ときの忘れものの展覧会の映像記録などを担当されている塩野哲也さんから、月刊WEBマガジンコラージのご案内をいただきました。
今月号は、磯崎新先生の特集です。

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月刊フリーWebマガジン Colla:J(コラージ)
「新世紀 磯崎新 ようこそ魂のすみかへ 」
https://collaj.jp/
(ご覧になれない場合は下記をクリックください)
https://collaj.jp/data/magazine/2023-05/
http://sub.collaj.jp/data/magazine/2023-05/

大分に生まれ、世界へ羽ばたいた建築家 磯崎新さん。
そのルーツをたどり大分のアートプラザ、岩田学園を訪ねました。
後半は群馬の原美術館ARC、群馬県立近代美術館へ。
未来へとつづく磯崎新さんのビジョンを垣間見ます。
  
[ 特集 ]新世紀 磯崎新 ようこそ魂のすみかへ
アートプラザ(旧大分県立大分図書館)
学校法人 岩田学園 岩田中学校・高等学校
磯崎 新 群馬建築ツアー
原美術館ARC、群馬県立近代美術館

[ トピックス ]
ミラノと東京 隈研吾さんが参加したトークセッション
宮本茂紀「布と椅子 着る、羽織る、纏う」

[ 好評連載 ]
キキとココ Vol.47 / タカハシヨウイチ + はら すみれ
とっておきの休み時間 14 / 「4 」の話。 / 大吉朋子
卓上のきら星たち140 / スクーンの石 / 大原千晴
つれづれなるままに 100 / 初夏のウオーキング / 内田和子
ドラゴンへの道 隈研吾と坂本龍一 / 吉田龍太郎
本日、南風なれども 37 / 青山かすみ
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Colla:J(コラージ)発行人・塩野さんが参加された「群馬 磯崎新建築ツアー」は2023年4月1日に開催いたしました。詳細は王聖美さんのエッセイ「群馬の二つの磯崎建築を訪ねて」をお読みください。
当日は磯崎新アトリエのOB 大野幸さんにナビゲーターをお願いし、美術館学芸員、マスコミ、建築家、研究者、建築好きのお客様など25名が参加し、貸し切りバスで3つの建築をまわりました。

<スケジュール>
10:00 高崎駅東口 集合
10:10~10:45 群馬音楽センター(レーモンド設計、高崎市高松町28番地2)
10:45 群馬音楽センター出発
11:30~13:30 原美術館ARC(渋川市金井2855-1)
13:35~14:30 昼食
14:30 原美術館ARC出発~渋川伊香保IC~関越道~高崎玉村IC
15:10~17:00 群馬県立近代美術館(高崎市綿貫町992-1群馬の森公園内)
17:00 群馬県立近代美術館出発~高崎駅へ
17:30 高崎駅東口ヤマダ電機前到着、解散

ナビゲーター:大野幸(おおの こう)   http://kooono.com/
本籍広島。1987年早稲田大学理工学部建築学科卒業。1989年同修士課程修了、同年「磯崎新アトリエ」に参加。「Arata Isozaki 1960/1990 Architecture(世界巡回展)」「エジプト文明史博物館展示計画」「有時庵」「奈義町現代美術館」「シェイク・サウド邸」などを担当。2001年「大野幸空間研究所」設立後、「テサロニキ・メガロン・コンサートホール」を磯崎新と協働。2012年「設計対話」設立メンバーとなり、中国を起点としアジア全域に業務を拡大。2015年「イソザキ・アオキ アンド アソシエイツ」に参加し「エジプト日本科学技術大学(アレキサンドリア)」を設計・監理。現在「MORF建築設計事務所」取締役として国内外のプロジェクトに携る。ピリオド楽器でバッハのカンタータ演奏などに参加している(自称)ヴァイオリニスト。

<群馬音楽センター(アントニン・レーモンド設計)>
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20230428_磯崎新建築ツアー_2右は、建築家の水上勝之先生(音楽センターを愛する会代表)。

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<原美術館ARC(磯崎新設計)>
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20230428_磯崎新建築ツアー_11青野和子館長にご案内いただきました。

20230428_磯崎新建築ツアー_12中央が大野幸さん。右が青野館長。

20230428_磯崎新建築ツアー_13関根伸夫の「空相」

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20230428_磯崎新建築ツアー_15建物の前で記念撮影。

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20230428_磯崎新建築ツアー_17多田美波の彫刻。

20230428_磯崎新建築ツアー_18オラファ―・エリアソンのインスタレーション。

20230428_磯崎新建築ツアー_19オラファ―・エリアソンのインスタレーションの内側。

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<群馬県立近代美術館(磯崎新設計)>
IMG_6799群馬県立近代美術館の外観。手前には宮脇愛子先生のうつろひが風に揺れていました。

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IMG_6810群馬県立近代美術館の田中龍也先生にご案内いただきました。

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IMG_6835茶室も見せていただきました。

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お天気にもめぐまれ、心地よい春風の中でのツアーとなりました。
ときの忘れものではまたツアーを組みたいと思っておりますので、ぜひご都合があえばご参加ください。
今回のツアーでお世話になりました、大野さん、青野館長、田中先生、ならびにご参加いただいた皆さまありがとうございました。
スタッフM

●現代美術と磯崎建築~北陸の冬を楽しむツアー(2015年1月)

●高崎レーモンド建築ツアー(2018年6月23日)

●真岡市・遠藤新の久保講堂(旧真岡尋常高等小学校講堂)の見学ツアー(2018年10月27日)

●ライト・自由学園建築ツアー

2月7日の日本経済新聞夕刊の12ページ「文化往来」欄に<建築家・磯崎新、版画制作への思い>という記事が掲載されました。
先日ご紹介した同紙の電子版を要約した記事です。
nikkei_bunka_ourai20230207

2022年12月28日に亡くなった建築家の磯崎新は、1970年代後半から自作を題材にした版画の制作に取り組んだ。40年以上にわたり続いた版画の制作は「100年後をも見据えた〝建築批評〟だった」と、制作を支えたギャラリー「ときの忘れもの」の綿貫不二夫氏は話す。
(20230201/日経 文化さんのtwitterより)>

昨日2月1日の日本経済新聞の電子版の「文化往来」に磯崎新先生の版画制作が紹介されました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2682E0W3A120C2000000/

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磯崎新「MOCA#1

●ご紹介するのは埼玉県立近代美術館の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展に展示された磯崎新先生の巨大な版画作品で、群馬県立近代美術館がモチーフです。
現在、群馬県立近代美術館で展示中です。
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磯崎新)「空洞としての美術館 I」
1977年 シルクスクリーン、ドローイング、カンヴァス、パネル、木(刷り:石田了一)
110.0×480.0cm
Ed.5(実際に制作したのは2部、うち1部は第14回サンパウロ・ビエンナーレに出品後破棄されたと思われる。現存は1部のみ)
*現代版画センターエディション

●ツアー当日、参加者に配った資料集のうちの関連年表
1880年 ブルーノ・タウト、ドイツのケーニヒスベルクに生まれる。
1888年 アントニン・レーモンド、オーストリア・ハンガリー帝国(現・チェコ)に生まれる。
1898年 井上房一郎、群馬県高崎に生まれる。
1910年 アントニン・レーモンド(21歳)、アメリカへ移住。
1918年 井上房一郎(20歳)、群馬初のレコードコンサートを開催、高崎新人会結成。
1919年 アントニン・レーモンド(31歳)、帝国ホテル設計施工の助手としてライトと共に来日。
1922年 アントニン・レーモンド(34歳)、レーモンド事務所を開設。
    井上房一郎(24歳)、山本鼎の勧めでパリに留学。
1927年 井上房一郎(29歳)、サッコとヴァンゼッチの処刑反対デモに勝野金政と参加、拘留される。
1929年 井上房一郎(31歳)、帰国し家業の井上工業取締役就任、工芸運動に取り組む。
1931年 磯崎新、大分に生まれる。
1933年 井上房一郎(35歳)、軽井沢に「ミラテス」開店、井上工芸研究所の製品を販売、レーモンド夫妻と知り合い、終生の友情を結ぶ。
    ブルーノ・タウト(53歳)、ナチスの迫害を逃れ来日。
1934年 井上房一郎(36歳)、久米権九郎の紹介でブルーノ・タウト(54歳)と会い、井上工芸研究所顧問として高崎に招き、少林山洗心亭に住まわせる(契約期間三か月、報酬1,000円、その後は月180円の生活費を払う)。
1935年 井上房一郎(37歳)、銀座にミラテス開店、商品には「井上ータウト」印捺印。
    原俊夫が東京に生まれる。
1936年 ブルーノ・タウト(56歳)、熱海に日向利兵衛の別邸が竣工(ミラテスで知り合った日向が地下室部分の内装設計をタウトに依頼、日本での唯一のタウト設計の建築作品)。
    タウトは高崎を去りトルコへ。
1938年 ブルーノ・タウト(58歳)、イスタンブールで死去。
    アントニン・レーモンド(50歳)、日本を去り帰米。
    井上房一郎(40歳)、父・井上保三郎が死去、井上工業株式会社社長に就任。
1941年 太平洋戦争始まる。
1945年 敗戦。井上房一郎(47歳)、高崎市民オーケストラを結成(群馬交響楽団の前身)。
1947年 アントニン・レーモンド(59歳)、再来日。
1949年 井上房一郎(51歳)、群馬フィルハーモニーオーケストラ(群響)会長に就任。
1951年 井上房一郎(53歳)、リーダーズ・ダイジェスト社竣工記念陶芸展でレーモンド(63歳)と再会。
1952年 井上房一郎(54歳)、自宅全焼、麻布笄町のレーモンド事務所兼自宅(1951年竣工)を模して新築。
1954年 井上房一郎(56歳)、母校高崎高校の講演会に谷川徹三を招く(高崎哲学堂の前身となる)。
    群馬音楽センターの設計者にアントニン・レーモンドを推す。
    磯崎新(23歳)、東京大学工学部建築学科卒業。
1959年 群馬音楽センター着工(施工・井上工業、総工費3億5千万円)
1961年 アントニン・レーモンド(73歳)設計の群馬音楽センター開館。
1963年 井上房一郎(65歳)、群馬交響楽団理事長を辞任。
    磯崎新(32歳)、磯崎新アトリエを設立。
1965年 井上房一郎(67歳)、美術館設立を目指し、土方定一、松下隆章、レーモンドの協力を得て井上工業ビル3階に群馬県ファンデーションギャラリーを開設、1972年まで山口薫、福沢一郎、鶴岡政男など46回の展覧会を開催する。
1967年 磯崎新(36歳)設計の大分県立図書館竣工。
1968年 磯崎新(37歳)、第14回ミラノ・トリエンナーレ(電気的迷宮)。
1969年 井上房一郎(71歳)、高崎哲学堂講演会を開始する、第1回講師は増谷文雄。以後2006年まで375回開催される。斎藤義重の推薦で知った磯崎新をたびたび講師に招き、他に梅原猛、上山春平、安部公房、湯川秀樹、ドナルド・キーン、谷川徹三、真継伸彦、芳賀徹、木村重信、吉本隆明、菊地昌典、今西錦司、木村尚三郎、武者小路公秀、木田元、安永寿延、市井三郎、江上波夫、高木仁三郎、渡辺一民、福永光司、鶴見和子、前田愛、小川国夫、蝋山道雄、樺山紘一、久野収、和田春樹、加藤周一、司馬遼太郎、丸山圭三郎、伊東俊太郎、木下順二、村上陽一郎、山口昌男、水田洋、カール・べッカー、外間守善、宮脇愛子、三沢浩、ブルース・バウチャーらが講師を務めた。
1971年 磯崎新(40歳)、著書『空間へ』(美術出版社)刊行。
    群馬の森基本計画の作成が磯崎新、槙文彦、大高正人に委託され、美術館設計が磯崎新に決定する。
1972年 井上房一郎(74歳)、磯崎新(41歳)、群馬県立近代美術館着工(施工・井上工業)。
    福岡相互銀行本店が竣工。
1973年 アントニン・レーモンド(85歳)、帰米、引退。
1974年 磯崎新(43歳)設計の群馬県立近代美術館竣工。
    井上房一郎(76歳)、開館に際し230点余の戸方庵井上コレクションを寄贈。
1976年 アントニン・レーモンド(88歳)、ペンシルベニア州ニューホープで死去。
1977年 磯崎新(46歳)、最初の版画「ヴィッラ」発表、同時に制作された版画「空洞としての美術館(群馬近美)」がサンパウロ・ビエンナーレに出品される。
1979年 磯崎新(48歳)、東京大学美術博物館で「磯崎新展」開催。第11回東京国際版画ビエンナーレに版画「内部風景」を出品、佳作賞を受賞。
1979年 原俊夫(44歳)、東京・品川の祖父原邦造の私邸を現代美術専門の原美術館として開館。
1983年 井上房一郎(85歳)、群馬県六合村に「暮坂芸術区」を興す。デヴィッド・ナッシュを招き作品制作に協力。梅原猛、西川潤らが別荘を開く。高崎の井上邸と同じ建物を新築。
    磯崎新(52歳)、現代版画センター企画「磯崎新全国展」を開催。
1988年 原俊夫(53歳)、群馬県渋川市の伊香保グリーン牧場内に原美術館別館としてハラミュージアムアークを磯崎新(57歳)設計により開館(施工・井上工業)。
1989年 磯崎新(58歳)、群馬県立近代美術館開館15周年記念「エッフェル塔100年のメッセージ【建築・ファッション・絵画】」会場構成(担当・大野幸)。
1992年  磯崎新(61歳)、群馬県立近代美術館で「磯崎新 建築1960-1990」展を開催。
1993年 井上房一郎(95歳)死去。
1994年 磯崎新(63歳)、群馬県立近代美術館にハイビジョン棟とレストラン棟が開館。
1998年 磯崎新(67歳)、群馬県立近代美術館に現代美術棟が増築開館、「パトロンと芸術家 井上房一郎の世界」展が開催される。    
1999年 磯崎新(68歳)設計による県立ぐんま天文台が竣工。
2008年 磯崎新(77歳)設計の「ハラ ミュージアム アーク」が増築され「觀海庵」が竣工。
    群馬県立近代美術館とハラ ミュージアム アークで「磯崎新 7つの自選展 2008」開催。
2019年 磯崎新(88歳)、ハラ ミュージアム アーク 觀海庵で「磯崎新 觀海庵 縁起」開催。
2022年 磯崎新(91歳)、沖縄で死去。

ジョナス・メカスの映像作品27点を収録した8枚組のボックスセット「JONAS MEKAS : DIARIES, NOTES & SKETCHES VOL. 1-8 (Blu-Ray版/DVD版)」を販売しています。
映像フォーマット:Blu-Ray、リージョンフリー/DVD PAL、リージョンフリー
各作品の撮影形式:16mmフィルム、ビデオ
制作年:1963~2014年
合計再生時間:1,262分
価格等については、3月4日ブログをご参照ください。

●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
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