第1回ときの忘れものエディション展~建築家たち
会期:2020年7月21日(火)~8月8日(土)
出品:安藤忠雄、石山修武、磯崎新、光嶋裕介、六角鬼丈
出品作品の展示風景と画像はホームページに掲載しました。
価格等については遠慮なくお問合せください。
ときの忘れものがエディションした5人の建築家の版画作品は200点を超えます。
その中から今回は23点を選び、ご覧にいれます。
順次ご紹介しますが、まずは安藤忠雄先生。
「安藤忠雄版画集 1998」より4点を出品しています。
光~ウチとソト~
有名なので皆様ご存知、「挑発する箱」と名付けられた安藤忠雄先生の初期の代表的住宅建築である「住吉の長屋」は採光目的の窓を設けず、採光は屋内の中庭のみ。この光の中庭が空へ続いており階段を登るにつれ光の軸を感じられる。
20世紀の宗教建築で世界で最も有名なのが「光の教会」。シンプルかつミニマルなコンクリートの空間。この空間を一気に神聖な、精神性の高い空間と成したのはこの作品の要である”光の十字架”である。この十字架を手前に建物の中から見た空間、外から見た空間をシルクスクリーンで平面に落とし込み並列させた。
これらは内と外を対比させた見応えある作品。コンクリートの無機質さと光がモノトーンの版画で表現されています。
《住吉の長屋》
1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:43.0×69.5cm
シートサイズ:60.0×90.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
《光の教会》
1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:28.6×75.2cm
シートサイズ:60.0×90.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
階段
安藤先生の階段の素晴らしさは他に抜きんでています。
空間が一変し、緊張感と非日常感に包まれる。
セビリア万国博覧会は、1992年にスペイン・アンダルシア州の州都セビリアで開催された国際博覧会です。テーマは「発見の時代」。「セビリア万博日本館」は日本館の木造パビリオンである。大きな建築物の内部へは11メートルの太鼓橋を渡る。国と国、此方と彼方を繋ぐ象徴でもある。
そこをどう見せるか。建築物の特性を版画という芸術作品に変化させる上で構図が重要であるということがよくわかる作品です。
《セビリア万博日本館》
1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:49.0×50.0cm
シートサイズ:90.0×60.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
地下に潜る建築
建物本体を地中に埋めてしまい、見せなくしてしまうのも安藤建築の魅力です。
建物の大半が地下に埋設された「ベネトン・アートスクール」は既存の建物への敬意と美しい景観を損なわないようにという配慮からである。周囲の環境までも作品としたこれらの版画は安藤忠雄先生の建築や環境への思いとセンスが表れています。
《ベネトン・アートスクールII》
1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:45.0×112.0cm
シートサイズ:60.0×120.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
*4点の出品作品の解説はブログ担当の伊丹千春が下記文献を参考にして書きました。
出典・参考
「安藤忠雄 Prints 1998」(ときの忘れもの 発行 1998年)
「安藤忠雄初期建築原図展 個の自立と対話」図録(文化庁 発行 2019年)
「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」図録(森美術館/Echelle-1 発行 2018年)
安藤忠雄建築研究所公式ホームページ(http://www.tadao-ando.com/)
●図録のご紹介
『安藤忠雄 Prints 1998』
1998年
ときの忘れもの 発行
A4版 36P
テキスト:飯島洋一(多摩美術大学助教授)
税込価格:550円、送料250円
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「開廊25周年 第1回ときの忘れものエディション展―建築家たち」
会期=2020年7月21日[火]―8月8日[土]

ときの忘れものはこの6月に開廊25周年を迎えることができました。展覧会の企画と版画の版元として今日まで歩んでこれた感謝をこめて、25年間にエディションした建築家5人(安藤忠雄、石山修武、磯崎新、光嶋裕介、六角鬼丈)の版画を展示し、動画を撮影、YouTubeに公開します。
*古今東西の建築家のドローイングについてはジョヴァンニ・バティスタ・ピラネージからル・コルビュジエまで15人を論じたブログの八束はじめ・彦坂裕のリレー連載「建築家のドローイング」も併せてお読みください。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
会期:2020年7月21日(火)~8月8日(土)
出品:安藤忠雄、石山修武、磯崎新、光嶋裕介、六角鬼丈
出品作品の展示風景と画像はホームページに掲載しました。
価格等については遠慮なくお問合せください。
ときの忘れものがエディションした5人の建築家の版画作品は200点を超えます。
その中から今回は23点を選び、ご覧にいれます。
順次ご紹介しますが、まずは安藤忠雄先生。
「安藤忠雄版画集 1998」より4点を出品しています。
光~ウチとソト~
有名なので皆様ご存知、「挑発する箱」と名付けられた安藤忠雄先生の初期の代表的住宅建築である「住吉の長屋」は採光目的の窓を設けず、採光は屋内の中庭のみ。この光の中庭が空へ続いており階段を登るにつれ光の軸を感じられる。
20世紀の宗教建築で世界で最も有名なのが「光の教会」。シンプルかつミニマルなコンクリートの空間。この空間を一気に神聖な、精神性の高い空間と成したのはこの作品の要である”光の十字架”である。この十字架を手前に建物の中から見た空間、外から見た空間をシルクスクリーンで平面に落とし込み並列させた。
これらは内と外を対比させた見応えある作品。コンクリートの無機質さと光がモノトーンの版画で表現されています。
《住吉の長屋》1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:43.0×69.5cm
シートサイズ:60.0×90.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
《光の教会》1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:28.6×75.2cm
シートサイズ:60.0×90.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
階段
安藤先生の階段の素晴らしさは他に抜きんでています。
空間が一変し、緊張感と非日常感に包まれる。
セビリア万国博覧会は、1992年にスペイン・アンダルシア州の州都セビリアで開催された国際博覧会です。テーマは「発見の時代」。「セビリア万博日本館」は日本館の木造パビリオンである。大きな建築物の内部へは11メートルの太鼓橋を渡る。国と国、此方と彼方を繋ぐ象徴でもある。
そこをどう見せるか。建築物の特性を版画という芸術作品に変化させる上で構図が重要であるということがよくわかる作品です。
《セビリア万博日本館》1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:49.0×50.0cm
シートサイズ:90.0×60.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
地下に潜る建築
建物本体を地中に埋めてしまい、見せなくしてしまうのも安藤建築の魅力です。
建物の大半が地下に埋設された「ベネトン・アートスクール」は既存の建物への敬意と美しい景観を損なわないようにという配慮からである。周囲の環境までも作品としたこれらの版画は安藤忠雄先生の建築や環境への思いとセンスが表れています。
《ベネトン・アートスクールII》1998年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:45.0×112.0cm
シートサイズ:60.0×120.0cm
A版:和紙刷り(西ノ内)、Ed.10
B版:洋紙刷り(かきた紙)、Ed.35
サインあり
*4点の出品作品の解説はブログ担当の伊丹千春が下記文献を参考にして書きました。
出典・参考
「安藤忠雄 Prints 1998」(ときの忘れもの 発行 1998年)
「安藤忠雄初期建築原図展 個の自立と対話」図録(文化庁 発行 2019年)
「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」図録(森美術館/Echelle-1 発行 2018年)
安藤忠雄建築研究所公式ホームページ(http://www.tadao-ando.com/)
●図録のご紹介
『安藤忠雄 Prints 1998』1998年
ときの忘れもの 発行
A4版 36P
テキスト:飯島洋一(多摩美術大学助教授)
税込価格:550円、送料250円
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「開廊25周年 第1回ときの忘れものエディション展―建築家たち」
会期=2020年7月21日[火]―8月8日[土]

ときの忘れものはこの6月に開廊25周年を迎えることができました。展覧会の企画と版画の版元として今日まで歩んでこれた感謝をこめて、25年間にエディションした建築家5人(安藤忠雄、石山修武、磯崎新、光嶋裕介、六角鬼丈)の版画を展示し、動画を撮影、YouTubeに公開します。
*古今東西の建築家のドローイングについてはジョヴァンニ・バティスタ・ピラネージからル・コルビュジエまで15人を論じたブログの八束はじめ・彦坂裕のリレー連載「建築家のドローイング」も併せてお読みください。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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