新連載・Artists Recently 第１回／根岸文子 From Spain
今月から「Artists Recently」と題して、ときの忘れものの取り扱い作家たちの近況をお届けします。
コロナウイルス禍で個展やグループ展の日程が軒並み延期せざるを得ない状況ですが、第1回目は、今秋予定していたグループ展「Tricolore 2020」（来春に延期）の出品作家の一人、スペイン在住の根岸文子さんからのお便りです。
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尾立様
こんにちは。お元気ですか。３月以降スペインもすさましい感染病の波に飲まれ、まだ収束したとは言える段階ではございませんが、当時と比べると、スペインの生活も変化が表れて来ました。３月１４日に緊急特別宣言が出され、７０日以上自宅待機をして過ごしました。ちょっとずつ、１日一回の散歩が許され、人混み防止で閉まっていた最寄りの大きめの公園も開き、街の中で自由な時間に外出できるようになりました。６月の終わり国内での移動が緩和され、７月にはヨーロッパ間の移動も緩和され、怖さと、不安とともに、通常を取り戻そうと国が動き出しました。
日本ではよく見ることができたマスクもスペインではとても珍しい存在ですが、スペイン人も一生懸命にマスクをつけて日常を取り戻そうとしています。
文化機関も、美術館、博物館、文化センター、画廊なども以前とは違った形で、運営が始まりました。
日本は、感染症の拡大が小規模で抑えられたこともあり、それを維持すると言うのが大きな課題になっているようです。
スペインでは、今日、感染病で亡くなった方がたへの慰霊祭なども行われ、新しい日常に入ろうとする意志を見ることが出来ます。
すっかり止まっていた、経済活動も、ほんの少しづつ再起動し始めております。
私も、早速７月９日から、スペイン、バレンシアのGALERIA CUATRO画廊での再起動初のグループ展に参加しました。
７月国内移動も許され、私もバレンシアに作品とともに行って来ました。
バレンシアは日本からはあまり知られていませんが、２０世紀初頭のモダン建築が豊富な街です。街の大聖堂には、最後の晩餐に使ったと言われている聖杯、世界に３個あるようですが、その一つが収められています。さらに、スペインで一番有名な現代建築家カラトラバの手掛けた科学都市などもあり、建築的にもとても楽しい街です。スペインの中では、イタリアさらにはアジアと最も関係の深いところで、絹貿易でも昔は有名だったんです。その後、アジアからオレンジ、コメなどが届き食文化でも一番アジア的な場所ではないでしょうか。
スペインで有名なパエーリャもバレンシアが起源になっています。
画廊のご主人Miguel Castilloと私と夫Carlos Muñiz
作品の展示の様子。
題名：Anima 5-jul-2020. 60x60cm. キャンバスに銀箔アクリル画です。
今後の世界の健康と生活維持を祈りつつお手紙を書かせていただきました。
７月１６日マドリッド
（ねぎし ふみこ）
■根岸文子 Fumiko NEGISHI
1970年東京生まれ。1993年女子美術大学絵画科版画コース卒業後、スペインに渡る。スペイン美術大学の版画工房で学ぶ。スペイン国内版画展で新人賞、モハカ絵画奨学コース（スペイン）等を受ける。99,01,04年ときの忘れもので個展。02年エガン画廊(マドリッド)で個展、またマドリッド国際アートフェアに同画廊より出展、GENERACION 2002,2005グループ展に参加(カッハマドリッド)。06年ギャラリーすどうで二人展開催。現在、スペインで制作を続ける。
「鏡の向こうのもう一つの世界というか、存在するのに、気がつかない向こう側の様なものを、イメージに作品に取り組んでいます。今思うと、地中海文化に接する事が、極東文化圏の私には、もう一つの向こう側を探すきっかけになったような気がします。」
大学卒業後、単身スペインに渡り、油彩、版画の制作に打ち込んでいます。ユーモアに溢れ、スペインの明るい風に吹かれるような作風が心地よいですね。
●本日のお勧め作品は根岸文子です。
根岸文子 ”EL VIAJE”
2006年 木にアクリル
41.5×31.0㎝ サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先（住所）」を明記してください。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込５丁目４の１ LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン＜コラージ2017年12月号18～24頁＞に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間＝火曜～土曜の平日11時～19時。＊日・月・祝日は休廊。
今月から「Artists Recently」と題して、ときの忘れものの取り扱い作家たちの近況をお届けします。
コロナウイルス禍で個展やグループ展の日程が軒並み延期せざるを得ない状況ですが、第1回目は、今秋予定していたグループ展「Tricolore 2020」（来春に延期）の出品作家の一人、スペイン在住の根岸文子さんからのお便りです。
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尾立様
こんにちは。お元気ですか。３月以降スペインもすさましい感染病の波に飲まれ、まだ収束したとは言える段階ではございませんが、当時と比べると、スペインの生活も変化が表れて来ました。３月１４日に緊急特別宣言が出され、７０日以上自宅待機をして過ごしました。ちょっとずつ、１日一回の散歩が許され、人混み防止で閉まっていた最寄りの大きめの公園も開き、街の中で自由な時間に外出できるようになりました。６月の終わり国内での移動が緩和され、７月にはヨーロッパ間の移動も緩和され、怖さと、不安とともに、通常を取り戻そうと国が動き出しました。
日本ではよく見ることができたマスクもスペインではとても珍しい存在ですが、スペイン人も一生懸命にマスクをつけて日常を取り戻そうとしています。
文化機関も、美術館、博物館、文化センター、画廊なども以前とは違った形で、運営が始まりました。
日本は、感染症の拡大が小規模で抑えられたこともあり、それを維持すると言うのが大きな課題になっているようです。
スペインでは、今日、感染病で亡くなった方がたへの慰霊祭なども行われ、新しい日常に入ろうとする意志を見ることが出来ます。
すっかり止まっていた、経済活動も、ほんの少しづつ再起動し始めております。
私も、早速７月９日から、スペイン、バレンシアのGALERIA CUATRO画廊での再起動初のグループ展に参加しました。
７月国内移動も許され、私もバレンシアに作品とともに行って来ました。
バレンシアは日本からはあまり知られていませんが、２０世紀初頭のモダン建築が豊富な街です。街の大聖堂には、最後の晩餐に使ったと言われている聖杯、世界に３個あるようですが、その一つが収められています。さらに、スペインで一番有名な現代建築家カラトラバの手掛けた科学都市などもあり、建築的にもとても楽しい街です。スペインの中では、イタリアさらにはアジアと最も関係の深いところで、絹貿易でも昔は有名だったんです。その後、アジアからオレンジ、コメなどが届き食文化でも一番アジア的な場所ではないでしょうか。
スペインで有名なパエーリャもバレンシアが起源になっています。
画廊のご主人Miguel Castilloと私と夫Carlos Muñiz
作品の展示の様子。
題名：Anima 5-jul-2020. 60x60cm. キャンバスに銀箔アクリル画です。
今後の世界の健康と生活維持を祈りつつお手紙を書かせていただきました。
７月１６日マドリッド
（ねぎし ふみこ）
■根岸文子 Fumiko NEGISHI
1970年東京生まれ。1993年女子美術大学絵画科版画コース卒業後、スペインに渡る。スペイン美術大学の版画工房で学ぶ。スペイン国内版画展で新人賞、モハカ絵画奨学コース（スペイン）等を受ける。99,01,04年ときの忘れもので個展。02年エガン画廊(マドリッド)で個展、またマドリッド国際アートフェアに同画廊より出展、GENERACION 2002,2005グループ展に参加(カッハマドリッド)。06年ギャラリーすどうで二人展開催。現在、スペインで制作を続ける。
「鏡の向こうのもう一つの世界というか、存在するのに、気がつかない向こう側の様なものを、イメージに作品に取り組んでいます。今思うと、地中海文化に接する事が、極東文化圏の私には、もう一つの向こう側を探すきっかけになったような気がします。」
大学卒業後、単身スペインに渡り、油彩、版画の制作に打ち込んでいます。ユーモアに溢れ、スペインの明るい風に吹かれるような作風が心地よいですね。
●本日のお勧め作品は根岸文子です。
根岸文子 ”EL VIAJE”2006年 木にアクリル
41.5×31.0㎝ サインあり
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先（住所）」を明記してください。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込５丁目４の１ LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン＜コラージ2017年12月号18～24頁＞に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間＝火曜～土曜の平日11時～19時。＊日・月・祝日は休廊。
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