことになります。
2001年の「版画再考」より通算6回目の企画となる今展には、現役作家の他、今までになく物故作家の作品も多く含まれていることも特徴で、それにより版画のコアを形成する輪郭線をおぼろげながら浮かび上がらせたいと考えています。ときの忘れものさんの他、不忍画廊さんからは池田満寿夫さんの代表的な銅版画1点を含む4作家計7点を、ヒロ画廊さんからは浜田知明氏の著名なシリーズ《初年兵哀歌》(1953年)から1点、WAKABAYASHI STUDIOさんから若林砂絵子さん作品を数点、そしてギャルリー宮脇さんからは黒崎彰氏の貴重な作品群をお借りしていることを感謝を込めて申し添えておきます。とくにこれらの作家を身近には知らない若い世代の観衆に見て感じてもらいたいです。初日の1月21日(月)には、版画芸術の松山龍雄氏を迎えて、この20年間のpress実行委員会の活動とその間の日本の版画状況を振り返るシンポジウム[press-「版画再考」から20年]を開催します。ご来聴頂ければ幸いです。
(やまぐち けいすけ)
◆展覧会のお知らせ
「版画のコア core 2」


会期:2019年1月21日(月)~2月2日(土)
会場:神田文房堂ギャラリー
10:00-18:30
会期中無休 最終日(2月2日)は17:00まで
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-21-1 tel.03-3291-3441
主催:press実行委員会 共催:文房堂 助成:朝日新聞文化財団 協賛:株式会社 資生堂
協力:ギャルリー宮脇、不忍画廊、ときの忘れもの、ヒロ画廊、WAKABAYASHI STUDIO
2001年アーティスト・イニシアティブで立ち上げられたpress実行委員会は世界的にもユニークで広く知れ渡っている浮世絵版画が生まれた日本の版画文化の土壌に着目し、 その研究と作品発表、記録集の刊行を兼ねて、2001年「版画再考」、2004年「版画を読む」、2010年「版画の色-リトグラフ」、2014年「版画系」、2017年「版画のコアcore1」と 版画にまつわる企画展を東京神田、文房堂ギャラリーにて長期にわたって開催してきた。
4つの基本技術形式(銅版、木版、リトグラフ、シルクスクリーン)を第3回展より10年をかけて四つの展覧会を等しく扱い、今回の2019年の5回目の展覧会「版画のコアcore 2」で一巡したかたちとなり、版画をめぐるプロジェクトはひとつの円環を完成出来ると考えている。今回の展覧会では版形式の中で、最も古く中心をなす銅版と木版にスポットを当てて、歴史的な考察から版画の批評性や世俗性の研究を試みる予定である。
作家リスト:ゴヤ、ブレダン、小村雪岱、瑛九、浜田知明、加納光於、池田満寿夫、若林奮、黒崎彰、谷川晃一、柳澤紀子、井田照一、日和崎尊夫、門坂流、渋谷和良、山口啓介、原陽子、若林砂絵子、木村真由美、広沢仁、斎藤里香、池田俊彦、常田泰由、二階武宏、杢谷圭章、遠藤美香、A3BC木版画コレクティブ、以上27作家、40数点で構成
●シンポジウム[press-「版画再考」から20年]
日時:1月21日(月) 16:00-18:00 会場にて
司会:松山龍雄 / 渋谷和良、山口啓介、広沢仁、大矢雅章
●レセプション:1月21日(月) 18:00-19:00
●A3BC木版画コレクティブによるレクチャー・ワークショップ
日時:1月27日(日) レクチャー13:00-14:00 木版ワークショップ:14:00-17:00 会場にて
■山口啓介 YAMAGUCHI Keisuke
1962年兵庫生まれ。武蔵野美術大学卒業。1992年Asian Cultural Council によりニューヨーク派遣。1992-93年文化庁在外研修により、フィラデルフィア、ペンシルバニア大学に滞在。 1995-97年大阪トリエンナーレ1994の関西ドイツ文化センター・デュッセルドルフ市特別賞、及びアトリエ・ヒューアベックの助成を受けデュッセルドルフに滞在。現在、東京と兵庫で制作、在住。
主な個展として、2002年「山口啓介 植物の心臓、宇宙の花」西宮市大谷記念美術館(兵庫)、2003年「山口啓介展|空気柱 光の回廊」高崎市美術館(群馬)、2005年「いのちを考える 山口啓介と中学生たち」伊丹市立美術館(兵庫)、2007年「山口啓介-睡蓮の地球図」国際芸術センター青森など。2013年いわき市立美術館(福島)でhakobuneプロジェクトを開催。
2015年「山口啓介 原-ききとり」いわき市立美術館、2015-2016年「山口啓介|カナリア」豊田市美術館(愛知)。
近年の主なグループ展として、2005年「第3回福岡アジア美術トリエンナーレ:多重世界」福岡アジア美術館、2006年「大地の芸術祭:越後妻有アートトリエンナーレ2006」十日町市(新潟)、2007年「消失点-日本の現代美術」ニューデリー国立近代美術館(インド)、2009年「水と土の芸術祭2009」新潟市美術館、新津美術館/新潟市全域、「KAMI(紙/神):静と動―現代日本の美術」ザクセン州立美術館銅版画館(ドレスデン/ドイツ)、2011年「コレクション展 浮舟 UKIFUNE」豊田市美術館(愛知)、2012年「自然と幻想の博物誌」豊橋市美術博物館(愛知)、2013年「瀬戸内国際芸術祭2013」男木島(香川)、「プレイバック・アーティスト・トーク展」東京国立近代美術館、「あいちトリエンナーレ2013 揺れる大地」愛知県美術館、など。
2019年6月から広島市現代美術館で個展開催予定
~~~~~
●本日のお勧め作品は日和崎尊夫です。
日和崎尊夫 Takao HIWASAKI「海球」
1980年
木口木版
14.5×10.0cm
Ed.500
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは「第27回瑛九展 」を開催しています。
会期:2019年1月8日[火]―1月26日[土] 11:00-19:00※日・月・祝日休廊

ときの忘れものは3月末開催のアートバーゼル香港2019に「瑛九展」で初出展します。1930年代最初期から最晩年まで、油彩大作、フォトデッサンの代表作を香港に持って行く前に、ギャラリーで展示しています。
・瑛九の資料・カタログ等については1月11日ブログ「瑛九を知るために」をご参照ください。
・現在、各地の美術館で瑛九作品が展示されています。
埼玉県立近代美術館:「特別展示:瑛九の部屋」で120号の大作「田園」を公開、他に40点以上の油彩、フォトデッサン、版画他を展示(4月14日まで)。
東京国立近代美術館:小企画「遠くへ行きたい」でリトグラフ「旅人」を展示(20日までです、お急ぎください)。
横浜美術館:「コレクション展『リズム、反響、ノイズ』」で「フォート・デッサン作品集 眠りの理由」(1936年)より6点を展示(3月24日まで)。
宮崎県立美術館:<瑛九 -宮崎にて>で120号の大作「田園 B」などを展示(4月7日まで)。
●ときの忘れもののブログは年中無休ですが、それは多くの執筆者のおかげです。昨年ご寄稿いただいた方は全部で51人。年末12月30日のブログで全員をご紹介しました。
●2019年のときの忘れもののラインナップはまだ流動的ですが、昨2018年に開催した企画展、協力展覧会、建築ツアー、ギャラリーコンサートなどは年末12月31日のブログで回顧しました。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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