ときの忘れものはArt Fair Tokyo 2021に出展します。

tokyo21-3アートフェア東京2021/没後30年 倉俣史朗展
会期:2021年3月18日(木)ー21日(日)
プライベートビュー: 3月18日(木)13:00 – 16:00
ベルニサージュ: 3月18日(木)16:00 – 20:00
※3月18日(木)は招待制です。
一般公開:3月19日(金) 12:00 – 19:00
     3月20日(土) 12:00 – 19:00
     3月21日(日) 12:00 – 16:00
会場:東京国際フォーラム ホールE & ロビーギャラリー
(東京都千代田区丸の内3-5-1)
Toki-no-Wasuremono: Booth G92
公式サイト:https://artfairtokyo.com/
表

裏

毎年春になると、世界各地で大きなアートフェアが開催されていましたが、昨年は出展が決まっていたアートバーゼル香港やアートフェア東京が新型コロナウイルス感染症の影響で急遽中止となりました。 あれから一年、現在もコロナ禍であり、開催中止や延期になっているフェアが多数あります。 「アートフェア東京2021」は、さまざまなコロナ対策を実施し、万全の体制で開催される運びとなりました。 ときの忘れものも例年通り出展し、倉俣史朗没後30年を記念して「倉俣史朗展」を開催します。 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、Webからの完全予約制で、顔認証システムでのご入場となりますのでご注意ください。皆様のご来場お待ちしております。

●没後30年 倉俣史朗展 出品作品
倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier
68 ミスブランチ 1988_中
『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 1』より 《68 ミス ブランチ(1988)》 MISS BLANCHE(1988) シルクスクリーン 15版13色


74 花瓶 ガラスで葉の形の花瓶をつくり花のみを飾る 1990_中
『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 2』より 《74 花瓶(1990)、花瓶》 Flower Vase(1990), Flower Vase シルクスクリーン 12版9色

2020_12_23_MG_5804-2 (1)
倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier
各集(1~6集) シルクスクリーン10点組
作者 倉俣史朗
監修 倉俣美恵子
   植田実(住まいの図書館出版局編集長)
制作 1・2集 2020年
   3~6集 2021年~2024年予定
技法 シルクスクリーン
用紙 ベランアルシュ紙
サイズ 37.5×48.0cm
シルクスクリーン刷り 石田了一工房・石田了一
限定 35部(1/35~35/35)、
    《68 MISS BLANCHE》のみ75部
    (1集に35部、 3~6集に各10部ずつ挿入予定)
発行 ときの忘れもの
*詳細はお問合せください。

倉俣史朗が、紙と鉛筆とペンとインクで描いたのは形の探求ではなく
その全体から細部まで、すでに克明に見えていたものへの
いのちがけの覚えがきだったにちがいありません。夢からさめた直後に
この世の現実よりも深刻なその現実を、絵にすることの不可能は
絶望によって、だから優しさのみで記録された。ほかに例がありません。
文字どおりの夢のメモとその等価であるデザインの筆致は
交叉し、ひとつに溶けあい、そのはかなさと強さが
見る者を逃れようのない純粋空間に追いつめます。
それにひとり対するには、さみしさが大きくなってくる。
共有できればとの御遺族の願いをも受けて、倉俣史朗の
日常のなかにいつまでも居たいその名残を
覚えがき、すなわち「カイエ」とするにいたりました。
植田実
(倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier パンフレットより)


Revolving Cabinet
倉俣史朗「Revolving Cabinet」 (1)Revolving Cabinet
1970年デザイン(後年製造)
金属、アクリル、プラスチック
サイズ:W25 x D36 x H190cm
イタリア・カッペリーニ社製
1本の支柱に20個の回転ドロワーが等間隔で配置されたキャビネットで、好きな形に開き並べることが可能です。このキャビネットは、ドナルド・ジャッドの作品を彷彿とさせますが、さらに重要なことに、倉俣の生涯にわたる「重力の除去」というテーマをほのめかしています。個々のプラスチック製の引き出しは、水平方向に開くことができ、引き出しが地面から浮かび上がり、重力から解放されているかのように見えます。
『Shiro Kuramata』(PHAIDON、2013)p.260を和訳

薔薇の封印
08薔薇の封印
2004年
アクリル
14.0x9.5x6.0cm
作品底にクラマタデザイン事務所シール付
没後に制作された作品です。代表作《ミス・ブランチ》(1988)に封印された薔薇と同じものを使用しています(最初に使用された薔薇は香港バラでしたが、その後手に入らなくなり、また別の薔薇の造花を使用したそうです。こちらの薔薇は後者のもの)。

Glass Chair Miniature
Glass Chair Miniature03Glass Chair Miniature
2008年
ガラス
W15.0xD10.0xH15.0cm
代表作《Glass Chair》(1976)のミニチュア作品《Glass Chair Miniature》は、2008年にギャラリー「夢のカタチ」(六本木、三保谷硝子の隣のギャラリー、今は閉店)オープン記念展の記念作品として19点が制作されました。
ライセンスはクラマタデザイン事務所(代表:倉俣夫人)、製作は三保谷硝子店です。
《Glass Chair》の6分の1(大きさもガラス板の厚みも全て6分の1)で、本物同様有機接着剤で接着しています(そもそもGlass Chairは、ガラスとガラスが有機接着剤でくっつくことで制作されたもの)。《Glass Chair Miniature》が入っている木箱も、《Glass Chair》の木箱の6分の1で作られています。


Floating Feather(白)
kuramata_06_featherFloating Feather(白)
c.a. 2004
Acrylic
14.0×9.5×8.0cm

Floating Feather(黄)
02 のコピー_1200Floating Feather(黄)
c.a. 2004
Acrylic
14.0×9.5×8.0cm
没後に制作された作品です。スパイラルショップのためにデザインされた《Acrylic Stool》(1989)に封印された羽根と同じものを使用しています。アクリルに羽根を封印するというアイデアは、前年に制作された《ミス・ブランチ》(1988)のアプローチに従っています。クラマタデザイン事務所に在籍していたインテリアデザイナー五十嵐久枝さんによると、羽根は時間の流れと同様に絶え間ない動きを示唆しているので選ばれたそうです。

Flower Vase #1302
kuramata-18_vase5Flower Vase #1302
アクリル、ガラス管
W11.0xD11.0xH21.0cm
撮影:桜井ただひさ
これは、パリのギャラリーYves Gastouで開催された1988年の個展のために設計されました。"Flower Vase #1301"ではアルミパイプの中に隠されているガラス管は、このデザインの中心的な役割を果たしています。そのガラス管が試験管に似ていることは、倉俣がコンテンポラリアートのファウンド・オブジェ・アプローチに興味を持っていたことと、ピンク色の液体のように見える色付きのアクリルによって想起される一種のサイエンスファンタジーを示しています。
『Shiro Kuramata』(PHAIDON, 2013)p.375を和訳


Flower Vase #1303
sakurai--4047Flower Vase #1303
アクリル、ガラス管
W26.9xD8.0xH26.0cm
撮影:桜井ただひさ
この作品は、パリのギャラリーYves Gastouで開催された1988年の個展のためにデザインされました。花瓶は"Flower Vase #1302"の二重ガラス管バージョンです。交差するチューブはピンク色のガスに浮かんでいるように見え、夢のような架空の存在感を放っています。
『Shiro Kuramata』(PHAIDON、2013)p.375を和訳


Flower Vase #1301
sakurai--4051Flower Vase #1301(ブルー)
アクリル、アルミパイプ カラーアルマイト、ガラス管
W8.0xD8.0xH22.0cm
撮影:桜井ただひさ
これは、パリのギャラリーYves Gastouで開催された1988年の個展のために設計されました。このデザインは、透明なアクリルブロックに挿入された陽極酸化アルミニウムパイプを特徴としています。アルミパイプには、花や水を入れることができる試験管に似た取り外し可能なガラス管が入っています。
『倉俣史郎』(PHAIDON、2013)p.374を和訳
※「アルマイト」の名でも知られるアルミニウムの陽極酸化皮膜処理は、日本が誇る世界的な技術です。アルミニウムを陽極(+極)で電解処理して 人工的に酸化皮膜(アルミの酸化物)を生成させる表面処理のことです。
"Flower Vase #1301"(バイオレット)"Flower Vase #1301"(薄いピンク)もございます。

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●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。